VALENCIA, SPAIN - 2020/10/13: People wearing face masks queue outside the Apple store on Colon Street. (Photo by Xisco Navarro/SOPA Images/LightRocket via Getty Images)
SOPA Images/LightRocket via Gett

新型iPhone恒例ともいえる店頭販売での長蛇の列もなく、ソーシャルディスタンスを保ってスムーズな受け渡しが行われた発売日の23日。しかしオンラインストアでは機種やカラーによりお届け日が11月にずれ込んでいる分もあり、iPhone 12シリーズ人気は水面下で沸騰しているもようです。

USB-Cを搭載したiPhoneは未来永劫登場しない?から純正ARヘッドセットが2021年発売?まで、最新アップルの噂をまとめてお届けします。

将来のiPhoneは画面埋込み型Touch ID採用のウワサ

Touch ID
Engadget Japan

iPhone 12シリーズ発表時には一部にTouch ID非搭載に落胆した声も上がっていましたが、将来のフラッグシップモデルに画面埋込み型で再登場するかもしれないとの噂話です。

有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)L0vetodream氏は「MESA uts for iPhone」と新たなツイートを投稿。同氏はiPhone SE(2020)やiPhone 12全機種の製品名を正確に予測した実績が知られていますが、反面では発言が謎かけのようで分かりにくいことが恒例です(新型iMacの発表直前に「夢の中で何かの製品が出荷されていた」など)。

しかし今回の読み解きは難易度が低め。まずESAとはアップル社内でのTouch IDのコード名であり、「uts」は「画面の下(under the screen)」の略語というわけです。おりしも第4世代iPad Airで「電源ボタンにTouch ID統合」なる新アプローチが登場したこともあり、がぜん期待が高まっているかっこうです。

今年のiPhone 12シリーズは数年越し、つまり新型コロナ感染拡大が本格化する以前から開発スタートのため、おそらく「マスクをしたままでは顔認証が不自由」という想定はなかったはず。よって最初からTouch ID搭載の可能性は高くなかったと思われます。

とはいえ、アップル社内でフラッグシップiPhoneにTouch IDを検討しているとの噂は何度も伝えられてきました。大手メディアBloombergも2020年iPhone(後のiPhone 12)でテスト中、2021年にずれ込む可能性ありと報じていました

もし画面下Touch IDが実現とすれば、それは「ディスプレイのどこでも指紋認証が可能」になることを裏付ける情報も複数あります。まずアップル自らが「入力表面の画像化のための音響パルス符号化」など関連特許を出願しているほか、上記Bloomberg記事も同様の方向性を報道。さらには既存のFace IDと連携して動作し、「顔と指紋のどちらでも認証」との可能性も示唆されていました。

感染防止のためマスク必須の状況は速やかになくなることが望ましいものの、外では画面をのぞき込まずに指紋認証、家では手放しで離れた場所から顔認証できれば、iPhoneの便利さもアップするはず。2021年モデルこそは……と期待をつなぎたいところです。

USB-Cを搭載したiPhoneは未来永劫登場しない可能性

USB-C

「今年こそ新型iPhoneにUSB-C採用」は一部ユーザーの悲願であり続けていますが、有名リーカーが未来永劫そんなことはあり得ない、とすげなく答えたニュースです。

回答者は、iPhone 12シリーズの予約開始日や発売日などを的中させたばかりのJon Prosser氏です。最近では「11月17日にApple Silicon Mac初号機の発表イベント開催」説が注目を集めていました。

そんなProsser氏に寄せられた質問は、来年のiPhone 13(仮)につき「USB-C」「120Hzリフレッシュレート」「画面埋込み型(ないし電源ボタン統合)Touch ID」の採用はあり得ますか?という3つ。それぞれ「永遠にあり得ない」「ありえる」「可能性は半々」と回答されています。

「将来のiPhoneがLightning端子からUSB-Cを経ずに完全ポートレス(充電端子のない完全ワイヤレス充電)に移行する」との予測は、これまでもProsser氏が持論としていたことです。またアップルもEUのスマートフォン充電規格統一に反対、すなわち「iPhoneにUSB-C端子を搭載」を望まない意向を明らかにしており、元から望み薄とも言えます。

かたや「iPhone 13 Pro(仮)では120Hz画面を採用」は、ディスプレイ専門家のRoss Young氏も有力視しています。Young氏はiPhone 12世代で搭載できなかった理由はLTPO(1Hz~120Hzまで調節できる省電力技術。Apple Watchシリーズに搭載)が導入できないこと、つまりバッテリー持続時間に難があるからと示唆していましたが、5G接続時に4Gより消耗が激しい検証結果からも頷けるところです。

