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6月8日未明(日本時間)にオンラインで開催されたアップルの開発者向けイベント「WWDC21」を観ていて、うらやましかったのが「アメリカって、いいなぁ」ということだった。

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やはり、アップルはアメリカ企業であり、最初に新しいサービスや機能がスタートするのがアメリカだったり、英語だったりする。「そりゃ、そうだ」という話なのだが、日本で日本語を使っている自分としては「アメリカって、いいなぁ」という気持ちにさせられるのだ。

まず、もっともうらやましかったのが、Walletだ。アメリカの一部州などでは運転免許証やデジタル身分証明書をWalletni格納できるようになるという。

iPhoneが「デジタル運転免許証」に、iOS 15でウォレットアプリが進化

ここ最近、QRコード決済できる場所が一気に増えて、お財布を持ち歩くことがめっきり減った。コンビニやスーパーなどではApple PayでFeliCa決済しつつ、クリーニング店や弁当屋などの小規模店舗などではQRコード決済を使うといった感じだ。

「もはや、お財布持ち歩かなくてもいいかも」と思いつつ、やっかいなのが「運転免許証」だ。こればっかりは運転時、持参しなくてはならない。さすがに裸の状態で運転免許証をポケットに入れておく訳にもいかず、仕方なく財布に収納した状態で持ち歩いている。

運転免許証がiPhoneに収納できたら、どんなに便利か。是非ともデジタル庁や関係省庁には真剣に検討してもらいたい。

運転免許証といえば、国際運転免許証もなんとかして欲しい。海外で運転する際、国際運転免許証を持参するのだが、これが日本の運転免許証とサイズが違えば、パスポートとも違い、ちょっと大きくて持ち運びに不便なのだ。なぜ、あの中途半端な大きさにしたのか、さっぱり理解できない。デジタル庁や関係省庁にはこちらも検討してもらいたい。

デジタル庁では目下、マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載について検討が進んでいるようだが、FeliCa SEチップを搭載したAndroidでの搭載について制度・運用についての課題を整理しているようで、iPhoneについては「実現に向けてアップルと交渉を継続」としている。

マイナンバーカードのスマホ搭載、2022年度中をめざす──総務省

日本のスマホユーザーの半分が持つというiPhoneに搭載しないことにはマイナンバーカードのスマホ普及は難しいのではないか。デジタル庁には是非とも「iPhoneのWalletにマイナンバーカード」を搭載できるように頑張ってもらいたい。

WWDCではマップの進化にも触れられていた。

自動車のナビでは立体交差が3次元的に表現され、歩行者向けにはARによる案内機能が追加され、地下鉄の駅から降りたときに、iPhoneを周辺にかざせば、どの方向に行けばいいのかを、周辺に合わせて案内してくれるようになる。

こうした機能強化の対応エリアについて、残念ながら日本の言及はなかった。

確かに、日本の首都高などは立体交差が入り組んでおり、データ化するのは大変だと思う。また、地下鉄駅の数も多く、出口もたくさんあって複雑怪奇なのは間違いない。アップルとしても、データ化に手こずっているのかもしれないが、なんとか日本対応してもらいたいものだ。

また、WWDCでは、カメラに写っている文字を認識し、テキスト化したり、そこから検索、電話番号であれば音声発信できるといった機能強化も紹介していた。

こちらも残念ながら、英語や中国語、欧州の言語などが対応し、日本語には触れられていなかった。中国語の漢字はOKでも、ひらがなやカタカナが混じると難しいのかもしれない。

しかし、日本語を使うユーザーにも朗報が飛び込んできた。

基調講演では触れられていなかったが、昨年、iPadOS14で対応となったiPadの手書き文字のテキスト化に、iPadOS 15で日本語も対応するようになったのだ。

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昨年、このスクリブルが発表された際には英語と中国語のみということで、かなり落胆させられたのだが、1年待って、ようやく日本語も使えるようになるとは驚いた。さすが、日本市場を重視しているアップルといえそうだ。

というわけで、きっと、今回、日本対応を発表しなかった機能も、1年ぐらい待てば、使えるようになるのではないか。

Walletに関してはデジタル庁の対応も必要となるだろうが、ぜひとも日本対応を気長に待つとすることにしよう。