TSMC
FILE PHOTO: A man sits in front of the logo of Taiwan Semiconductor Manufacturing Co Ltd (TSMC) during an investors' conference in Taipei

iPhoneの心臓部となるAシリーズチップを生産する台湾TSMCが、今年後半に発売予定とされるiPhone 13(仮)シリーズ向けとなる、A15 Bionic(仮)チップの生産を開始したと報じられています。


現行のiPhone 12シリーズやiPad Air(第4世代)に搭載されたA14 Bionicチップは、初の5nmプロセスで製造されたアップル独自開発プロセッサでした。対してA15 Bionicは「N5P」と呼ばれる、5nmプロセスながらも改良された製造工程により、性能の向上および電力効率の改善が見込まれています。

ちなみに、半導体製造における製造プロセスとは回路線幅のこと。概して10nm、7nm、5nmと数字が小さくなるほど同じサイズのチップに含まれるトランジスタ数が多くなり、性能とエネルギー効率の両方が高まる傾向があります。

TSMCはこの「N5P」に対し、前世代の5nmプロセスよりも性能が5%アップし、消費電力が10%削減されるとの一般論(A15と特定したわけではない)を述べていました


さて今回の「A15 Bionicが正式に生産開始」との一報は、台湾の電子部品業界情報誌DigiTimesが伝えていることです。DigiTimesは今年3月末にも5月内に「強化された」(上述のN5P)製造プロセスで量産開始の見通しを報じており、今回はその続報という形です。

昨年のiPhone 12シリーズは世界的なコロナ禍のなかで発売が10月以降となりましたが、2021年のiPhone 13では例年通り9月の時間枠に戻るとの予想が有力となっています。


今年のiPhone 13シリーズでは、A15搭載によるパフォーマンス改善やグラフィックの高速化、電力効率の向上のほかに、いくつもの新機能が噂されています。とくに上位モデルの「iPhone 13 Pro」と「iPhone 13 Pro Max」では近年のiPad Proと同じく120Hz表示が可能となる画面内Touch IDが搭載されるカメラも強化される(特に6.1インチのProモデル)といったところが予測されています。

しかし、これらはすべて、A15が十分な生産量を確保できることが前提となっています。TSMCが拠点を置く台湾では新型コロナ感染が再拡大しているほか、水不足も深刻化しており、そうした困難が速やかに解消されることを祈りたいところです。

Source:DigiTimes

via:MacRumors