Mi11DSG

シャオミが2020年12月末に発表した「Mi 11」はこれまでのシャオミの製品の中では異色の存在となるモデルです。シャオミといえばコスパ、すなわち価格勝負の製品を数多く出してきました。その代表格といえる格安モデルの「Redmi」シリーズは2万円を切る製品も登場しています。また上位モデルの「Mi」シリーズ最新モデル「Mi 10T」は500ユーロの5Gモデルとしてヨーロッパでも注目を集めています。

Mi11DSG

Mi 11は世界初のSnapdragon 888を搭載し、1億800万画素カメラを搭載したモデルで現時点では中国で3999元、約6万4000円で販売されています。海外では1〜2割ほど価格が上がるため7〜8万円程度になるでしょう。もちろんこの価格でも割安感はありますが、Mi 11の魅力は性能に加えてその本体デザインにもあります。

Mi 11の背面を見ると、他のスマートフォンとはカメラ周りのデザインが大きく異なることに気が付きます。iPhoneよりも角の丸みを強くした正方形の台座に、3つのカメラをそれぞれ形を変えて配置しています。iPhone 12シリーズはレンズの丸い形そのものを目立たせたデザインにしていますが、Mi 11はカメラ部分全体を背面のワンポイントとしています。

Mi11DSG

このカメラデザインは他のスマートフォンにはないもので、今後のシャオミの上位モデルも類似のデザインを採用すれば、一目見ただけで「このスマートフォンはシャオミ」とわかるでしょう。各社のスマホカメラのデザインは似通っており、基本的には長方形にまとめ左上に配置するか、円形にして真ん中上部にまとめるかのどちらか。TCLがカメラを横一列に並べたり、サムスンがフレームと一体化させている例など、うまく差別化できている製品は多くありません。

Snapdragon 888搭載スマートフォンはVivoやサムスンからすでに出てきており、Mi 11が「世界初搭載」と言っても多くの消費者にとっては製品を選ぶ理由にはならないでしょう(シャオミの技術力の高さをアピールする効果はあったでしょうが)。また1億800万画素カメラもすでに1年前から搭載しており、こちらも目新しさはありません。

一方では55Wの急速充電に加え、50Wのワイヤレス急速充電は、実はMi 11の最大のセールスポイントと言えます。4600mAhのバッテリーを有線なら45分、無線でも53分で充電できます。ここまで高速ならば、重いモバイルバッテリーを持ち運ぶ必要はなくなるかもしれませんし、朝、目が覚めてからシャワーをしている間にある程度の充電ができてしまいます。

Mi11DSG

このように新しい技術も次々と搭載するシャオミのスマートフォンをより多くの消費者に知ってもらうためには、一目で他社製品と違うという特徴が必要です。どんなに性能が良くても、見た目が同じでは消費者に認知してもらえません。Mi 11が背面デザインに力を入れたのはそんな理由もあるからでしょう。

Mi 11には6つのカラバリがあります。ベーシックな黒、白、ブルーはよく見かける色合いですが、カメラ部分が他製品と違うことは一目でわかります。

Mi11DSG

カーキと紫は背面が革素材になっています。カーキは似たような色のモデルが他社品にもありましたが、紫は珍しいかもしれません。そういえばGalaxy S21シリーズも紫のモデルがありますが、もしかしたらこれは今年の流行なのかも。さらには、シャオミの創業者でありCEOのLei Jun氏のサイン入りの特別バージョンもあります。こちらはストライプの入ったデザイン。

Mi11DSG

Mi 11には透明ケースが付属しますが、これらの色・背面デザインを見ると、ケースなしで使いたくなるかもしれません。そもそもスマートフォンのケースは本体を傷から守るものですが、いつのまにか着飾るものになっていきました。しかし本体そのもののデザインが良ければ、それを隠すのは勿体ないかもしれません。

シャオミのスマートフォンのは低価格品であっても価格以上の価値のある製品をすでに多数送り出しています。それに対して上位モデルはアップルやサムスンとまだ互角に戦えるほどの力は持っていないでしょう。

しかしMi 11を見ればわかるように、性能はすでに十分高く、価格もリーズナブルです。あとは品質と信頼性をアピールすること、そして「シャオミを持ちたい」と思わせるデザインの製品を提供すれば、iPhoneやGalaxy S、Galaxy Noteシリーズのライバルになることは間違いありません。Mi 11のような製品をぜひ先進国にも投入し、シャオミ製品の新しい魅力を伝えてほしいものです。