米トランプ大統領(1月11日時点)の支持者が集まっていたSNS「Parler」のモバイルアプリはGoogleおよびアップルのアプリストアから削除されましたが、名前がよく似たアプリ「Parlor」が無料アプリのトップチャートに急上昇したことが話題となっています。
2018年に立ち上げられたParlerは「言論の自由を尊重する」とうたったとおりモデレーションをほとんどせず、過激な発言や陰謀論でTwitterのアカウントを停止された人々が流れ込み、特に昨年の大統領選本番の11月3日から8日までに100万回近くダウンロードされてGoogle Playストアのランキング1位に上り詰めたこともありました。
そして1月6日の米議会議事堂での暴動やTwitterやFacebookで暴力を扇動したアカウントが大量に削除されたことから、議事堂の再襲撃やペンス副大統領を害することを煽る発言など、さらに過激化が進むことに。そこでアップルおよびGoogleは24時間の猶予つきでモデレーションを改善するよう要求したもののParlerが応じなかったため、両社はアプリを削除したと推測されています。
それに加えてParlerが全てのサービスを運用しているAWSもサービス打ち切りを宣告しており、陰謀論者に愛されたSNSは存亡の危機に立たされているのが現状です。
あらゆるプラットフォームでParlerの終了が迫っているなか、なぜかApp StoreとGoogle Playストアの両方でトップ無料アプリの2位に「Parlor」という、一字違いのアプリが現われる事態が一時確認されました。「e」ではなく「o」ですが、発音すればどちらも「パーラー」です。
Parlorは、見知らぬ人々がさまざまなトピックをお話しできる「ソーシャルトーキングネットワーク」アプリです。10年以上前から公開されており、米調査会社Sensor Towerのデータによれば、2020年12月時点で4万回ダウンロードされており、控えめな存在だったようです。
評価とレビューでも明らかにParlerと勘違いしている向きもおられる模様です。トランプ氏本人もTwitterのアカウント永久凍結された直後に動きが全て封殺されており、自分専用のプラットフォーム構築も検討していると述べていましたが、AWS他のクラウドサービスプラットフォームに利用を断られるのかもしれません。
Source:Mashable