Sponsored Contents

spaceの最新記事

Image credit:

14億km彼方の故郷・1970年代のコンピューターが描いたブラックホール・宇宙ハンバーガー:画像ピックアップ77

ハンバーガーというよりベーグルな雰囲気

Munenori Taniguchi
2017年4月24日, 午前07:00 in space
188 シェア
22
72
0
94

連載

注目記事

Amazon Echo Dot速攻レビュー。スキル試行は最初のスマホ的な楽しさ、日本語周りは意外な弱点が

Amazon Echo Dot速攻レビュー。スキル試行は最初のスマホ的な楽しさ、日本語周りは意外な弱点が

View

人気記事

1週間のあいだに取り上げきれなかったニュースをダイジェスト形式でお届けします。今週は「14億kmの彼方の地球」「1970年代のブラックホール画像」「宇宙のハンバーガー」など、宇宙に関する話題をまとめました。

14億kmの彼方に浮かぶ故郷

 
漆黒の闇にぽつんとひとつだけ見える明るい点。これは我々の故郷、地球です。察しの良い人なら画像の上下に見える帯からすでにわかっているとおり、これは地球から14億km離れた土星付近からこちらを写した写真です。

カッシーニは20年にわたる旅を経て、ようやくその役割を全うしようとしています。土星到着後、カッシーニは衛星イアペトゥスの二面性(地球から観測すると時期によって明るさが変わる)の原因や、タイタンにホイヘンスを投下、そこにメタンの海と川があることを明らかにし、エンケラドゥスの地下に海があり、時折間欠泉のように蒸気を噴き出していることも、すべてカッシーニの観測で明らかになりました。

カッシーニは4月23日から土星の輪の更に内側を通る最後の軌道に入り、うまくいけば9月まで土星の輪や土星そのものの内側の観測を行います。そしてその間も、もしかすると素晴らしい写真を地球へと送信して来るかもしれません。最終的には土星大気圏に突入して燃え尽き、本当のグランドフィナーレを迎えます。

[Source : NASA Jet Propulsion Laboratory]

1970年代のコンピューターが描いたブラックホール

先週、史上初のブラックホールの姿を撮影したかもしれない、事象の地平線望遠鏡ことEHT(Event Horizon Telescope)の話題をお届けしました。しかし1970年代の終わりには、すでにブラックホールの"写真"がありました。

上の"写真"は、1979年に天体物理学者のジャン・ピエール・ルミネ氏がコンピューター解析で描き出し制作したもの。降着円盤が発する放射線の強い部分ほどドットが多く打たれた画像はそのままネガとして使われ、上のような写真として焼きあがりました。

ブラックホールはその強大な重力で光すらも飲み込むため、その姿を目視することができません。そのかわり、ブラックホールの周囲を取り巻くこれまでに飲み込んだ星の残骸やガスなどで形成される「降着円盤」が大きな熱と赤外線、電波を発すると言われています。また、この降着円盤は土星のような1枚のリングではあるものの、重力レンズ効果によってブラックホールの上下にも折れ曲がって見えると言われています。
 
映画「インターステラー」に描かれたブラックホール「ガルガンチュア」は著名天体物理学者キップ・ソーン博士らによって監修され、シミュレーションの過程と結果が研究論文にまとめられるほどガチにリアルなブラックホールの姿だとされます。

ルミネ氏のブラックホールも、降着円盤が歪んで見える部分などはガルガンチュアと酷似しており、いまから40年ちかく前のパンチカード入力式コンピューター(IBM 7040)でシミュレーションしたとは思えないリアルさをともないます。降着円盤の明るさは非対称性が強く現れ、視点の違いから重力レンズ効果で見えるであろう下側の部分は降着円盤そのもので隠れて見えません。

なおガルガンチュアについては、キップ・ソーン博士は映像が現実と異なることを知っていたものの、クリストファー・ノーラン監督が観客にブラックホールの姿がわかりやすいことを優先して変更を加えたと言われています。
[Source : e-Luminesciences]

宇宙ハンバーガー

チリにあるアルマ望遠鏡(ALMA:Atacama Large Millimeter / Subimeter Array)は現在、新しい恒星系が誕生する様子を観測しており、HH21と呼ばれる原始星系円盤のコンピューター解析画像をイメージ化して公開しました。

その姿はまるでハンバーガーのような形状をしており、中心にはガスや塵が落ち込み、原始星へと供給されます。円盤の厚みは60AU(AU:天文単位)、地球と太陽の間の距離の約60倍。ただ、円盤はハンバーガーで言うパティの部分が冷たく冷えており、逆にバンズの部分は加熱された状態にあることがわかりました。

天文学者らは、この円盤を形成する塵がどうやって構成になるのか、あるいは惑星を作り出すのかを調べたいとしています。

[Source : Popular Science]


中国初の無人補給船が宇宙ステーションへの自動ドッキングに成功

中国初となる無人物資補給船「天舟1号」が、現在は無人で運用されている宇宙ステーション「天宮2号」への自動ドッキングに成功しました。天舟1号は、天宮2号へスラスター用燃料などを補給する予定です。

天宮2号は2016年9月に打ち上げられた実験用宇宙ステーションで、10月からおよそ1か月のあいだは宇宙飛行士が滞在、有人で運用されていました。11月16日に飛行士が帰還後はふたたび無人運用となり、このほど初の燃料補給船とのドッキングとなりました。

中国政府は宇宙開発プログラムが安全保障上重要と位置づけており、今回の自動ドッキング成功は大きな成果だとしています。一方で米国防総省は2015年の報告で、中国の宇宙開発は(本来禁止または制限されている)、指向性エネルギー兵器や他国の衛星を混信させるジャマーの開発に多額の投資をしていたと主張しています。

[Source : Reuters]

新たなスーパーアース発見。地球から39光年


地球から39光年離れた場所にある恒星系で2014年に発見された惑星LHS 1140bが、生命が存在しうるハビタブルゾーンを周回しているスーパーアースであることがわかりました。ハビタブルゾーンとは惑星の地表で水が液体として存在可能な、恒星からの距離範囲。またスーパーアースとは地球と同等から数倍の大きさの岩石質惑星のこと。

天文学者らは地球外生命の発見のため、LHS 1140bなどのスーパーアースの大気から水や酸素をみつけ出すことを望んでいます。ただ、具体的にその作業が進展していない理由は、遠く離れた星の大気を詳細に解析する技術がまだ準備できていないため。

2018年に打ち上げられる予定のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が稼働すれば、研究者らはこれまでよりもさらに詳細な大気の研究が可能となります。また現在、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡と連携して宇宙観測ができる超大型地上望遠鏡「巨大マゼラン望遠鏡」が、南米チリに建設中です。

これらは、必ずしも生命が存在可能な星の発見を保証するものではありません。しかし天文学者たちには少なくとも、「もしかすると発見するかもしれない」が「いつ発見するはず」に変わるぐらいの大きな変化をもたらすと考えられています。
[Source : New York Times]

188 シェア
22
72
0
94

Sponsored Contents