「心をえぐられ、物語から逃げたくなった」PS4『The Last of Us Part II』レビュー #ラスアス2

PS4の大作なのは間違いなし

砂流恵介(Keisuke Sunagare)
砂流恵介(Keisuke Sunagare), @nagare0313
2020年07月8日, 午前 10:01 in PS4
0シェア
FacebookTwitter
The Last of Us Part II
The Last of Us Part II

「この作品のレビューを書くのは気が重すぎる・・・・・・」

『The Last of Us Part II(ラスト オブ アス パート2)』をクリアして2週間。本来であればすぐにレビューを書くのですが、なかなか気持ちの整理がつかず気づけば7月に入っていました。

PS4『The Last of Us Part II』は、2020年6月19日(金)に発売されたサバイバルアクションゲーム。パート2と表記がある通り、全世界累計1700万本売り上げた前作『The Last of Us (ラスト オブ アス)』の数年後を描いた作品です。

筆者は前作をプレイしていません。加えて、前作についての知識も一切ないままパート2を遊びました。筆者と同じように前作未プレイの方の参考になれば幸いです。なお、ここからは物語の核心に触れない程度のネタバレも含みます。ネタバレが嫌な方はここでお別れだと思いますが、これだけは読んでいってください。

『The Last of Us Part II』は、前作未プレイでも楽しめる作品です。ゲームの完成度や作り込みは本当に脱帽で、廃墟が好き、自然が好き、何気ないスナップ写真を撮るのが好きなら「ゲームの内容に関わらず映像を堪能してもらいたい」と思うほど。

ただ、テーマが「復讐」なこともあり、内容はかなりヘビーで暴力的表現も多いものとなっているので、その類いが苦手な方にはおすすめできません。

また、主人公が正義で敵対する側が悪と単純に割り切れる話ではなく、主人公の行動に疑問を持ったりコントローラーを置きたくなったりしたこともありました。とにかく、感情がめちゃくちゃ揺さぶられます。自分で主人公を操作するゲームだからこそ心を何度かえぐられ、プレイの後もしばらく考え込んでしまいました。

後味すっきり爽快なゲームではありませんが、PS4後期の大作にふさわしい出来映えなのは間違いないのでプレイしてみてください。『The Last of Us Part II』は難易度調整、アクセシビリティがどのゲームより充実しており、アクション系のゲームは苦手という人でもプレイできるため尻込みしなくても大丈夫です。

とにかく衝撃すぎるストーリー

The Last of Us Part II
Engadget Japan

『The Last of Us Part II』を語るうえで外せないのがストーリー。冒頭でも書きましたが、感情がめちゃくちゃ揺さぶられます。復讐がテーマというのは知っていましたが、プレイする前は「愛する娘をマフィアに殺された元特殊部隊のお父さんが悪者を倒す」的な、映画によくありそうなノリを考えていました。

ですが実際は、主人公(エリー)と敵(主人公から見て)のどちらが正義でどちらが悪か、どちらが正しいのかなどの判断が難しく、また、理不尽な暴力やそれに対する後悔を両者ともしており、感情の置き場に困りました。これはもしかしたら、前作をプレイしていないことも影響しているかもしれません。主人公エリーに強い思い入れがないので、彼女の行動に疑問を持つことも多く、敵側の回想シーンなどもあるため敵にも感情移入できてしまったことが影響していそうです。

The Last of Us Part II
Engadget Japan

映画などであれば観客(第3者)として見ていられますが、ゲームの場合はキャラクターを自分で動かします。この双方向性がゲームの醍醐味ではありますが、筆者はプレイ中に「ボタンを押したくない」「このまま何も押さなかったらこのフラグを回避できないだろうか?」と何度か立ち止まってしまいました。それぐらいストーリーから逃げたくなることがあります。

The Last of Us Part II
Engadget Japan

とはいえ、これを映画などではなくゲームで体験できて良かったと思っています。これまで色々なゲームをクリアしてきましたが、ストーリーやエンディングを忘れているものが正直大半です。その点『The Last of Us Part II』は、「そこは映像でさらっと流してくれよ!」というシーンでもコントローラーで操作させることで、プレイヤーの心にトラウマのごとくシーンを刻んでくるので、月日が経っても核の部分は忘れないだろう確信があります。そういう意味でもプレイしてもらいたいタイトルです。

廃墟、自然、何気ない風景のどれも切り取りたくなるクオリティ

The Last of Us Part II
Engadget Japan

『The Last of Us Part II』は、筆者史上1番スクリーンショットを撮ったゲームです。廃墟、自然、何気ない風景どこを見ても思わずシャッターを切りたくなるほど細かく作りこまれています。

筆者はクリアするのにかなり時間をかけたほうだと思っているのですが、その理由の大半が写真を撮るための探索です。このゲームがオープンワールドのフリーシナリオだったならば「飽きるまで写真を撮っていただろうなぁ」と思わせるほどに撮りがいがあります。

