Squareが提供する新しい一体型POSの「Square Terminal」

Square(スクエア)は3月16日、POSと決済端末の機能に加え、プリンタまでを内蔵したオールインワン型ターミナル「Square Teminal」の日本市場投入を発表した。米国では2018年10月に投入されていたもので、日本市場投入にあたってSuicaなどのFeliCa系サービスに対応した。片手で持てる手頃なサイズに加え、バッテリ駆動が可能であり、例えばレストランでのテーブル会計に利用できる。価格はSquareショップにて4万6980円(税込)となる。

日本市場向けでは初のオールインワン型

Squareといえば、iPadなどのタブレットやスマートフォンに、クレジットカードを処理するための読み取り装置を取り付けることでPOS兼決済端末として機能させるスタイルが特徴であり、昨今利用が増えている「mPOS(エムポス)」の先駆け的存在として知られている。

それに対して必要な装置をすべて一体化し、アカウント情報さえ入力すればすぐに利用が開始でき、設置スペースもほとんど必要ない手軽な専用装置として登場したのが今回の「Square Terminal」となる。

本体は5.5インチのタッチスクリーンを搭載した小型筐体で、重量は417g。USB Type-C端子が1つ用意されており、付属のUSB Type-Cアダプタを通しての給電のほか、Terminal専用ハブに接続することで各種周辺機器を接続可能。バッテリは単体で1日の連続駆動が可能となっており、ケーブルから離した状態でも運用できる。

ネットワーク接続はハブを経由したイーサネット、あるいはWi-Fiを利用する。最大の特徴は内蔵のサーマルプリンタで、幅57mm×直径36mmmの感熱方式のプリンタ用紙を搭載できるため、別途Bluetooth接続プリンタなどを用意する必要がない。感熱ロール紙は1本が本体に標準で添付される。

感熱ロールタイプのプリンタを内蔵する

なお従来の読み取り装置の場合とは異なり、一体型のタッチパネル機構を備えたことで、Squareとしては初の「ソフトウェアPINパッド」に対応している。決済時にICカードを挿入した場合に、従来ではサインが求められていたが、Square Terminalでは画面上にPINパッドが出現し、タッチパネル上でのPIN入力で認証が完了する。

Visaのタッチ決済などEMV Contactlessで1万円の決済金額を超えた場合にはサインを要求されることになるが、こちらは従来のmPOS形式同様にタッチスクリーン上で行うことになる。現在日本で流通している端末でソフトウェアPINパッド対応のものは三井住友カードの「Stera」端末ぐらいであり、しかもStera導入店舗ではPINスルーで入力が要求されないケースが多いため、もしSquare Terminalを店舗で見かけることがあったら、ぜひソフトウェアPINパッドを試してみてほしい。

従来まではEMVCoのレギュレーションでハードウェアPINパッドが必須だったものが、近年緩和されたことでソフトウェア対応端末が増えてきており、今回のSquare Terminalもその1つということになる。

engadget
IC決済でソフトウェアPINパッドを表示させたところ

EMV Contactlessで1万円の決済金額を超えた場合などはサインが要求される。縦画面なので非常にサインしづらいのだが……

キャッシュレスと拡張機能

磁気ストライプのカードの読み取りからスタートしたSquare Readerだが、後にICカードに対応し、現在の非接触カードでの支払いをサポートするものが登場した。非接触対応においては日本特有のFeliCaサポートという事情もあり本国とは異なる専用端末の投入となったが、形状そのものは変化なくコンパクトなデザインをそのまま維持している。

Squareによれば、現在日本では4分の1の決済がキャッシュレスであり、加盟店の54%が非接触決済に対応しているという。Apple Payなどの存在もあるが、非接触決済の素地が広がりつつあるといえる。

現行のSquare Readerと並べての比較。非常にコンパクトな形状なのがわかる

日本ではVisa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discoverの6大国際ブランドのカードについて磁気ストライプ、IC、非接触をサポートし、FeliCa系サービスではiD、QUICPay、交通系電子マネーに対応する。磁気カードリーダーは側面、ICカードは正面、非接触は当該のマークが画面上に表示される周辺にアンテナがあり、ここにカードやスマートフォンを当てて支払いを行う。

対応する決済方法と設定されている手数料

Square TerminalではカスタマイズAndroid OSを搭載し、POSの基本的な機能をすべて備えているが、加盟店によっては既存のPOSと連携させたいというケースも考えられる。SquareではTerminalに接続するためのAPIも用意しており、両者の連携が可能。ビジコムの「BCPOS」とユーエスエスの「メガネのレジ」についてはSquare Terminalとの接続が予定されている。特に医療関係など専用機器が設置されているケースなどでキャッシュレス対応を行う場合、こうした連携は重要になる。

すべてをSquare Terminal上で処理することも可能だが、既存の業界特化型POSと連携したり、売上ダッシュボードなどは別途PCで確認した方が視認性が高いなど、適時ニーズに応じて使い分けると便利になる