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動画:7.5メートルジャンプする四輪ロボ Precision Urban Hopper



一見したところなんということのない四輪ロボットです。自動で走行しますが、もはやそれくらいで驚くことはありません。Precision Urban Hopperという名前も聞き流しそうです。しかし開発したのがBoston Dynamics社と聞けば、ただならぬものに違いないと気付く人もいるのではないでしょうか。Boston Dynamicsといえば、蹴られても氷の上で滑っても歩き続ける愛くるしさで話題沸騰となった四脚ロボット BigDog の開発企業です。こちらはホッパーの名前のとおりただジャンプするだけのロボットなのですが、問題はその跳躍力。一本足で25フィート(7.6m)も跳び上がります。

サンディア国立研究所と契約を済ませ、BigDog同様にDARPAの支援も受けているというこのロボット。となれば、考えられているのはもちろん軍事活用です。同研究所のJon Salton氏によれば、小さな建物やフェンスを跳び回ることが可能なため、このロボットを用いることで市街戦時に周辺状況をすぐ認識することができるとのこと。未来の戦場ではロボットがジャンプしながら状況を確認して回るようです。コンパクトなので持ち運びが簡単、ヘリコプターのようにホバリングするより省エネで長時間動作できる、という利点もあります。

計画によればホッパーは早くも来年後半にはテスト、調達される予定。なによりその跳躍力を続きの動画で確認してみて下さい。Modern Warfare 2に出てきたら、まずエイムできません。

[Via TG Daily]

DARPA出資の学習型エージェント、iPhoneアプリに登場


「何について調べますか?」「おまえを消す方法」といった軽妙なやりとりでお馴染みマイクロソフト Officeアシスタントは、多くのエージェント愛好家の反対もむなしく Office 2007 で根こそぎ絶滅してしまいました。しかし、世の中のエージェント研究者まで絶滅したわけではありません。それどころか米国では60以上の大学や研究組織が関わる超大型エージェント研究プロジェクトが存在します。プロジェクト名称はCognitive Assistant that Learns and Organizesを略してCALO。学習系統化認知的助手(学系認手)とでも訳しておきます。

CALOは2003年に開始し、今週金曜日に終了。成果としてメールの分類やスケジュールの調整、関連資料の要約などを行うバーチャル・エージェントを作り上げました。プロジェクトを率いたSRI InternationalのRaymond Perrault氏いわく、開発における最重要課題は「自然のままに学習を行うこと」。人工知能の教育にはたくさんの学習用データと時間が必要になりがちですが、彼らは例えばメールが上司からのものであると学習できたなら、上司のメールに書かれている打ち合わせについても優先度も上げるというような「振り替え学習」(transfer learning)により、手間の軽減を図っています。

年内にはこのエージェントを応用したSiriというiPhone用アプリが登場の予定。「近くで洒落たタイ料理の店を探してくれ」などと頼むだけで、オンラインレビューからそれらしいレストランを見つけてタクシーと一緒に予約をとってくれるそうです。アイデアとしては昔からあるものののなかなか実現せずにいた分野ですが、もしかすると今度こそ本当にエージェントの時代が来るのかもしれません。そういえば21世紀までにはKnowledge Navigatorなるエージェント搭載製品を作るとか言っていた企業もあった気がします。

ちなみにCALOプロジェクトを助成しているのはお馴染みDARPA。どう応用していくつもりなのは深く考えないことにします。助成額はほんの1億5000万ドルくらいとのことですので、国内のエージェント研究者の皆様は相手が悪かったと思いましょう。

[Via Slashdot]

iRobot Ember 自走式ルータロボ LANdroidsプロトタイプ



DARPAが自走式ルータロボ LANdroidsの開発を承認したというニュースから約2年。お掃除ロボRoomba や軍用ロボも作っている iRobotがプロトタイプを公開しました。LANdrioidsは市街戦など通信経路の確保が難しい状況でネットワーク環境を提供するための自律・自走式ロボ。通信アンテナを背負った多数のLANdroidsが協調して自己最適化・自己修復・自己再構成をおこない、群体としてメッシュネットワークを構成することを目標としています。

iRobotが開発したプロトタイプ 「Ember」はすでに実用化されている軍用ロボプラットフォーム「PackBot」を小型化したようなモデル。分厚いペーパーバックほどの大きさで約500gの本体に無限軌道を備えており、「同等サイズの移動体としては前例のない」踏破能力を持つとされています。2本の腕(フリッパ)は段差を乗り越えたり姿勢を直すため。現在の仕様ではUSBまたはSDIOベースのペイロードを載せることができ、走るどこでもWi-Fiとしてだけでなくさまざまな用途に使える汎用プラットフォームとなることが想定されています。

iRobotによれば、将来的には使い捨てできるほど安く、一人の兵士が複数を携帯できるほど軽く小さく、自力で障害物を回避して移動できるほど賢く、適当に投げて展開しても壊れないほど頑丈になる予定。米軍がいうところの「使い捨て可能」が実際どれくらいの価格かどうかはともかく、軍用以外にもいろいろと使いようがありそうな技術です。段差を越えられなくてもいいから小型のロボプラットフォームが欲しい場合は同社のCreateを買いましょう。

[Via Robot Stock News]

Gallery: iRobot Ember

DARPA、軍用テレパシー 技術「サイレント・トーク」の研究を承認


米防衛高等研究計画局という正式名称より「なんだかよく分からないことに大金をつぎ込んでいる組織」として認識されつつあるDARPAが、今度はテレパシーの研究をはじめます。プロジェクト名称はサイレント・トーク。沈黙の伝達、と訳しておきます。

