stevanovicigor via Getty Images
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Googleのクラウドゲームサービス”Stadia”をiOSデバイスでプレイ可能にするブラウザー”Stadium Full Screen Browser(以下Stadium)”がApp Storeに戻ってきました。アップルはこのアプリがApp Storeの規定違反であるとの理由でApp Storeから削除していました

アップルは、Google StardiaやMicrosoftのxCloudなどゲームストリーミングサービスの、iOSデバイスへの提供を条件付きで認めました。その条件とはゲームを個別にApp Store経由でダウンロードさせなければならない、というもの。つまりゲームをダウンロードせずにプレイできるのが売りのサービスであっても、ゲームごとにApp Storeを通してプレイヤーアプリを供給させ、ユーザー認証やサブスク、アイテム課金、アップデートやDLCの審査を既存のシステムに適合させようと言うわけです。もちろん課金が発生するものには30%のストア税が適用されます。

しかしゲームストリーミングサービス側としては、これではサービスの利点が著しく損なわれてしまいます。そのため、マイクロソフトなどはプレイヤーアプリによるゲームストリーミングではなく、App Storeの審査対象にならないブラウザーアプリとしてのゲームストリーミングサービスの提供へと舵を切りました。

Stadiumも個人製作ではあるものの、Google Stadiaのサービスをブラウザー上で実行することを目的に開発されたブラウザーアプリです。ただ、StadiaはChromeブラウザーを使ってアクセスすることを条件としており、Webkitを使わなければならないiOSアプリでは、そのままでは利用できません。そこでStadiumはUser-AgentをChromeだと偽ることで、Stadiaのサービスを実行可能としています。

さらにGameControllerフレームワークにフックを加えてBluetoothゲームコントローラー(XboxやPS4用コントローラー含む)を利用可能としていましたが、これがApp Storeの規定に触れ、一時はApp Storeからの削除という対応になりました。

今回App Storeで再び公開されたStadium バージョン1.2は、これらの問題を解決する方法を作者のZachary Knox氏が発見したことで実現したとのこと。とはいえ、What’s Newの項目を見るとBluetoothコントローラーのサポートを外したと記されていることから、おそらくはMfi認証済みコントローラーを使わせることで、アップルの承認を得ることを可能としたのかもしれません。なお、Google Stadiaの公式のコントローラーはデバイスとのペアリングにBluetoothを使うものの、その後のゲームプレイ時はWiFiを使うとのことなので、もしかするとStadiumでも利用できるかもしれません。

ゲームストリーミングサービスは非力なモバイルデバイスで重量級のPCゲームなどをプレイ可能にする仕組みとしても普及が期待されますが、今後アップルがこのような新しいサービスとApp Storeのバランス、対応をどうしていくのかも気になるところです。

source:Stadium Full Screen Browser(App Store)