ついに1kg切り!! ThinkPad X1 Nanoは1599ドルから。16:10画面とTiger Lake搭載

ThinkPad 220の「キーボード一体最軽量」記録を27年ぶり更新

橋本 新義(Shingi Hashimoto)
橋本 新義(Shingi Hashimoto)
2020年09月29日, 午後 07:00 in personalcomputing
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世界初となるフォルダブル画面PC『ThinkPad X1 Fold』を発表したレノボは、さらにもう1機種の隠し球を用意していました。しかもThinkPadファン待望の「1kgを切り、さらに性能も高水準なモバイルノートPC」です。

その名も『ThinkPad X1 Nano』。発売予定は「2020年第4四半期中」と、少し含みを持たせた表現で、米国での価格は1599ドルからとなっています。

現状では国内販売について言及がありません(が、従来のX1シリーズ展開から考えると、発売の可能性は大きいはずです)。

参考記事:世界初の折り畳みPCは40万円。レノボThinkPad X1 Fold 10月13日発売

▲画面のベゼル幅は現行X1 Carbonに比べても狭め。もちろんThinkPadとしての耐久テストをクリアします

Nanoという名称からは画面も小さな印象を受けますが、本モデルは13インチ/アスペクト比16:10液晶サイズのため、名称から受ける印象とは若干異なります(とくに現行のX1 Carbonと比べた場合)。

しかしその重量は907gからと、日本のモバイルPC水準で見てもかなりの軽さ。

それでいながら、画面は解像度2160×1350でsRGB100%カバー、ドルビービジョンHDRにも対応。CPU(SoC)にはTiger Lakeことインテル製第11世代 Core iを搭載し、バッテリー容量は48Whで公称駆動時間は最長17.3時間、オプションにて5Gモデム搭載可能。

インテルが推進する最新PC仕様『Evo』にも対応するなど、X1 Carbon上位モデル並みの重装備となっています。


▲ThinkPad伝統の液晶面180度オープンにも、もちろん対応。なお、360度回転ヒンジは搭載しません(念のため)。

Nanoの本体サイズは292.8×207.7×13.87mm。現行のThinkPad X1 Carbon(14インチ画面モデル)が323×217×14.95mm/1.09kgなので、こちらと比べると、重量こそ180g程度とかなりの減少となりますが、サイズ感としては“1周りほど(だけ)コンパクト”という印象。

こう聞くと、Nanoという言葉からは少し異なる印象を受けるかと思います。

▲US版キーボードの配列はX1 Carbonと共通。左右幅の狭いキーなどもなく、Carbonと比較すると「左右フレームのみ狭まった」構造に見えます

しかしその反面、キーボードやTrackPoint(スティック型ポインティングデバイス)、タッチパッドといった入力デバイスはX1 Carbonとほぼ共通となっています。つまりX1 Carbonユーザーにとっては、画面は小さくなるものの(しかし場合によっては解像度が向上――とくに縦方向では)、ほぼ打鍵感や操作感を保ったまま軽くできるという、非常に魅力的な買い替え対象となるわけです。

もちろん、堅牢性という面でもThinkPad共通となる各種の「拷問テスト」をパスします。


▲非タッチ版の画面。表面仕上げは他機種と同様のノングレア処理に見えます

▲こちらはタッチ対応版。X1 Carbonと同じく、こちらはグレア仕上げの模様

注目点となる画面は、クラムシェルタイプのThinkPadでは目新しいアスペクト比率16:10と、4辺ナローベゼル設計となる点がポイント(こう呼ぶにはギリギリにも見えますが)。オプションとしてはタッチ非対応と10点タッチ版が用意されています。

画質や解像度の面ではタッチ/非タッチともに共通で、1グレード。解像度は2160×1350、最高輝度は450nit、HDR映像ソースはドルビービジョン対応、色域はsRGBを100%カバーと、昨今高輝度化と広色域化が急速に進む現行のモバイルPCとしても高い水準です。

▲基本内部部品の一覧も公開。冷却機構(左上)の本体に対する大きさが、隠れた注目ポイントでしょう

続いての注目点となるCPUは、冒頭で紹介したようにインテルの第11世代Core i(Tiger Lake)を搭載。最上位では詳細不明ながら「Core i7を搭載」としています。同CPUのメリットとしては、キャッシュメモリ増量などによる処理速度向上やXeグラフィックスによる3D描画性能の大幅な高速化などが挙げられます。

なお一方でTiger Lakeは、大企業向けの管理機能である『vPro』対応版の登場予定はまだ先となっており、基本的に同機能への対応がCPU選択の基本となるThinkPadの上位モデルとしては、本機は珍しい存在となります(同時に発表されたX1 Foldもこれに該当しますが)。

RAMは最大16GBのLPDDR4X、ストレージは最大1TBのNVMe(PCI Express接続)SSDと、こちらも現行の高級モバイルPCとしては水準です(RAM 32GB構成は欲しいところですが)。

