ReintaN / Mixer
ReintaN / Mixer

マイクロソフトのゲーム配信プラットフォームMixerは7月21日をもって終了しました。配信者は今後、基本的にはFacebook Gamingが引き受けることになります。しかしMixer最終日は、大勢の配信者がFacebook GamingでなくTwitchに設置した自身のページへのリンクを大々的に宣伝していました。

Mixerはその前身Beamが開発した低遅延伝送技術FTL(Faster Than Light streaming protocol)により、配信者と視聴者のコミュニケーションが取りやすく、2019年第4四半期の情報によれば約6万9000人の配信者を抱えていました。しかし最終日だけの様子を見ればその大半は220万人の配信者を抱えるTwitchに合流するすることになりそうです。

Mixerで4万2000人あまりのフォロワーを持っていた人気配信者のMotoは、最終日の配信でMixerのサービス開始時から築き上げてきたことについて「突然やり直しをしなければならなくなった。イチからやり直すのは大変なこと」だと述べました。同様な立場に置かれた配信者たち、たとえばLenaAxiosはMixerに12万2000人あまりのフォロワーを集めていますが、Twitchでは5900人しかいません。おなじくMixerに4万8000人のフォロワーがいるRobotGigglesも、Twitchでは6100人程度です。

MixerからFacebook Gamingへ向かう配信者もいるにはいるものの、おそらくそれはTwitchへの合流よりも困難な道のりになることが予想されます。Mixerで2万5000人あまりのフォロワーを持つTimDubzは、新天地Facebook Gamesには190人しかフォロワーがいません。

もちろん力ある配信者なら、国内音楽アーティストがたまにやる海外ツアーのように、行った先の箱をいつものファンで埋めることはできるでしょう。しかしフォロワー数の多さを収入に直結させ生計を立てて来た配信者は、ファンベースを再構築するための少なくとも数か月間は収入減少に耐えなければなりません。

ゲーム配信プラットフォームとしてのTwitchはすでに独走状態で、マイクロソフトがFortniteの実況配信で絶大な人気を誇るNinjaやFaze EwokらをMixerに独占契約で引き抜いたところで、その地位は揺らぎませんでした。たとえばTwitchで1470万人のフォロワーを抱えていたNinjaほどの配信者であっても、Mixerには300万人しか集めることができませんでした。これは、Twitchの視聴者が配信者だけでなく、そのプラットフォーム自体を支持しているということなのかもしれません。

Mixer
Mixer

それでも、MixerにはMixerなりの良い点もあったと配信者のひとりJRMATRIXは述べています。Twitchのように巨大ではないMixerは「副業として小遣い程度の収益を得るとか、初心者がキャリアの足がかりとするのに最適だった」と述べ「自分たちにとってはMixerは我が家のような雰囲気があった」とテキストを残しています。また、Facebook GamingでなくTwitchへ移ることを決めた理由については「我々はFacebookへの統合を知らされたとき、自分たちが売り飛ばされたように感じ、Facebook Gamingのイメージを損ねてしまった。それで多くがより安全な未来があるように見えるTwitchを選んだ」「Mixerについて思うのは、配信者同士のつながりや相互に助け合う雰囲気が気に入っていたこと。プラットフォームの規模を考えると、まだまだ不慣れな自分にとってTwitchで同じようにやるのは難しそうだったけれど、いまは実はそれほどでもなくて、Mixerでのコミュニティ意識のようなものをTwitchでもつくっていけるような気がしている」と述べています。

ちなみにFacebook Gamingのほうも2019年以来、著名配信者のZeRoやCorinna Kopfとの間で独占契約を結び、最近ではモバイルアプリをリリースするなど、次々と規模拡大の施策を繰り出してはいます。

source:Mixer