The Last of Us Part II
Engadget Japan

The Last of Us Part II
Engadget Japan

例えばこちら。どちらも一瞬で通り過ぎる廃墟なのですが、住人の人となりが想像できるほど作りこまれています。

The Last of Us Part II
Engadget Japan

こちらはオフィスのなれの果て。1階も2階も細かく作りこまれているのですが、ここも一瞬で通り過ぎる場所のひとつです。

The Last of Us Part II
Engadget Japan

とあるファッションブランドを彷彿とさせる1枚。味がありすぎますし、リアルでもスマホで思わず撮ったと思うシーンです。

The Last of Us Part II
Engadget Japan

公園もこの通り。日の光もいい感じであたっており、撮りがいがありました。

The Last of Us Part II
Engadget Japan

The Last of Us Part II
Engadget Japan

こちらは、あまりの作り込みにしばらくストーリーを進めず部屋の隅から隅まで眺めてしまった、とある場所。『The Last of Us Part II』で出てくる場所の中で1番のお気に入りです。ポスター1枚1枚が細かく作りこまれています。

The Last of Us Part II
Engadget Japan

ゲームにはフォトモードが搭載されています。フィルターを選んだり、写真を撮ったあとにボケ味を入れたり、アングルを変えたり、プレイヤーや敵を画面上から消したりなど、現実では難しい撮影方法も含めて自由に撮影可能です。

ほかにもまだまだ紹介したい写真はあるのですが、ネタバレになりそうなのと、キリがないのでこの辺にします。廃墟が好き、自然が好き、何気ないスナップ写真を撮るのが好きなら『The Last of Us Part II』はプレイしてもらいたいゲームです。間違いなく写真欲を満たしてくれると思います。

難易度調整とアクセシビリティが優れているので誰でもプレイ可能

The Last of Us Part II
Engadget Japan

『The Last of Us Part II』はオープンワールドではなく、基本は一本道で進んでいきます。後戻りができず、武器や弾薬はその場その場で調達していく形です。すべての敵を銃で倒していくことはできず(弾が先に尽きるため)、背後から気づかず忍び寄ってステルスキル(一撃で殺す)をしたり、敵を倒さずにスルーしたりが重要となります。

The Last of Us Part II
Engadget Japan

ゾンビや敵対組織に見つかると多人数で襲われるため、通常難度ではある程度のプレイヤースキルが求められます。ですが、このゲームは難易度調整とアクセシビリティ(障碍など困難のある人もプレイしやすくなる機能)が他のゲームにも見習ってもらいたいほど優秀です。

とくに優れているのがアクセシビリティ。視聴覚の補助や、操作の補助など多数の項目が用意してあり、難易度調整とあわせると、敵の強さはもちろん、ヒント、ガイドを出す、アイテムの場所を分かりやすくする、などが細かく微調整できます。

機能のオン・オフも簡単なため、廃墟があまりに暗すぎて見えない、怖い、ときなどに敵の位置やアイテムの位置をわかりやすくして、外に出たら機能をオフにするといったことも可能です。

コレ系のゲームは難しすぎて手が出せない、という人でも安心してプレイできると思いますので尻込みしなくて大丈夫です。ただ、どれだけ難易度を下げたり調整をしても無双できるゲームではありません。

まとめ

The Last of Us Part II
Engadget Japan

極力ネタバレをせず『The Last of Us Part II』をレビューしました。

もう少し具体的にゲームとしての仕様や操作、ストーリーに自分の「地雷」がないか確認したいかたは下記記事をご覧ください。

PS4大作『The Last of Us Part II』発売。 攻略以前の基本レビュー & 序盤ガイド #ラスアス2

The Last of Us Part II
Engadget Japan

何度も書いているとおり、ストーリーが衝撃です。映画でもきつめであろうストーリーをプレイヤーが操作しながら進めるというのは辛いこともあります。ですが、というか、だからこそ、何気ない景色に感動したり、エリーが弾くギターに心癒やされたりもします。

また、このゲームは敵側のモブキャラひとりひとりに名前があり、耳を澄ませていると雑談も聞こえてきます。仲間が死んでるのを(敵が)見つけると、死んでいる仲間の名前を叫んだり、ステルスキルで敵を殺すときの表情や表現がリアルだったり、頭空っぽに敵を倒しまくったりはしにくい作りです。その分、ゾンビは躊躇なく殺せたりもするのですが、そういう気持ちの変化も新鮮でした。

『The Last of Us Part II』は感情がめちゃくちゃく揺さぶられるし、感情の置き場に困るゲームではありますが、PS4の大作なのは間違いなく、きっと生涯忘れないゲームになると思うので気になった人はプレイしてみてください。

筆者は、前作『The Last of Us』を遊んでみようと思います。

 
 

TechCrunch 注目記事新型コロナのソーシャルディスタンスを支援するビデオチャットアプリ8選

新型コロナウイルス 関連アップデート[TechCrunch]
関連キーワード: PS4, Naughty Dog, TheLastofUs, Sony, games, review, gaming
0シェア
FacebookTwitter

Sponsored Contents