▲左側面は、電源ボタンと冷却孔のみ。冷却機構に合わせて孔もかなり大きめです
▲拡張端子は右側面に集中しています(といっても、Thunderbolt 4×2と3.5mmヘッドセットジャックのみですが)

一方、小型化による制限的な点を感じるのは拡張端子。良くも悪くも昨今のThinkPad上位機種とは思えない、Thunderbolt 4×2基と3.5mmヘッドセットジャックのみという仕様です。

このあたりは(Tiger Lakeの採用により)Thunderboltが4世代になったこともあり、ドッキングステーションなどはこちらで賄ってほしい、ということやもしれません。

そしてもう一つの特徴となるのは、ワールドワイドでの発表となりますが、オプションで選択可能ないわゆるセルラー通信モデムで、5G(Cat.20対応)が選択可能な点。ThinkPadとして初の5G対応モデルはX1 Foldとなりますが、本機はこれに続く対応機種となります。また、LTE(Cat.9対応)版のモデムも選択可能です。

他の無線通信も、もちろん現行レベル。WiーFiはIntelの最新モジュール『AX201』を搭載し、Wi-Fi 6に対応。Bluetoothも5.0対応です。

▲天板のThinkPadロゴは現行Carbonと同じく、ロービジ(低視認性)風のブラック仕上げ。「X1」ロゴも添えられます

さらに生体認証も指紋+顔認証と、ThinkPad上位機種ならではの便利仕様。スピーカーもドルビーアトモス対応、マイクも360度集音対応のマイクアレイ構成など、このあたりの仕様もX1 Carbon譲りです。

外装はおなじみのThinkPadブラックですが、天板は現行のX1 Carbonと同じく、オプションでカーボンファイバー柄も選択可能。現時点では詳細不明ですが、おそらくX1 Carbonと同じく、上位構成が選択可能なパターンとなるかと思われます。

なお、あくまでワールドワイドでの仕様ですが、プリインストールOSとしてWindows 10に加え、Ubuntu Linuxもオプションとして用意されている点もポイントです。

基本的な仕様をまとめると、以下のようになります。

  • 本体サイズ……約292.8×207.7×13.87mm(幅×奥行×厚さ)

  • 本体重量……約907gから

  • ディスプレイ……13インチ/16:10、解像度2160×1350、最高輝度450nit、ドルビービジョンHDR対応、sRGB100%)、タッチ/非タッチ選択式

  • CPU……インテル製第11世代「Tiger Lake」、最上位でCore i7

  • GPU……インテルIris Xeグラフィックス(CPU内蔵)

  • RAM……最大16GB/LPDDR4X

  • ストレージ......最大1TB SSD(NVMe/PCI Express接続、本体側はM.2仕様)

  • バッテリー容量......48Wh

  • USB端子......Thunderbolt 4兼USB Type-C×2

  • 拡張端子......3.5mmヘッドセットジャック(入力、出力)

  • Wi-Fi......Wi-Fi 6(インテル AX201)

  • 生体認証機能......Windows Hello顔認証+指紋認証

  • 標準搭載OS......Windows 10、Ubuntu Linux

  • ACアダプタ……USB Type-C仕様、65W


▲天板のオプションとして用意されるカーボンファイバー柄。なお素材自体はX1 Carbonと同じく、ブラック仕上げでもカーボンファイバーベースです

このようにThinkPad X1 Nanoは、とくに日本で待望されてきた1kgを切るキーボード付きThinkPadというだけでなく、ヘビーユーザーに好まれる16:10画面やナローベゼル設計、さらにインテル最新CPUであるTiger Lakeのいち早い搭載など、非常に多くの魅力を備えたモデル。

スタート価格も他のThinkPad上位モデルや各社の高級モバイルノートPCに近いことから、お買い得度という点でも期待できそう。

2020年末の大注目モバイル機となることは間違いないモデルだけに、日本での投入にも期待したい――できれば5Gモデムなどのオプションも選択可能な状態で――ところです。

以下ThinkPadファン向けの余談。従来のThinkPadシリーズにおいて、キーボード一体型での最軽量モデルは1993年に発売された『ThinkPad 220』でした。

ThinkPadシリーズ以外ということであれば公称約630gの『PalmTop PC 110』があり、またキーボードなしを含めた“無差別級”になると、8インチタブレット『ThinkPad 8』が本体のみで約410g。さらにいわゆるSurface Proタイプとなる『ThinkPad X1 Tablet』の初代モデルが約767gからという例もありますが、ThinkPadシリーズでのキーボードを含めた一体型という点では、いまだに220が王座を保っていたわけです。

対して本機は、バッテリーを入れても907gからと、ついに公称値で220を超え、さらに100g近い最軽量更新を果たした機種。ThinkPadの歴史を知るユーザーからすると、27年ぶりに王座を奪取した――しかも大幅記録更新で――となるモデル。ファンにとってはThinkPad X1 Foldに並ぶ“もう一つの記念的な機種”とも呼べる存在となるわけです。

Source:レノボ ニュースリリース(英語)


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