Tile
Tile

探し物トラッカー大手Tile社のCEOであるCJ Prober氏は、アップルの同等デバイスAirTagとの「不当な競争」にも関わらず収益が増えていると述べています。

Tileとアップルとの軋轢はAirTagが発表される以前にさかのぼり、同社はアップルが自社製品の競争を阻害しているとしてEU規制当局に苦情を申し立てていました。そしてAirTagが正式発表されたことを受けて、Prober氏は「公正である限り、競争を歓迎します」と含みのある声明を出したことがあります

さてWiredの取材では、Prober氏はTileがAirTag発売後も善戦しており、2021年上半期も4000万個以上の製品を販売し、上半期の収益も増加したとコメント。さらに「我々が注力しているサードパーティ製品のアクティベーションは、前年比で200%以上増加しています」に続けて「アップルとの不公平な競争にもかかわらず、ビジネスは好調です」とも付け加えています。

Probers氏いわく「少し前までは、アップルストアでTile製品を購入できた」が、その後「非常に迅速にアップルストアから追い出されてしまった」とのこと。アップルがAirTagsや「探す」ネットワークを優先して「我々の経験を非推奨にする」iOSの変更を行ったとの話は、EU規制当局の苦情申し立てでも言及していたことです。

またProber氏はアップルがAirTagをTileよりも優遇していることを強調しており「例えばシームレスなアクティベーション(AirTagをiPhoneに近づけるだけで「探す」アプリに登録できること)は、サードパーティでは利用できません」などの例を挙げています。

こうした批判に対して、アップル広報は自社サービスの優先や機能の独占を否定し、競争を歓迎すると述べています。「当社は今年の夏にAPIを公開し、UWBチップセットの開発者と協力してiOSとの互換性を確保してきましたが、一部の開発キットはすでに購入できます」「当社は、お客様に素晴らしい体験を提供するための最良の方法として、常に競争を受け入れており、サードパーティの開発者が成功できるようなiOSのプラットフォームを構築するために努力してきました」とのことです。

たしかに、アップルが「「探す」ネットワークアクセサリ プログラム」を通じてサードパーテイ製品に門戸を開いていることは事実です。が、ユーザーが「探す」ネットワークと競合するサービスを利用することを禁じるなど、条件が厳しすぎるとの報道もありました。

さてProbe氏の話に戻ると、Tile社はアップルの行動に反対する「世界的な機運」にも貢献しているとの考えを語っています。「韓国で可決された法律(自社アプリ内決済システムの使用義務づけを禁じるもの)や、EUで行われている活動を見てください。これにより情熱が高まり...我々のチームに声援が送られています」と喜びつつも「しかし、私はサードパーティのエコシステムや他の開発者の将来のために正しいことをしなければならないと信じています」とのことです。

AirTagは世界で数億台が稼働しているiPhoneのネットワークを利用できる強みがあるものの、Androidデバイスからは探せず、またストーカーに悪用されることへの対策が泥棒に追跡を気づかせる可能性があるなどジレンマが浮かび上がりつつあります。Tileなどの探し物トラッカーは、アップル製エコシステムの外側で需要があり続けるのかもしれません。

Source:Wired

via:AppleInsider

Tile(Amazon)