Tesla
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電気自動車メーカーのテスラは今年の夏、その時価総額がトヨタを抜いて自動車業界中トップに立つなど、会社として絶好調にも見えますが、上級グレードの販売はそれほどでもないかもしれません。CNBCは、テスラが12月24日から明けて2021年1月11日まで、Model SおよびModel Xの生産を18日間にわたり停止すると社内宛のメールで通知したことを伝えています。

別の社内メールでは、イーロン・マスクCEOは「幸運にも今四半期の需要が生産よりもかなり高いといううれしい問題を抱えている」として従業員に生産を増やすよう促したとされ、それにもかかわらず上位モデルのラインを停止するということは、テスラ車の販売がより安価なModel 3とModel Yに集中していると考えられます。

テスラが上位モデルのラインを止めるのが単なる年末年始の休業ではないとして、その意図は明らかではありません。そこで働く従業員に対しては、2週間半分もの会社からの強制的な休暇のうち、1週間分は給与が支払われるものの残りは無給であり、その間は他の職場で仕事を探すか、ボランティアをするよう勧めているとのこと。

しばらく前から、テスラの販売はModel 3やModel Yといった手頃なモデルに軸足を移しています。2020年第3四半期において、上位モデルのModel SとModel Xの納車数は合計で全体の11%、1万5200台にとどまっていました。また今年の株主総会およびBattery Dayと題した投資家向けイベントで、マスクCEOは特別仕様車のModel S Plaidを2021年後半にデリバリーを開始するとしていたことも、(1年先の話とはいえ)Model Sに関しては買い控えを呼んでいるかもしれません。

以前のテスラは、1台あたりの利益が大きい上位モデルのModel SおよびModel Xがその業績を牽引していました。しかし大量生産モデルのModel 3が発売され、その生産が安定して以降、上位モデルの売り上げはテスラの一部を担う程度となっています。

テスラはさらなる市場への浸透と生産拡大を目指し、平均的な年収の人たちが気軽に購入できる2万5000ドル(260万円)前後の価格帯へのモデル投入を目指していることを考えると、Model SやModel Xの販売が再びテスラの主軸になる可能性は低そうです。

source:CNBC