Virgin Orbit/Greg Robinson
Virgin Orbit/Greg Robinson

Virgin Galacticからスピンオフして設立された人工衛星打ち上げ企業、Virgin Orbitが、Launch Demo 2と称するLauncherOneロケット2回目のエンジン点火飛行試験を行い、初めて地上500kmの軌道へ 到達するのに成功しました。それだけではありません。このロケットにはNASAの超小型衛星10基を搭載しており、それらの軌道上への展開にも成功しています。

Virgin OrbitはTwitterで「ペイロードがターゲットとする軌道への展開に成功しました!LauncherOneが初の宇宙到達に成功し、さらに宇宙への最初のミッションを完了、NASAの友人たちのために9つのキューブサット低軌道投入ミッションを達成できたことをうれしく思います」と述べています。9つのキューブさっととありますが、ペイロードは複数のミッションの相乗り形式で、うちひとつは2つのキューブサットを同時に遭う買うものであるため、全部で10基の衛星を軌道投入したということで間違いありません。

全長約21mのLauncherOneロケットは2段のロケットブースター構成で、重さ500kgのペイロードを軌道へ送る能力を備えます。

Virgin Orbitは、このLauncherOneロケットを抱えたボーイング747(通称:Cosmic Girl)をカリフォルニア州のモハベ宇宙空港から離陸、南西の太平洋上へと機体を進め、あらかじめ設定した地点でLauncherOneを投下しました。

その後LauncherOneは1段目ブースターのNewtonThree(N3)エンジンに点火してロケット推進に移行し、約3分間の正常な燃焼を確認しました。前回の試験ではこの段階でロケットの推進剤ラインが破裂して終了しましたが今回は何事もなく完了です。そして約45分の惰性飛行ののち、2段目ブースターのNewtonFour(N4)エンジンに点火、こんどは6分近くの燃焼を行い、地上約500kmの軌道にペイロードを展開しました。これはVirgin Orbitにとっては歴史的な瞬間になりました。

この成功によって、次回より正式な商業サービスとしてペイロードの軌道投入を請け負っていくことになるとVirgin Orbitのスポークスマンは述べました。Virgin Orbitはすでに米国宇宙軍や英国王立空軍、衛星コンステレーション企業Swarm Technologies、イタリアの宇宙開発企業SITAEL、デンマークのGomSpaceといった企業からのミッションを予約受注していることを、今回の試験後に明らかにしました。また、すでに今後使用するいくつかのロケットはカリフォルニア州ロングビーチにあるVirgin Orbitの製造施設で組み立て中とのこと。

小型衛星の打ち上げ分野は現在Rocket Labがその大半をになっていますが、Virgin Orbitはこの市場の支配的ポジションにつくことを狙っています。とはいえそこにはカリフォルニアの新興企業Astra、Firefly AerospaceやRelativity Spaceなども参入を計画しており、数年後にはなかなかの競争状態になっている 可能性があります。

ちなみに、Virgin Orbitは2020年5月に行われた前回の初飛行失敗後、AtlasロケットやDeltaロケットにチーフエンジニアとして関わってきた人物を含む業界最高のエキスパート数人を迎え入れて補強を図ったとされています。Virgin Orbitの代表者は「われわれは安定した打上げを行うための体制を整えています」と述べています。

source:Virgin Orbit