xCloud
Microsoft

マイクロソフトは9月15日からストリーミングゲームサービスxCloudを世界22カ国で提供します。しかしサービス開始時にはAndroid端末向けに限られ、iPhoneやiPadでは利用できません。

その理由は、App Storeガイドラインの制約によることが明らかとなりました。

xCloudはMSのAzureクラウドサーバーでゲームを動かし、プレイヤーの手元に動画としてストリーミングする技術です。同社の定額ゲームサービスXbox Game Pass Ultimate加入者への特典として、追加費用なしで利用可能とされます。

プレイヤー側の端末に求められる性能はネット動画を再生できる程度であり、特に技術的なハードルは高くないと思われます。じっさい2月にはiOS向けのベータ版テストを実施しており、プレイすることができました。

なぜxCloudの正式版をiOSやiPadOS向けに提供できないのか。アップル広報担当者は米Business Insiderに、Xbox Game Passで遊べる各ゲームを確認できないからだと述べています。

すなわち「App Storeは顧客がアプリを見つけてダウンロードするための安全かつ信頼できる場であり、すべての開発者にとって大きなビジネスチャンスとなるように作成されています」「全てのアプリはApp Storeに並ぶ前に、顧客を保護し、開発者に公正で公平な競争の場を提供することを目的とした同じガイドラインに照らし合わせて審査されます」とのこと。要は複数のゲームの詰め合わせであるXbox Game Passは一括して許可できず、他のアプリと同じく1本つずつ審査することが必須ということです。

しかしMSは各ゲームをAppleのレビュープロセスに提出していないため、それらのゲームへのアクセスを提供するアプリも公開をブロックされていると主張されています。「ゲームサービスは、レビューのために個別にゲームを提出し、チャートや検索に表示するなど、すべての開発者に適用されるのと同じガイドラインに従う限り、App Storeで絶対に公開できます」と太鼓判を押していますが、裏返せば遊び放題サービスをまとめて審査を通過されることはあり得ず、1本ずつ許可を求める原則に例外を設けるつもりはないもようです。

Business Insiderによれば、同じく複数のタイトルを配信するゲームストリーミングサービスのGoogle StadiaがiOS向けに提供できないのも、やはりApp Storeのガイドラインに阻まれているためとのことです。

さらにMSは米CNETへの声明にて、xCloudアプリをApp Storeで公開する目処が立っていないと認めています。「アップルは一貫してゲームアプリを異なる扱いをしており、インタラクティブなコンテンツを含む場合でも、非ゲームアプリにはより寛大なルールを適用しています」と述べ、複数のインタラクティブ動画を提供しているNetflix等は優遇されていると示唆。その上で、今後もxCloudをiOSプラットフォームに導入する道筋を見つけることに尽力すると約束しています。

やはりストリーミングプレイができるiOS版のSteam Linkも、一度は「ビジネス上の競合」を理由に承認が拒否され、最終的にはストア内からアプリを購入できる機能を削って公開にこぎ着けています。しかしSteam Linkはユーザーが所有するPCやMacをサーバーにするリモートプレイアプリであり、MSがゲームライブラリを管理するxCloudが同じ道筋で承認を受けるのは困難かもしれません。

Source:Business Insider