Andriy Onufriyenko via Getty Images
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米司法省が、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)74555部隊(別名APT28、Fancy BearStrontium etc…)のメンバーとされるハッカー6人を刑事告発しました。このハッカーらはNotPetyaマルウェアを使ってウクライナの電力網をダウンさせたほか、ロシア国内だけでなく世界の銀行、空港、企業などに対し2015年から2019年にかけてサイバー攻撃を仕掛けたとされます。

このハッカーらはサイバーセキュリティ関係者からは「Sandworm」チームと呼ばれ「単一のグループとしてはこれまでに最も数多くの破壊的なサイバー攻撃を仕掛けてきた」とされます。ジョン・デマーズ国家安全保障担当司法次官補は「悪意に満ちた、あるいは無責任にサイバー能力を武器化した国はなく、ちっぽけな戦術的優位性を追求するため、また悪意を持って前代未聞の損害を引き起こした」と糾弾しています。

またこの6人は2017年のフランス大統領選挙で”Hacking and Leak”作戦と称する攻撃を仕掛けてエマニュエル・マクロン氏の信用を貶めようとしたとされるほか、2018年に韓国平昌で行われた冬期オリンピックや、英国のスパイだったとされる元ロシア高官セルゲイ・スクリパリ氏の暗殺未遂事件にも関わったとされています。さらに、2020年東京オリンピック関係企業に対しサイバー攻撃による妨害工作も行っていたとされます。ロシアは2019年暮れに世界反ドーピング機関から広範なドーピングの発覚を理由に、東京オリンピックを含む主要国際大会への4年間の参加禁止措置を受けていました。そして最近では今回の米大統領選挙を攪乱するための活動を開始したとも伝えられています。

米司法省当局は6人の被告をひとりも拘束していないものの、起訴はアメリカ国民と国際社会にモスクワが何をしようとしているかを知らしめ「ロシア国外には安全な隠れ場所はない」というメッセージを発するとともに、被害に遭った人々を支援するものだと述べています。

source:Washington Post