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左からXiaomi Mi 11 Lite 5G、OPPO Reno5 A

シャオミが、SIMフリースマホとして同社初のおサイフケータイ対応モデルとなる「Mi 11 Lite 5G」を発表しました。

明言されてはいませんが、Mi 11 Lite 5GはOPPOの「Reno5 A」にガチンコでぶつけにきた端末。どちらもミドルレンジモデルで、SIMフリー端末ながらおサイフケータイに対応し、価格も4万3800円と同額です。OPPOの日本市場でのポジションを、本気で奪いにきた端末と見てよさそうです。そこで、2機種を比べてみました。

▲シャオミのSIMフリースマホとしては初となるおサイフケータイ対応のMi 11 Lite 5G

▲OPPOは、日本市場専用のモデルとして、Reno5 Aを発売済み

おサイフケータイ対応や価格は同じですが、同じミドルレンジでも仕様には差があります。1つ目はチップセット。Mi 11 Lite 5Gは、5nmの製造プロセスで開発された「Snapdragon 780G」が搭載されているのに対し、Reno5 Aは「Snapdragon 765G」を採用。どちらもミドルレンジ向けのチップセットですが、製造プロセスが新しいぶん、Mi 11 Lite 5Gの方が処理能力は高くなります。

▲SoCには、日本に投入されるモデルとして初となるSnapdragon 780Gを採用した

ディスプレイは0.5インチ差しかなくほぼ同サイズで、どちらも90Hzのリフレッシュレートに対応していますが、Mi 11 Lite 5Gは有機ELを採用しているのに対し、Reno5 Aは液晶。まだ実物を見たわけではないため、何とも言えないところですが、仕様上は、コントラスト比の高さや発色の鮮やかさは、Mi 11 Lite 5Gに軍配が上がります。有機ELと液晶の違いは端末のサイズにも影響があり、Mi 11 Lite 5Gは6.81mmと圧倒的な薄さを誇ります。

▲有機ELを採用し、薄さやベゼルの細さにもこだわった

Mi 11 Lite 5Gは、その薄さを実現するために、柔軟性のあるフレキシブルなPOLEDを採用しています。ベゼル幅が狭いのもそのためです。厚みも上記の画像にあるとおり液晶と比べると約1mm弱、薄型化できるため、6.81mmというスペックを実現するために欠かせない要素となります。

実際、液晶を搭載したReno5 Aは厚さが8.2mmでMi 11 Lite 5Gとの差は1.39mm。フレキシブルOLEDの採用は、映像の美しさと薄型化の両面でメリットがあったというわけです。

*初出時、ディスプレイの仕様に間違いがありました。お詫びして訂正します。

OPPOとシャオミ、どちらの端末も生体認証は指紋センサーですが、使い勝手はMi 11 Lite 5Gの方がよさそうです。というのも、Mi 11 Lite 5Gの指紋センサーは、電源ボタンと一体になっているため、画面点灯時に自然と指が当たるのに対し、Reno5 Aは背面に搭載されているため、持ち方を工夫しなければなりません。また、背面の指紋センサーは、テーブルの上などに置いているときに使えないのが難点。デザイン的に、背面指紋センサーは少々懐かしさを感じるのも事実です。

▲指紋センサーは側面に搭載する

メインカメラは互角で、どちらも6400万画素。4つのピクセルを1つにまとめるピクセルビニング技術に対応しており、取り込める光量を増やしているのが特徴です。2つ目の超広角カメラも、両機種800万画素で共通。マクロカメラはMi 11 Lite 5Gが500万画素、Reno5 Aが200万画素で、Mi 11 Lite 5Gの方がやや解像感が高い写真が撮れそうです。

一方で、使いどころは限定されますが、Reno5 Aには4つ目のカメラとして、200万画素のモノクロカメラを搭載しています。カメラについては、ほぼほぼ互角と言っていいかもしれません。

▲メインカメラは6400万画素で、この点はReno5 Aと互角だ

どちらかと言うと、スペック的な部分はMi 11 Lite 5Gが上回っている印象ですが、2機種は、ターゲットが近いながらも、開発思想は真逆と言えます。

Mi 11 Lite 5Gはグローバル版と同じ仕様の端末におサイフケータイを盛り込んできたのに対し、Reno5 Aは日本市場に特化した専用モデルで、海外には同型の端末はありません。日本市場に特化させたがゆえに、Reno5 Aはおサイフケータイだけでなく、IP68の防水・防塵にも対応しています。この点は、Reno5 AがMi 11 Lite 5Gより仕様的に優れているところです。

▲Reno5 Aは、一部機能に日本仕様を盛り込んだだけでなく、端末そのものが日本専用モデルとして開発されている

また、どちらの端末もデュアルSIMモデルですが、eSIMに対応しているのもReno5 Aだけ。日本市場で急速に整いつつあるeSIMのサービスを利用できるようにしたという点は、専用モデルを名乗るだけあります。デュアルSIMの片方がeSIMの場合、デュアルSIMとmicroSDカードを両立させることができるのもメリット。Mi 11 Lite 5Gは排他仕様になるため、この点ではReno5 Aに軍配が上がります。

▲デュアルSIMの片方を物理SIMとeSIMから選択可能。これも、eSIM採用キャリアが増えている日本市場向けの機能だ

ベースのスペックや仕様ならMi 11 Lite 5G、より日本向けのカスタマイズを求めるならReno5 Aといった形で、好みが分かれそうです。とは言え、OPPOは現在、指原莉乃さんを起用したCMを大々的に展開中。知名度の高さでは群を抜いているほか、MVNO大手や販売拠点の多いワイモバイルも取り扱っていて、販路の広さも魅力的です。

逆に言えば、こうした差があるからこそ、シャオミはベースのスペックでReno5 Aを大きく上回る端末を投入してきたと考えられます。

ファーウェイが米国からの制裁でGMS(Google Mobile Service)を搭載した端末を投入できなくなっている中、その座をさらっていったOPPOですが、その後を追うように、シャオミが急速に力をつけていることが伺えます。Androidでトップシェアを誇るシャープも交えて、SIMフリー市場は三つ巴の戦いになってきたと言えるでしょう。