WipEout Rush
Rogue Games

90年代から続く反重力レースゲーム WipEout (ワイプアウト) シリーズの新作が唐突に現れました。

ワイプアウトといえばプレイステーションで長く愛された高速レースゲームですが、今度の新作『WipEout Rush』はPS5でもPS4でもなくスマホゲーム。

ジャンルも従来のいわゆるレースゲームではなく、プレーヤーはレーシングチームのマネージャーとなり、アメコミ風ビジュアルで綴られるシナリオを追いつつ、カードを集めて重ねてチームを管理し優勝を目指すという、従来のシリーズからガラリと変わったスピンオフ的作品です。

初代ワイプアウトは1995年に英国の老舗 Psygnosis(シグノシス)が開発。ソニーがスタジオを買収して以降は、改名したSCEスタジオリバプールとして担当してきたシリーズです。

スタジオリバプールは2012年に閉鎖されましたが、2017年には他のスタジオが移植を手掛けたリマスター詰め合わせ WipEout Omega Collection がPS4で発売されています。これまでシリーズ最終作はこのオメガコレクションでした。

今回の新作はスマホゲームを作ってきた Rogue Gamesが開発します。対応プラットフォームは iOS / Android。基本無料のスマホゲームです。

発表トレーラーからはあまり実際のゲームプレイが伺えませんが、面白いのはシリーズで初めてトゥーン風のグラフィックになっていること、衝突にKABOOM!などコミックス風の書き文字が現れる演出など。

シングルプレーヤーキャンペーンにはパイロットやボスをめぐる物語が用意されており、アメコミ風のビジュアルでシナリオが進むようです。

WipEoutは歴史の長いシリーズで古いファンも多く、最後の作品が4年前、リマスターでない新作は長らく途絶えていただけに、新作と聞いたファンはこちらの予告編とカード集めゲーム・スマホゲームであることに衝撃を受けたらしく、YouTube のリアクションでは低評価が高評価の数倍になっています。

期待マネジメント的な意味ではある程度仕方ないとはいえ、プラットフォームにあわせてジャンルが変わったからといって駄作になるとは限らず、 むしろ人気シリーズのスピンオフカードゲームはありがちなだけに、Rush もタイミングがタイミングならばもっと好意的に受け取られていた可能性もあります。

蛇足ながら、Rogue Games は元Nintendo 64ファンサイトの管理人で、IGNの創業メンバーでもあるMatt Casamassinaが立ち上げたスタジオ。

ワイプアウトの過去作でほとんど登場しないパイロットたちを前面に、コミックス風に描くのであれば、ワイプアウトに影響を与えた別の反重力レースゲームのシリーズで、公式でアメコミ風に個性豊かなレーサーたちを描きアニメにもなった作品がある気もしますが、そちらは新作を提案をして撃沈されたインディーデベロッパーの話もあり、IP的に難しいのかもしれません。勝手な想像はほどほどにして、F-ZEROではなくワイプアウトでこそ活きるコンセプトに期待します。