Xperia 10 II のコスパを実機で検証。Xperia 1 II にはないあの機能も搭載(石野純也)

ガラケーからの機種変もアリ、ただしau版の価格に注意

石野純也 (Junya Ishino)
石野純也 (Junya Ishino)
2020年07月11日, 午前 09:15 in xperia
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Xperia 10 II

カメラシステムを刷新し、ディスプレイや音楽再生にも磨きをかけた「Xperia 1 II」が注目を集めていますが、一方でフラッグシップモデルゆえに、価格は10万円を超えています。分離プランが義務化され、キャリアの割引も抑制されているなか、なかなか手が出しづらいという方もいるでしょう。ソニーモバイルは、そんな時勢にマッチした端末もXperia 1 IIと同時に送り出しています。今回レビューする「Xperia 10 II」がそれです。

Xperia 10 II

▲ミドルレンジモデルのXperia 10 IIをレビュー

ソニーモバイルは、昨年から型番規則を改め、Xperiaブランドの後に「1」から「10」のナンバリングを行っています。この番号はスペックの高低を意味しており、数字が低いほど性能が高くなります。フラッグシップの「1」を頂点に、数字が10に近づくほど、性能は抑えられますが、そのぶん価格がリーズナブルになるというわけです。Xperia 10 IIは、そんなミドルレンジのXperiaの2世代目になります。

とはいえ、実は「Xperia 10」の名を冠した端末が日本に投入されるのは初めてのこと。昨年のXperia 10はグローバル市場向けで、日本では、Xperia 10におサイフケータイなどの機能を付加して若干高機能化した「Xperia 8」が発売されています。これに対し、Xperia 10 IIは同型機がグローバルでも投入されていますが、日本で発売されるバージョンに関してはおサイフケータイ対応。実質的には、Xperia 8の後継機といえるかもしれません。

ミドルレンジとはいえ、Xperia 8からスペックも上り、本格的に使える端末に仕上がっている印象も受けました。大きく変わったのがカメラで、デュアルカメラからトリプルカメラに進化しています。トリプルカメラの構成は、16mmの超広角と26mmの標準、それに52mmの望遠です。標準カメラを1倍とすると、超広角が0.6倍、望遠が2倍。望遠が3倍のXperia 1 IIとは少々異なります。

Xperia 10 II

▲トリプルカメラになり、カメラ部分の見た目はXperia 1 IIに近くなった

写りはとってもナチュラルで、シチュエーションによってはXperia 1 IIより仕上がりがよくなってしまったことも。Xperia 1 IIでは「Photography Pro」を使っているためか、オートで撮るとちょっと暗めになってしまう被写体があります。それに対して、Xperia 10 IIのカメラは、明るくパキっとした絵になります。特に料理では、その違いが出やすいかもしれません。デジカメ寄りにチューニングしたPhotography Proと比べてはいけないのかもしれませんが、Xperia 10 IIの方が、“スマホっぽい感じの絵”に仕上がります。

Xperia 10 II
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Xperia 10 II

▲色合いは自然だが、料理写真はかなり明るめに仕上がる傾向がある

Xperia 10 II
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▲Xperia 1 IIのPhotography Proで撮影した料理。Xperia 10 IIより仕上がりが暗め

スマホ風という点では、Xperia 10 IIには昨今のトレンドでもある、「ナイトモード」が搭載されています。これはいわゆる夜景モードで、連写合成で暗い場所を明るく撮るというもの。フラッグシップモデルのXperia 1 IIには搭載されておらず、Xperia 10 IIのみの対応になります。実際、そこまでスマホで夜景を撮るのかはさておき、こういった機能があると、ついつい夜出歩いた際に写真を撮ってみたくなるはず。上位モデルにない機能が搭載されているのも、注目しておきたいポイントです。

Xperia 10 II

▲Xperia 1 IIにはない、ナイトモードを備える

ただ、標準カメラに関しては、シャッターラグがやや大きいのは、撮影していて気になりました。動いている人物を撮ろうとしたとき、なかなか狙った写真が撮れなかったことは指摘しておきたいところ。処理能力が大幅に違うためなのかもしれませんが、サクサクと撮影していけるXperia 1 IIのような感覚で撮影することはできませんでした。

