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映像に意識を集中すると英語リスニング能力アップ――NICTがニューロフィードバック応用の技術を発表

映像を見ながらの5日間学習で「R」と「L」の聞き分けが可能に

関根慎一 (Shinichi Sekine) , @sekine_s
2017年6月16日, 午後04:00 in science
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情報通信研究機構(以下NICT)は、脳活動のフィードバックを利用した英語の聞き取り能力向上技術を開発しました。

Unconscious improvement in foreign language learning using mismatch negativity neurofeedback: A preliminary study

英語には日本語にない発音、例えば「R」と「L」の区別がありますが、一般的な日本語の発音では両者を分けて発音する必要がないため、英語学習の際には、発音の聞き分けを習得するのに時間がかかるという問題があります。今回の研究は脳活動の映像を見せることで、この習得効率を上げようというもの。

※6/18追記:本技術のゲーム応用例に関する記述を、NICT発表の原文に沿う形に改めました。

本研究では、ヒトの脳活動パターンを検出し、その情報を本人に伝えることで、脳の学習を促進する「ニューロフィードバック」と呼ばれる手法を採用。米国ではスポーツ選手のパフォーマンス向上トレーニングや精神疾患の治療などに用いられています。

この研究では、音の違いに反応する脳活動(Mismatch Negativity、以下MMN)を緑色の円として視覚化。学習者は英語のリスニング中、この円の面積を大きくすることに意識を傾けているだけで、「Right」と「Light」の聞き分けができるようになる、としています。

実験では、5日間の学習で、英語における「R」と「L」の聞き分けができるようになったと発表。また学習中は聞こえてくる音に意識を向ける必要はなく、「緑の円を能動的に大きくするイメージ」を保つだけで、いつのまにか「R」と「L」の発音が聞き分けられるようになるというのがポイントだといいます。

研究の主体は、NICTの常明氏、成瀬康氏、柏岡秀紀氏、大阪大学の古川正紘氏、安藤英由樹氏、前田太郎氏、北海道大学の飯塚博幸氏による研究グループ。

本研究は将来的に、発音を意識しなくてもリスニング能力の向上が見込める可能性を持った技術ですが、現時点では基礎的な検討を行なっている段階です。

また今回の実験手法としては「Right」と「Light」をランダムに聞かせるといった内容で、日本語にない英語の発音をすべて聞き分けられるというところまで仕上がっているわけではありません。

とはいえ、結果としては、聞こえてくる音をあえて傾聴せず、「聞こえてくる音の違い」として生理的に脳が返すフィードバック(を視覚化した映像)に意識を向けているだけで、音の違いを聞き分けられるようになるという効果を示すもの。

研究グループでは今後考えられる展開として、今回の実験で用いた「緑の円」を「レーシングカー」のように別の形態で表現し、MMNの大きさをスピードに対応させたレーシングゲームとすることで、ゲームをプレイする感覚でリスニング能力の向上をはかる学習方法への応用を一例として挙げています。


Source: NICT
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