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数年前と比較して自宅で過ごす時間が増えた現在、据え置き型のオーディオ機器の人気が高まってきています。自室で、リビングでゆったりと音楽に酔いしれたいとき、コンパクトなBluetoothスピーカーやスマートスピーカーだと音が硬いし余韻も少ないし、ちょっと物足りないという思いもあるのでしょう。

そこで今どきのホームオーディオに必要なものはなんだろうか。そう考えて思いついたのがWi-Fi、Bluetooth、HDMIを搭載したオーディオアンプでした。

CDやレコードのみを楽しむのであれば、アナログ入力オンリーな過去の名アンプでも申し分ありません。ダンピングファクターが優れており、程度のいいアンプであれば、数十年前の真空管アンプでもスピーカーの駆動力に長けており現役で使えますから。

しかしSpotifyやAmazon Musicなどのストリーミングサービス全盛期の今日現在。PCやスマートフォンというプレーヤーとワイヤレスで接続できる仕組みが欲しい。またPS4/5やテレビと接続して、Netflixやブルーレイ、ゲームの音も美しく伸びやかに鳴らしてほしいと願うのは極めて自然なことではないでしょうか!

実際にHDMI端子を備え、ワイヤレス機能を持つオンキヨーのオーディオアンプ「TX-8390(S)」のサウンドを聴く機会があったのでレポートしましょう。当モデルは10月31日までGREEN FUNDINGでプロジェクトを実施中。記事執筆時点では1台9万7800円から予約購入することが可能でした。

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大型ボディにはわけがある

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あらためて、TX-8390(S)はステレオアンプです。最大出力は200W×2チャンネル、定格出力も135W×2チャンネルでパワフルです。入力端子はアナログ5系統(うち1つはレコードプレーヤー用)、光端子2系統、光同軸1系統、HDMI6系統で、USBが2系統となっています。

出力端子はヘッドホン、アナログ、サブウーファー、そしてHDMIが2系統。またスピーカー出力端子も2系統。2つのスピーカーセットを接続できます。

DACにはAK4458を用いており、BluetoothおよびWi-Fiによる接続も可能。あらかじめSpotify、DEEZER HiFi、Chromecast built-in、DTS Play-Fi、TuneIn、AirPlay 2、Chromecast built-inにも対応しています。

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TX-8390(S)は幅435mm × 高さ174mm × 奥行き383mmで重さ11.8kgで、フルサイズと言っても過言ではない大きさ。これは昔ながらのオーディオアンプと同スケールといえるものです。同様なサイズのAVアンプと比較してチャンネル数は2つ。この大きさでステレオ専用なの?と思う方もいるかもしれませんが、ポータビリティが重視されるモバイル機器とは異なり、余裕のある内部空間があるからこそ音質に効果のある大きなパーツが使えるというメリットがあります。

実際にTX-8390(S)には、大電力を扱える大型の電源トランス、大電力を貯めておける背の高いオーディオ専用コンデンサー、発熱量の多いトランジスタをはじめとした部品を冷却する大面積のヒートシンクが使われています。

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DACとネットワークチップを離して配置して、お互いのノイズ干渉を抑えるというのも、大きな筐体があるからできること。雑音が聴こえてしまう冷却ファンを使わずに済んでいるのも同様です。

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その代わり、放熱用に開けられたスリット部分が閉じられないように、筐体の上に本などを置くのは厳禁です。熱くなる場所でもありますし。

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興味深いのは、部屋の反響状況を計測してDSPで自動補正してくれるAccuEQ機能も搭載しているところ。本来はマルチチャンネルなAVアンプ用の技術ですが、TX-8390(S)で使われているものは2chステレオ用にチューニングしたもの。いや、サブウーファーを合わせたら2.1ch用となるでしょうか。

フレッシュでキレのいいサウンドが気持ちいい

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では実聴です。アメリカのオーディオメーカー、クリプシュのトールボーイスピーカー(左)でのサウンドから聴いてみました。いやあ、キレっキレですね。音のフォーカスがビシッと合ってくれるから、眼前にリアルで明瞭なライブステージが浮かび上がったようにも感じます。その中央でマイクを握ってシャウトしているボーカルの姿も見えて、会場で汗とかが飛んでくる位置で聴いているかのような臨場感がります。めちゃくちゃフレッシュです。

オンキヨーのステレオアンプは以前からスピーディで若々しいサウンドを聴かせてくれるものが多く、TX-8390(S)もそのテイストを受け継いでいるのがわかります。

あえて低音質なYouTubeのトラックも聴かせてもらいました。響きが控えめになり、場が平坦になる。たしかに情報としての解像度が下がったことがわかります。しかしボーカルの存在感は確かにある。余韻もしっかりと残っています。

情報量が減ったことでスッキリとした音になり、聴きやすさがあるというのもいいところ。TX-8390(S)なら録音・圧縮状態のクオリティを問わずに好きな曲を思う存分浴びるように聴くことができますね。

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TX-8390(S)にはDSPを用いた15バンドのグラフィックイコライザーも入っています。細部をつめるような微調整でもニュアンスの変化を楽しめますし、大きく動かしても音が破綻しない。これなら音を楽しむときの時間帯や気分、体調に合わせて、低音モリモリにするもよしボーカルをもっとシャープに引き立てるもよし。好みに合わせて遊べます。

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各種設定を4つまで覚えてくれるMY INPUT機能もありがたい。本体のロータリースイッチだけではなくリモコンや、スマートフォンでも選べるようになっています。

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あとはお好みのパッシブスピーカーさえあれば、いつでも自分の女神の声で癒やされるようになる素敵アンプ。ご自宅でパッシブなスピーカーを鳴らせる環境の方はお見逃しなく。そうそう、クリプシュのスピーカーとセットになったプランもあるので、興味がある方はチェックしてみましょう。

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