engadget

スマートフォン「NuAns NEO」などを手掛けたトリニティは、ウェアラブルデバイス「weara」の開発を中止しました。当初は2020年1月に発売予定でした。

「weara」(ウェアラ)は、活動量や睡眠をトラッキングできるウェアラブルデバイスで、2019年10月に開発を発表。スマートフォンの「NuAns NEO」と同じくクリエイティブユニットのTENTによるプロダクトデザインを採用し、カジュアルやビジネス、スポーツにも使える高いデザイン性を売りにしていました。

開発中止の理由と今後の展開について、トリニティは次のように説明しています。

24時間365日のウェアラブルデバイスとしてwearaを発表してから2年が経過しました。その間にさまざまな出来事がありました。新型コロナウイルス感染症により中国に渡航できなくなってしまったことも大きな要因としてありますが、それ以外にも多くの事情が絡み合い、結局のところ製品として完成させて出荷することがいまだにできていない状況です。

weara開発については私が責任者として決定を下してきた上での結果なので、すべての責任は私にあります。ご期待をしてくださったみなさま、予約をしていただきましたみなさまには大変申し訳なく思っております。

また、内部では状況が刻一刻と変化しており、どこかの区切りのつくタイミングでご報告しようと考えていましたが、なかなかキリが良い状況にならず、ご報告が遅れてしまったことも重ねてお詫びいたします。

前述の通り、さまざまな理由が重なって延期、そして開発中止になりましたので、すべてをご報告することはできません。ただ、新型コロナウイルス感染症の影響で、中国への渡航ができなくなったことによる開発進行の遅れ以外について、大きなところはご説明したいと思います。

開発中止の理由

端的にいうと、ハードウェア、ファームウェア、アプリおよびクラウドシステムの開発に失敗し、私が思い描くwearaのカタチを実現できなかったということになります。

ハードウェア・ファームウェアにおいては、wearaの開発開始から台湾および中国の開発委託をした会社が3社変わり、1社目は途中で倒産、2社目は開発継続困難になるほどの財務的状況や技術的問題があり、3社目についても結果としては製品までたどり着くことができなくなりました。

ハードウェアについては素晴らしいデザインとコンセプトを作っていただいたのにもかかわらず、満足いく仕上がりにすることができず、何度も金型を作り直すも、筐体設計として完成することができませんでした。

ファームウェアについては、大部分はできていたものの、いくつかのコアとなる部分で私たちの基準を満たしませんでした。一方、開発会社は精度よりもできているかできていないかの方が重要だということになり、信条がまったく折り合わない状況となってしまいました。

アプリ・クラウドシステムについても、日本と中国のフリーランスエンジニアやインドのオフショア開発、日本の開発会社に引き継がれていきつつも、技術的理由と開発体制の問題により、クォリティを担保することができるという確信に至ることができませんでした。

ベータテストを行ない、上がってきた問題についてはほとんど解決できたものの、私が販売しても良いと思うところまで辿り着くことができませんでした。

当社としても、新規事業として会社の柱となるべきwearaプロジェクトでしたので、多額の投資をし、私自身も毎日欠かさず関与して進めてきました。しかし、発売というスタートを切る(ここがゴールではない)ことができなかったことについては、ものすごく辛いことでもあり、恥ずかしいことでもあり、最近は悩み深い日々でした。それも、すべては私自身の責任なので受け入れるしかありません。

wearaの未来

前述の通り、元々思い描いていたwearaとしての開発の夢は潰えました。しかし、この経験を活かして、まだできることがあると考えています。

今はまだ、何かをお知らせできるタイミングにはありませんが、前回の失敗を踏まえて、しっかりと固まったらまたお知らせしたいと思います。同じ過ちを繰り返さないように、教訓から学んですでに次のステップへ踏み出しています。

絶対に成功するというのは挑戦ではないと思っていますし、「諦めたらそこで試合終了」というのが口癖なので、まだ可能性があると信じている限りは未来に向かって進んでいきたいと思います。

長くなってしまいましたが、wearaにご期待いただきありがとうございました。そして、願わくば、これからも期待していただきますようお願いいたします。次にwearaについて何かをお知らせするまでにはもう少し時間がかかってしまうと思いますが、新たな挑戦は始まっているということだけはお伝えしておきます。その挑戦についてもみなさまのご期待をいただければ幸いです。

関連