Pro2sound via Getty Images
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米国のPCユーザーは今年の年末商戦期、マシンを新調するのが難しくなるかもしれません。世界的な半導体不足はいまも続いており、PC用部品の受給に大きく影響を及ぼしています。リサーチ企業CanalysのアナリストIshan Dutt氏によるPCの供給不足は2022年にまで続くことが予想され、ホリデーシーズンに見込まれる注文を捌ききれない可能性があるとのこと。

ワークステーションを含むPC市場の出荷台数が伸びない最大の要因は、世界的な部品サプライチェーンの混乱にあるとDutt氏は述べています。特にアジアでの渡航規制やロックダウンは、PCメーカーやそのパートナー企業の製品生産を困難にしています。

ただし、世界的に見れば2021年第3四半期のPC市場はCanalysが5%、IDCが3.9%の成長を示していることが報告されています。しかし米国では前年比マイナス9%以上(Canalys)と報告されており、電源管理用チップやWiFiチップの供給不足が報告されています。ただ、一方では米国では買い替え需要がすでに一巡して売上げの端境期にあるとの見方もあります。

IDCのシニアリサーチアナリストNeha Mahajan氏によれば、「リモートワークや遠隔授業などのためにPCやタブレット購入が加速した1年を経て、PCへの支出も比較的に鈍化しており、現在の米国PC市場は多少軟化していると言える。とはいえ、主要なセグメントにおいて、供給が需要に追いついていないことは明らかであり、在庫は依然として通常のレベルを下回っている」とのこと。

また一部のPCメーカーは米国のようなすでに成熟した市場よりも、成長の度合いが高い市場へ優先して製品を出荷しているとのこと。

ちなみに日本国内のPC出荷数は、電子情報技術産業協会(JEITA)の集計によると、2021年4月以降、7月までは前年比86.6~96.5%で推移していたものの、最新の集計月である8月期は前年比56.1%と大きく落ち込みました。これは前年同期に新型コロナ禍におけるオンライン授業のための需要急増があり、それが結果的に今年の集計に影響したため。2020年8月期は、モバイルノートPCの出荷台数が前年比約3倍に急増していました。メーカー各社はこの結果に対して、在宅勤務向けの高機能製品に注力していくと伝えられています。

Source:Canalys, IDC

Coverage:JEITA