ROBYN BECK/AFP via Getty Images
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3月24日、マーク・ポーカン下院議員が発したツイートに対してAmazon NewsのTwitterアカウントが、Amazonの物流部門の従業員がペットボトルに用を足す必要性を感じたことなどないと返信したところ、すぐに大勢から議員のツイートが事実である証拠が寄せられた件に関して、Amazonはポーカン議員に謝罪しました。

事の発端は、アラバマ州のAmazon従業員が労働組合結成のための投票を行うのに際して、Amazonの労働環境について厳しい意見を述べてきたバーニー・サンダース上院議員が現地を訪れるという話題に、Amazon ConsumerのCEOデイブ・クラーク氏が組合などなくともAmazonは進歩的な職場を提供していると茶々を入れたこと。

これに対しポーカン議員が「労働者にペットボトルに小便させたりするのが進歩的な職場とは言わない」とツッコミを入れたところ、Amazon NewsのTwitterアカウントがそのような事実は存在しないと主張するツイートを返しました。

この”Amazonの現場従業員トイレ行けない問題”は、以前にメディアで報じられていたことでもあり、これを否定するかのような発言にはさすがにメディア関係者や実情を知る人物は黙っていませんでした。

※関連:米Amazon、臭い話にフタできず。現場の「ペットボトルに排尿」否定も証拠続々

Amazonの内部でもこの問題は認識されているはずであり、さすがに分が悪かったのか、Amazonは4月2日、ポーカン議員に対してツイートは「正確さ」が足りなかったと述べ「たくさんのドライバーのことではなく、配送センターについてを話していた」と釈明・謝罪しました。

ただし、謝罪したのはポーカン議員に対してであり、従業員に対してではありません。Amazonは配送センターに関しての話だったとして「大勢いるドライバーについての話ではなかった」と苦しい言い訳を展開しました。またツイートの内容も精査されていなかったため、そのプロセスにも「欠陥がある」とし、全面的に非を認めるというよりはやや言い訳じみた話になっています。またトラックドライバーがトイレに行く暇もないのは「長年の業界全体の問題であり、Amazon固有の話ではない」として関連情報へのリンクを湿すなど自己擁護も展開しています。

VoxグループのメディアのひとつRecodeは、長年取材してきたAmazonの従業員からの話として、倉庫作業員はドライバーほどにはペットボトルなどで用を足すという話は聞かないものの、ノルマをクリアできなくなったり、監督者に減点されるのを恐れて、水分摂取を控えてまで業務を継続しようとするのは珍しいことではないと伝えています。

Amazonはポーカン氏に対する謝罪をウェブサイトに掲載していましたが、記事執筆時点では削除されています。以下はその内容。

問題の発言はオウンゴールで、われわれはそれに関して満足しておらず、ポーカン議員に対して謝罪しなければなりません。

ツイートは不正確でした。それはアマゾンのドライバーでなく、物流センターだけについて述べたものです。通常、アマゾンの物流センターには何十ものトイレがあり、従業員はいつでも職場を離れてトイレを使用できます。もし、そうは思わない従業員がいる場合は、上司に相談していただければ解決に向けて取り組みます。

第2に、私たちのツイートプロセスには適切な精査がありませんでした。他の誰かのコメントを批判する場合は特にそうですが、私たちは常に極めて高い正確性というハードルを自らに課す必要があります。

3つ目としてドライバーが交通事情やその他の理由でトイレを探すのに苦労する場合があることを知っています。これは業界全体の問題であり、Amazon固有の話ではありません。この問題を取り上げた他社事例へのリンクをいくつかご紹介します。

業界全体の問題ではありますが、私たちはこの問題を解決したいと考えています。具体的な解決策はまだわかりませんが、それを模索します。私たちは、誤った報道がなされた場合には声を上げます。そして常に正確であるよう努力します。

Pocan議員にお詫び申し上げます。

このような文をAmazonが掲載していた同じ頃、Motherboardは6人のAmazon女性配送ドライバーがどのような境遇に置かれているかを報告しました。たとえばノースカロライナ州の女性は妊娠しているにもかかわらず「気分が悪くなるほど」我慢しつづけたとのこと。またテキサス州の元Amazon配送ドライバーは10時間かかる配送ルートをこなす間、バンの荷台で用を足すのはさすがに気が進まず、飲食を我慢して走り続けたと語っています。この女性はこの苦痛に対して「人として当たり前のこともできないなんて信じられない」という気持ちに打ちのめされたと述べました。また、ノースカロライナ州ミルズリバーの別の女性配達員は、シフト中の断食による脱水症状が体調を損ねたために最近退職したとMothrerboardに語っています。

Source:GeekWire, Amazon
via:The Verge, Recode, Motherboard