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ソニー「Xperia 1 III」がいよいよ3キャリアから発売となる。

一番安いNTTドコモでも総額が15万円以上もする。

正直言って「高い」というのが多くの人が抱く印象ではないだろうか。

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実際のところ、機能、スペック的にはてんこ盛りの仕様となっている。4つの焦点のカメラを内蔵し、ディスプレイも美しい。音響関連も申し分のない仕上がりだ。これまでのXperia 1シリーズもよかったが、過去のモデルと比べて「完成度が上がった」という印象が強い。

様々なAndroidスマホメーカー関係者に話を聞くと「ハイエンドの開発が悩ましい」という声を聞く。とにかく売れ筋は3〜5万円のラインナップばかりだ。売れるのはシャープ「AQUOS sense」シリーズを筆頭に、XperiaであればXperia 10シリーズやXpeia Aceシリーズ、GalaxyならばAシリーズであり、キャリアもメーカーから、このクラスのスマホばかりの調達している印象だ。

10万円以上するハイエンドは、総務省の割引規制によってほとんど売れず、キャリアもメーカーからあまり調達したがらない。夏商戦において、auがシャープの1インチカメラ搭載のAQUOS R6を華麗にスルーしたのは、まさにキャリアがハイエンドを敬遠している表れといえるだろう。

ただ、メーカーとしては、ハイエンドスマホでブランドの認知を図りたいというのが本音だ。ハイエンドスマホでカメラやディスプレイ、音響の良さをアピールして、ユーザーを引きつけつつ、「高くて買えないかも」という人に向けて、3〜5万円のコストパフォーマンスのいいモデルを売るというのが、セオリーとなっている。

ソニーでは、Xperia 10 IIIに加えて、グローバルではXperia 5 IIIが発表済みだ。これらと棲み分けていくには、Xperia 1 IIIは超ハイエンド路線を突き進まなければならない。結果として、機能やスペックがモリモリとなり、それが価格に反映してしまうことになってしまったのだ。

シャープにおいても、AQUOS senseシリーズが好調すぎるため、AQUOS R6は1インチセンサーを載せ、ライカとの共同開発となり、さらにその上を行くLeitz Phone 1も揃えてきた。

3〜5万円のコストパフォーマンスのいいモデルが売れれば売れるほど、ハイエンドは生き残りをかけて、さらにハイエンドを突き進むことになるのだ。

本体価格だけ見ればドコモが最安だが

ソニー・Xperia 1 IIIは、3キャリアで扱われるが、支払総額にかなりのばらつきがある。NTTドコモの支払総額が15万4440円、auが17万8000円、ソフトバンクが18万8640円といった具合だ。

総務省の意向によって、いまではキャリアで回線契約をしていなくても、購入が可能だ。もちろん、分割払いや端末を後に返却するプログラムも適用できる。

この価格差を見ると、「NTTドコモで買うのが得かも」と思いがちだ。

確かにNTTドコモは安い価格設定がされている。実際のところ、NTTドコモは端末価格を抑えようと、メーカーからの納入価格に対して、ほとんど利益を上乗せしていないという話を聞く。

また、NTTドコモにはXperiaユーザーがとても多い。機種変更需要も多く、納入台数もそれなりにあるため、ボリュームディスカウントが効いている可能性が極めて高い。

一方、iPhoneやAQUOSユーザーが多めのソフトバンクにおいて、Xperiaの納入台数はNTTドコモと比べれば圧倒的に少ないはずだ。実際、昨年はXperia 1 IIの採用を見送っている。

機種変更需要が見込めないとなれば、納入台数も少なく、納入価格が高めでもおかしくない。

auに関しては「最近、ハイエンドが売れず、納入台数が厳しくなっている」というメーカーからの声をよく聞く。初回納入台数を売り切っても追加発注されずに「うまみがない」とボヤく関係者もいるほどだ。

そういった関係から、NTTドコモの価格設定が安く見えるのかもしれない。

ただ、これはあくまで総額の話であり、分割払いで2年後、端末を返すことで残債の負担をなくすプログラムを適用させると、見え方が変わってくる。

NTTドコモ「スマホおかえしプログラム」では36回払いのうち、24回払いをすればいいので、支払総額は10万2960円となる。

au「かえトクプログラム」は24回払いのうち、23回分となる総額9万8440円を支払えば、24回目の7万9560円は支払わなくていいことになる。

ソフトバンク「トクするサポート+」も48回払いのうち、24回分を支払えば残債免除となるので総額は9万4320円でいいことになる。

つまり、これらのプログラムを適用させる前提でXpeira 1 IIIを購入すれば、ソフトバンクが最も安価になるというわけだ。

Androidスマホの場合、中古で買い取ってもらうと思っても、買い取り価格の下落が結構、激しかったりする。iPhoneに比べてリセールバリューの評価が低めに設定されがちだ。

Androidのハイエンドスマホを楽しみたいなら、手元に端末は残らないが、こうしたキャリアのプログラムをうまく利用し、2年ごとに乗り換えていくというのが賢い買い方といえそうだ。

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