LenovoのYogaシリーズと言えば、ノートとタブレット兼用のマルチモードPCを思い浮かべますが、最近はウルトラスリム型にも力を入れており、Thinkpadとはまた違う文脈で人気を集めているところです。そんなYogaシリーズですが、9月1日に発表された「Yoga Slim 750」がなかなかイイカンジなのでレポートしたいと思います。

今回の750シリーズには3タイプあります。「750」はCPUにAMD Ryzen 5 4500Uを採用した14インチモデル。「750i」はCPUがIntel Core i5-1035G4採用で、14インチと15.6インチの2モデルがあります。今回ご紹介するのは、Ryzen搭載の「750」です。

まずぱっと目を引くのがボディカラー。上品な赤味のある深い紫で、昨今ではこんなボディカラーに凝ったPCはなかなか見かけなくなりました。750iは普通のライトグレーなので、色だけで750を選びたくなります。

最近では珍しいカラーで物欲もアップ

閉じた際のたたずまいもステキ

ディスプレイは1920×1080のフルHDで、カラーバランスも良好です。かなりの狭額縁で、横のベゼルなんて5mm以下です。ディスプレイ天面のものすごく細っそい部分にシリーズ名が刻印されています。

ベゼルが細いディスプレイ

こんなところにシリーズ名が

キーボード、タッチパッドも同色でまとめられています。ただ素材が違うので、反射具合によって若干濃淡の違いが見られます。キーボード両脇のスピーカーは、PC向けのDolby Atmos Speaker Systemで、アームレスト部にものすごく地味にロゴがプリントしてあります。

キーボードはバックライト付き

電源ボタンは右側面の奥で、タイプ中にうっかり押してしまう事もありません。USB3.0端子が2つ、MicroSDカードスロットもあります。反対側は奥から電源端子兼用のUSB Type-C、ただし規格としてはUSB2.0です。隣がHDMI端子、次のUSB Type-CはUSB3.0で、Display出力対応です。マイク端子兼用のイヤホン端子もあります。

右側に電源ボタン

左側はType-Cが2つ

グラフィックスはAMD Radeon Graphicsで、外部出力としてはHDMIを使用した場合4096x2160/60pまで、Type-Cを使用した場合5120x2880/60pまで対応します。メモリー8GB、SSD512GBです。

底面を見てみると、かなり大きく放熱用スリットが設けられています。中を透かして見ますと、放熱用ファンが左右に1個づつ、真ん中にはヒートパイプが確認できます。接地した際にスリットを塞がないよう、長いゴム足が付いています。ディスプレイとのヒンジ部分にも放熱スリットがあり、底面吸気、上面排気です。

底面の大胆な放熱スリット

ヒンジ奥に排気口

ACアダプタはスリムながら、65W出力のUSB TYPE-Cです。バッテリー使用時間は、JEITA2.0値で約20.4時間、充電時間は約2.1時間となっています。

同梱のACアダプタ

ビジネス、普段使いに十分な実力

実際気になるのは、6コア6スレッド 2.38GHz Ryzen 5 4500UとRadeon Graphicsのパフォーマンスかと思います。CINEBENCH R15によれば、CPU 962cb、OpenGL 67.34fpsという成績。それがどのぐらい速いのかというとなかなかピンと来ないところですが、少なくともZoomの使用においてはグリーンスクリーンなしでもバーチャル背景が問題なく使えるパフォーマンスです。

CINEBENCH R15によるベンチマーク

Zoomではスクリーンなしでも余裕でバーチャル背景が使える

ディスプレイ上のカメラは720pで、カメラ使用時は右横に白色LEDが点灯します。ライトとして使えたら面白かったのですが、単にカメラがONだよ、という表示のようです。まだ左側に赤く点滅する部分がありますが、ここがIRカメラで、顔認証によるログインに使います。

カメラがONになると白色LEDでお知らせ

カメラはLENOVO VANTAGEというユーティリティでもうちょっと遊べますので、見てみましょう。カメラ設定のところに「カメラの背景のぼかし」という機能があります。これをONにすると、メインの被写体から奥の背景だけをぼかしてくれます。自室でオンラインミーティングするんだけど後ろが散らかってる、といった時には便利な機能です。ただ切り抜き精度がそれほどよろしくないのと、ボカシが強すぎて不自然なのが残念なところです。

「ぼかしモード」も搭載

マイクについても面白い工夫がありました。マイクを自分の声に最適化することで、キーボードのノイズを減らしたり、エコーやフィードバックを抑制することができます。これらはリモート会議で重宝するはずです。

リモート会議中に文章打っても怒られないマイク機能

Dolby Atmos対応のスピーカーは、コンテンツを識別して自動調整が行われます。映画や音楽、ゲーム向けにそれぞれイコライザーがプリセットしてあるほか、オリジナルのイコライジングも可能です。Dolby提供のデモコンテンツ(https://www.dolby.com/jp/ja/technologies/dolby-atmos/sound-system.html)では、ステレオスピーカーの幅を超えた広がりを体験できました。ただDolby Atmosのウリである上下方向の広がりは、筆者にははっきりわかりませんでした。

Dolby Atmosの再生が可能

Netflixでも確認してみましたが、こうしたストリーミングサービスにおいてはコンテンツ自体はDolby Atmos対応でも、PCでの再生時に本当にDolby Atmosで再生しているのかを確認する手段がありません。聴感上では確かに一般的なPCスピーカーよりも広がりを感じましたが、低音があまり出ないので、迫力という点ではやはり専用スピーカーシステムには敵いません。

キーボードは、ピッチ19mmのフルサイズで、キーの幅はほとんど同一です。ただそのぶん、Enterキーの下半分、「む」の横の部分の幅が狭くなっています。筆者はEnterを押す時にこのあたりを小指で押しているわけですが、幅が狭いため時々狙いを外してしまいます。もう少し上を狙えばいいのでしょうが、慣れるまで少し時間がかかりそうです。

Enterキーの細さに一抹の不安も…

プレスリリースでは想定販売価格11万7800円(税別)です。Lenovoお得意のeクーポンが発動されれば、実売10万円を切ることも想定されます。