Xperia 10 II

▲動く人物の写真を撮るのに苦戦、シャッターラグがやや大きめで、10枚ぐらい撮ってようやくこの1枚にたどり着いた

ミドルレンジモデルながら、ディスプレイは21:9の有機ELで、表示品質と使い勝手のよさを両立させています。Xperia 1 IIのようなクリエイターモードはありませんが、画質は色域を拡張した「スタンダードモード」と「オリジナルモード」の2種類から選べますし、動画再生時の画質を最適化することもできます。シネマスコープサイズの映画を見る時に、映像の端が切れないのがこのアスペクト比のメリットです。

Xperia 10 II

▲ディスプレイの画質は2種類から選択可能

また、アプリを上下に2つ並べるマルチウィンドウが使いやすいのも評価しておきたい点といえます。Xperia 10 IIにもXperia 1 IIと同じマルチウィンドウ用アプリが搭載されており、これを起動させると、上、下それぞれのアプリを順に選んで起動することができます。このマルチウィンドウアプリは、画面の端にあるバーをダブルタップすると現れる、「サイドセンス」からも呼び出すことが可能です。

少し話がそれてしまうかもしれませんが、サイドセンスの呼び出し方もXperia 1 IIとは若干異なります。Xperia 1 IIは画面の端をダブルタップするのに対し、Xperia 10 IIでは、画面上に表示されたバーをダブルタップします。どちらも画面の端なのですが、Xperia 1 IIのそれは判定が少々シビア。対するXperia 10 IIでは、バーがしっかり出ているぶん、Xperia 10 IIの方が明快にどこをタップすればいいかがわかり、操作がしやすい印象を受けました。Xperia 1 IIのサイドセンスにはなかなか慣れない筆者ですが、Xperia 10 IIでは確実に呼び出せるため、むしろこの仕様に近づけていってほしいと感じています。

Xperia 10 II

▲サイドセンスにも対応する

レスポンスもよく、キビキビと動くさまは、まるでハイエンドモデルのよう。ただし、ハイエンドモデルと比べると、スクロールが一瞬だけカクつくこともあります。この辺は、ミドルレンジモデルの宿命といえるのかもしれません。とはいえ、レスポンスのよさはミドルレンジモデルであることを忘れさせてくれるほどで、かなりチューニングがしっかりされている印象を受けました。AnTuTu Benchmarkのスコアは16万6307点で、これはまぁ、ミドルレンジによくある数値といったところです。

Xperia 10 II

▲ベンチマークスコアはミドルレンジモデルの範疇

全体的によくまとまっている印象のXperia 10 IIですが、デザインや素材などは、フラッグシップモデル級の端末と比べるとチープな印象もあります。フレーム部分が樹脂なので、金属を使ったXperia 1 IIと比べると、カジュアルなテイストになってしまうことは否めません。また、カメラも標準カメラはいいのですが、広角カメラはちょっと暗すぎるきらいがあります。3つのカメラで撮り比べてみると、1つだけ露出が大幅に違うため、ここは要改善だと思いました。

Xperia 10 II

▲フレームは樹脂でできている

Xperia 10 II
Xperia 10 II

▲同じ風景を広角と標準で撮り比べたが、広角側はかなり暗め

今回レビューしたドコモ版は、新規や機種変更で4万1976円。ワイモバイル版も新規契約であればドコモとほぼ同額ですが、au版は4万9990円と5万円に迫る価格設定です。有機ELだったり、トリプルカメラだったりは評価できるポイントですが、Snapdragon 665を搭載したミドルレンジモデルだと考えると、特にau版については割高感があります。ドコモ版程度であれば妥当かなとは思いますが……。

ただし、これは、グローバルで台数が出せる中国メーカーのミドルレンジモデルとの比較したときの話。日本市場でXperiaが培ってきたブランドなどまで加味すれば、まあまあお手頃な端末と評価できます。MNPでの割引が適用されれば2万円台で手に入るため、キャリア変更を考えていた人にはいい1台といえます。フィーチャーフォンからの契約変更の受け皿としても、オススメできそうです。


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