「iPhone 12 Proと12の違いはカメラ品質だけ、アップルは差別化に失敗」とアナリスト分析

iPhone 12
Apple

画面サイズは同じ6.1インチ、予約開始も発売日も同時となったiPhone 12およびiPhone 12 Pro。これら2つの違いは主にカメラ性能だけで、アップルはProモデルを売り込む差別化に失敗しているとのアナリスト分析です。

iPhone 12 Proは国内アップルストア価格で11万7480円~、対してiPhone 12は同等の128GBストレージを選べば9万9880円ということで、価格差はざっと1万8000円です。ドイツ銀行アナリストによれば、アップルはそれだけの差額を支払う理由を消費者に説明できていないとのことです。

iPhone 12とiPhone 12 Proの違いは、まず後者に広角と超広角に加えて望遠レンズ、それにより多くの光を取り込める大型のカメラセンサーが搭載されていること。さらにはLiDARスキャナも内蔵され、AR機能や暗所でのポートレート写真も品質向上したと謳われています。

これらは裏返せば「12と12 Proの違いはカメラ品質だけ」とも受け取れます。実際すでに両機種の分解動画も公開されており、その事実を裏付けつつあります(実はRAM容量も違いますが、アップル公式には例によって公表せず)。

アップル批判側のアナリストいわく、過去のiPhone買い換えサイクルでは最上位機種が技術に詳しくない消費者に強くアピールできていた。が、今年のProモデルが誇っているカメラ性能は「本格的な写真家にとって重視される」に過ぎないとされ、iPhone 12 Proの売上はiPhone 12シリーズ全体のうち25%に留まるとの予測もあります。

それに異を唱えているのが、アップルのインサイダー情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏です。以前はiPhone 12需要が飛び抜けていると主張したKuo氏ですが、実際の予約状況を見てから「iPhone 12 Proの予約状況は予想を超えていた」として、今四半期における新型iPhone出荷の30~35%へと上方修正しています。

現にiPhone 12 Proは容量や色の組み合わせによっては「すぐ予約したのに入荷連絡がない」との報告も多数あり、人気の高さをうかがわせています。

かつてKuo氏はiPhone XRがデュアルカメラで競合他社のスマートフォンより劣るとして出荷予測台数を引き下げたこともありましたが、「たかがカメラ」よりも「高性能カメラを買うとiPhoneが付いてくる」的な認識のユーザーも少なくないのかもしれません。

アップル、ARヘッドセットにソニー製ディスプレイ採用し2021年発売の噂

Imagine Dragons Live presented by Citi and Live Nation exclusively for Citi cardmembers and broadcast in VR via NextVR at The Belasco on June 15, 2017 in Los Angeles, California.
Kevin Winter via Getty Images

アップルがARデバイスを開発中とは、長らく噂されてきたこと。そのうちHMD(ヘッドマウントディスプレイ)タイプにソニーの有機ELディスプレイが採用され、2021年に発売されるとの日刊工業新聞による報道です。

すでに2017年頃に噂に上ってから数年が経ちましたが、記事執筆時点ではBloomberg記事の「HMDタイプが2022年発売、軽量なメガネ型が2023年発売というアップル社内プレゼンがあった」との説が最有力です。

またおなじみのリーカーJon Prosser氏は、ARメガネの製品名が「Apple Glass」で価格は499ドル~、追加料金で度付きレンズも入れられてiPhoneとペアリングできるなど詳細な情報を伝えていました。もっともBloombergのMark Gurman記者は、そうしたProsser氏のアップルメガネ関連リークを「完全なフィクション」とバッサリ斬り捨てています。

ともあれARヘッドセット/メガネ用半透明レンズも今年7月に試験生産開始との噂もあり、今後数年のうちにアップルメガネないし純正HMDが姿を現すと期待してよさそうです。

来年iPhone 13(仮)搭載の5GモデムはX60?アップルとクアルコムの和解文書に手がかり

Qualcomm 5G, logo exhibited during the Mobile World Congress, on February 26, 2019 in Barcelona, Spain.   (Photo by Joan Cros/NurPhoto via Getty Images)
NurPhoto via Getty Images

今年のiPhone 12シリーズ弐搭載された5Gモデムチップはクアルコム製X55だと、分解動画からも明らかとなっています。そしてアップルとクアルコムの和解文書にて、来年のiPhoneにやはりクアルコムのX60、2022年~2024年にかけては未発表のX65およびX70の使用が約束されていると明らかになったしだいです。

では、その後のiPhone搭載モデムチップはどうするのか。アップルは社内で5Gモデムチップを独自開発しているとの噂は数年前から報じられており、2022年モデルに投入すべく厳しい期限を設定しているとの観測もありました。同社はiPhoneのAシリーズチップやMac用のApple Siliconなど独自設計チップに移行する動きは明らかですが、モデムチップに関してもクアルコム製は「一時しのぎの繋ぎ」と位置づけられていそうです。