Virgin Galactic
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Virgin Galacticを率いるリチャード・ブランソン卿が、7月11日のSpaceShipTwoの試験飛行に搭乗し、宇宙旅行を楽しみました。その模様はライブ配信で全世界に中継されました。

ブランソン氏らクルーが搭乗したSpaceShipTwoは、いつものように双胴機のWhiteKnightTwoに抱えられて、ニューメキシコ州のSpaceport Amaricaから離陸。公式のライブ配信は離陸したあとから始まったのですが、コメディアンのスティーブン・コルベアのMCではじまり、ゲストには”歌う宇宙飛行士”ことクリス・ハドフィールド氏らの姿もあるなど、このVirgin Galacticにとって記念すべき飛行を見守りました。

機体内部の様子は映像が乱れがちでなかなか映し出されることがなかったものの、ブランソン氏は終始ご機嫌な様子で、最高高度付近に機体が到達した際には、シートベルトを外して機内に浮かんでいる様子もわずかな時間ながら配信されました。

ほんの数分間の宇宙空間のあと、機体はその形状を変形させて宙返りをするように姿勢を変え帰還の体勢に。その後何度か抜かれた機内の映像でも、ブランソン氏は笑顔を絶やしませんでした。

今回の飛行はVirgin Galacticにとっては初の満席状態での有人宇宙飛行になりました。そして創業者が自社の宇宙機に搭乗して宇宙に到達した初のフライトでもあります。あくまで試験飛行であるため、搭乗したクルーは、機体に関するいくつかのテストや実験をこなしました。ブランソン氏も、名目上は個人の乗客としての体験を評価するために搭乗しています。

この飛行には論争もあり、やはり創業者のジェフ・ベゾス氏が搭乗する打ち上げを20日に予定するBlue Originは、SpaceShipTwoが高度100kmのカーマンラインまでは上昇しないため、宇宙飛行とは言えないと主張しています。今回の飛行ではSpaceShipTwoは高度約85kmが最高到達点でした。宇宙空間の定義にはいくつかの基準があり、国際航空連盟(FAI)は高度100kmのカーマンラインからが宇宙だとしている一方で、米空軍やNASAなどは80kmをその境としています。学術的なことにこだわるのであれば、"自社の宇宙船に乗って宇宙空間に到達した最初の創業者"の座は、ジェフ・ベゾス氏のものになるのかもしれません。

とはいえ、今回の飛行は2004年にAnsari XPrizeを受賞したScaled CompositsのSpaceShipOneをルーツとして、リチャード・ブランソン氏が宇宙旅行をビジネス化するために立ち上げてからも紆余曲折を重ねてきたVirgin Galacticにとっては重要なマイルストーンとなります。

またわれわれ人類全体にとっても、2022年からの商業宇宙飛行開始が現実的になり、誰でも(チケットを買うお金があれば)宇宙に行ける時代の幕開けを意味するものと言えるでしょう。

すでにVirgin GalacticはSpaceShipTwoの飛行における微小重力環境内での実験で収入を得つつあります。ただし、本来の目的である宇宙観光旅行のチケット販売で稼げるようになるかは、これからの話です。

Source:Virgin Galactic