Twitter
DeFodi Images via Getty Images

Twitterは5月19日(現地時間)、以前より指摘されていた、Twitterでの画像トリミングが白人を優遇しているとされる問題の調査結果を学術論文の形で発表しました。

結論からいうと、実際に黒人よりも白人、男性よりも女性を優遇する傾向があったとしています。


Twitterではタイムラインに画像を表示する際、もっとも特徴的な部分を自動で選択し、トリミングした状態で表示します。この決定には「顕著性アルゴリズム」と呼ばれる手法が採用されていますが、このアルゴリズムは人の視線データをもとに学習しています。つまり、人が写真の中で最初に目を向けるであろう場所を最も重要だ、と認識するわけです。

ところが、2020年9月頃から、白人と黒人が並んだ写真において白人を中心にしてトリミングされる傾向がある、との指摘が出てきていました。同時に、女性を優遇している、顔よりも女性の胸や脚を選択しているとの話も出ていたことから、Twitterが調査を行っていたという流れです。

最終的な調査結果によると、黒人と白人では白人のほうを4%多く選択し、男性と女性では女性のほうが8%優位だったとのこと。ただし、女性の胸や脚など、男性的な視線を反映しているとされる指摘に関しては、そうした傾向は認められなかったとしています。

ちなみに、男性と女性の写真100枚をランダムに選択してテストしたところ、顔以外の箇所がトリミングされたのは3枚のみで、その3枚もスポーツウェアの数字などの要素を選択していたとのことです。


Twitterによると、このアルゴリズムが白人や女性を選びやすい原因の一つとして、暗い背景に明るい肌、明るい肌に暗い目、そして女性の頭などに強く表れる高コントラストを好んでいる可能性があるとしています。ただし、たとえそうであったとして、差別的な影響への言い逃れにはならないとも指摘しています。

また今回は、男性的な視線を反映する結果こそ認められませんでしたが、例えば、スポーツ写真にて胸のゼッケンを中心にトリミングした場合には、女性にとっては不快なものになる可能性もあります。

こうした点に関しては、人間の視線データに基づき予想される「最適な」あるいは「許容される」トリミングがあるという考え方に問題があり、機械学習によるトリミングはユーザーの主体性を奪い、ユーザー自身のアイデンティや価値観の表現を制限する代わりに、画像のどの部分が最も興味深いと考えられるかを押し付けるという根本的な欠陥がある、と、これまでの取り組みを全否定するかの勢いで述べられています。


なお、こうしたトリミングの問題に対する処置ですが、AndroidとiOS版アプリにおいてはすでに、タイムライン上でもトリミングのない画像表示へと変更されています。

この変更は3月にテストを開始し5月に導入と、Twitterとしてはハイペースな対応でしたが、今回の調査結果が背景にあったためなのでしょう。

このほかにも画像のトリミングに関しては、機械学習への依存を減らすとともに、メディアを処理する方法の改善に取り組んでおり、近いうちに公開したいと述べています。

Source: Twitter, arXiv.org