MaaS

旅人ITライター中山です。12月1日にANAと京浜急行、横須賀市、横浜国立大学が共同で行った「Universal MaaS」の実証実験を取材してきました。MaaSとは「mobility as a service」の略で、各種移動手段をITでシームレスに結びつけて、便利に利用できるようにするシステムです。

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▲4社のほか、多くの企業や団体もパートナーとして参画している

今回は「Universal MaaS」ということで、、さまざまな理由で移動にためらいのある人々(移動躊躇層)へ提供する移動サービスとなっています。「自分に合った移動体験をつくる」をテーマとし、「安心・安全・確実」と「サポート手配」をキーワードに作成されたスマートフォン向けのアプリ「ユニバーサルお出かけアプリ」が、車いす利用者などに快適で楽しい移動体験を提案してくれるというもの。

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▲プロジェクトは昨年からスタートしており、今回はいくつかアップデートが施されている

実証実験では、羽田空港から京急を使って横須賀へ遊びに来たという設定で、横須賀市総合福祉会館からスタート。車いす利用者を含むグループで横須賀の観光スポットどぶ板通りを散策しました。

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▲実証実験で実際にアプリを使ってみた参加グループ

「ユニバーサルお出かけアプリ」でルートを検索すると、車いすでも移動できるルートを案内。たとえば歩道橋がある場合は、エレベーターの位置までしっかりと表示して案内するので安心です。

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▲エレベーターを使うルートを案内

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▲車いすでもルートどおりに移動すればオーケー

さらに提携してる交通機関や飲食店、ショップなどとアプリで連携しており、ユーザーの設定した移動ルートに対象の提携先があると、アプリから「サポート手配」を送ることができます。サービス提供者側は事前にどういった手伝いが必要なユーザーが来場・来店するのかをあらかじめ知ることができ、さらにリアルタイムでそのユーザーの距離なども把握できるようになっているので、スムーズな対応につながります。

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▲ルート案内のほか「サポート手配の対象とする」ボタンが用意されている

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▲ユーザーの位置情報を事業者側に伝えることで、来場・来店時のスムーズな対応が期待できる

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▲事業者側のアプリからは、ユーザーの位置情報などがわかるようになっている

記者向けの説明会で実証実験に参画しているANAの企画室MaaS推進部マネージャー 大澤信陽氏はは「どこかに行こうと考えたときに、お店への問い合わせなど事前の準備から大変」と説明しており、ハンディキャップがあり移動躊躇層となっている人たちのハードルを下げることが、今回の取り組みのポイントと言えます。

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▲グループでアプリの案内を見ながら目当てのレストランを探す

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▲飲食店に到着すると、すでにその情報は飲食店側に通知されているので車いすでもスムーズに店内へと案内されていた

移動躊躇層へのサービスは各社が取り組んでおり、たとえばGoogleは昨年視聴覚障害者向けに音声でルート案内をしてくれるGoogleマップのサービスを提供しています。

関連記事:Googleマップ、徒歩ナビゲーションに視覚障害向けの音声ガイド追加

旅行好きの筆者ですが、自分もいつハンディキャップを負って、移動が難しい状態になるかわかりません。それでも気軽に移動できるシステムが整っていれば、今と同じように旅ができます。あらゆる人が気軽に楽しく移動ができる「Universal MaaS」のさらなる進歩に期待したいところです。