沈黙の伝達で用いられるのは脳波。脳波からなにを言おうとするか読みとれば、戦場で会話をせずともテレパシーで安全にコミュニケーションできるんじゃね? という目論見です。具体的には、三種類の目標が挙げられています。まず人がなにかを話そうとしたとき、事前に会話内容に応じた脳波が出るはずなので、それを特定すること。次に、その脳波=会話の対応が個人に依存せず一般的なものであるかを確かめること。最後に、脳波を解読し、その内容を限られた範囲に送信するプレ・プロトタイプ装置を設計すること。実現性はさておき、もっともな推論です。

次会計年度に与えられた予算は400万ドル。一方ロシアはラジオを使った......などと言われぬよう、どうせなら「限られた範囲」や「会話内容に応じた脳波」などと言わず、敵味方に広くテレパシーを伝えるような能力者養成を夢見るのはどうでしょうか。

動画:蹴られても滑っても立ち直る四脚ロボ BigDog



DARPA出資のもと開発されている四脚ロボBigDogの新しい動画が公開されました(続きに掲載)。Boston DynamicsのBigDogは軍用・荷役用を想定したガソリンエンジン駆動の4脚ロボ。体重は約105kg (旧バージョンは約75kg)、体高約70cmくらい。

エンジン音を鳴らしながらよたよた歩く、蹴られても上手くバランスをとって立ち直るといったあたりは以前の動画でも公開されていましたが、今回の動画に含まれる「約150kgの荷物を背負いつつ、氷の上で同時に2本以上の脚が滑っても一瞬ヒザをついて立ち直る」場面は必見です。下の動画では開始1分20秒くらいから。

ビデオ:セグウェイの発明家が開発するロボット義手「ルークアーム」



「セグウェイの発明家」ことDean Kamen氏がDARPAの資金を得て開発しているロボット義手については以前からお伝えしてきましたが、IEEE Spectrumのサイトに約5分ほどの詳細なビデオリポートが掲載されています。ケーメン氏の開発するロボット義手は映画スターウォーズから「ルーク」アームと名付けられており、すでにグラスを掴んで飲む、指を動かして小さなものをつまむといった動作までが可能。

解説によれば、「ルークアーム」の特長は1. モジュール式 (装着者に応じて腕全体・肘や手首から先といったように組み替えられる)。 2. 軽量 (平均的な女性の腕をモデルに製作されており、現行のモデルはバッテリー込みで人間の腕より軽い)。 3. 機敏 (素早く細かい動作が可能)。 4. カスタマイズ可能なコントロール(残された腕の神経や筋肉、あるいはフットペダルでも操作可)の4点。リンク先の動画は必見です。

セグウェイの」と紹介されることの多いケーメン氏ですが、実際にはロボット義手のほかにも車椅子や人工透析機器・インシュリンポンプなど多方面で多大な業績を挙げておられます。商業的にはあまりうまくいっていない電動スクーターの名前を冠して呼ぶのはやはり不適切かもしれません。今後は「人間大砲の発明家」ディーン・ケーメン氏とお呼びしたいと思います。

動画: 米軍/Sarcosの外骨格パワードスーツ



米防衛高等研究計画局 DARPAの推進する軍用パワードスーツ計画はSarcos社が受注、2008年度のフィールドテストに向け開発が進められるというニュースは以前お伝えしましたが、今度は完成に近づく外骨格パワードスーツのデモ映像が公開されています。

Sarcosのエグゾスケルトンは背負ったエンジンの動力で内部の人間の動きをアシストする、ちょうどエイリアン2に登場したパワーローダーのようなもの。実演されているのは100kg近いプルダウンを難なく繰り返す(中の人はほとんど力を使わないため、500回繰り返しても「退屈しただけ」)、30kg以上の弾薬ケースを片手で放り投げるように運ぶ(フック使用)、階段やランプを上る、投げられたボールをキャッチするetc。

動画では安全のためテザーにつながれていますが、採用バージョンでは完全に独立したまま長時間の行軍が可能となる予定。軍用といっても(今のところは)戦闘用ではなく力仕事用ではありますが、いつの日にかこんなロボこんなロボに率いられたこれとかこれの大群に立ち向かう人類最後の希望になるかもしれません。意外とこっちの人かもしれませんが。

ロボットカー市街レースDARPA Urban Challenge、優勝はCMU



DARPA(米防衛高等研究計画局)の主催するロボットカーレース第三弾DARPA Urban Challengeが無事終了、カーネギーメロン大 + GM合同チームTartan Racingの車両「Boss」が優勝を収めました。DARPA Urban Challengeはコンピューター制御の無人ロボットカーにより、実際の市街地を模した約60マイルのコースを安全かつ交通規則を守りつつ6時間以内に走破することが課題。3日に終了したレースは出場11チーム/車両のうち3台が時間内にゴール、計6台が完走を果たしています。

賞金200万ドルを獲得した一位CMUチーム以下は2位が前回優勝チームStanford Racing(スタンフォード大)の「Junior」、三位がVictor Tangoチーム(バージニア工科大)の「Odin」。コンピュータとセンサーによる無人運転技術は遠からず米軍のロボット車両として、また市販車両の安全性を高めるために利用されてゆくことになります。なお、プレイステーション3を制御システムの一部に採用したAxion Racingチームの車両「Spirit」は残念ながら予選落ちとのこと。

プレイステーション3、DARPAのロボット市街レースに参戦


独立系R&D / レーシングチームAxion Racingのプレスリリースによると、今年11月開催の無人車レース DARPA Urban Challengeに参戦する同チームの車両"Spirit"にはソニー プレイステーション3が搭載されるとのこと。

Urban Challengeといえば世界最大のR&D統轄機関 DARPA / 米防衛高等研究計画局が主催する無人ロボットカーレースの第三弾。2004年に開かれたGrand Challenge 2004では結局一台も完走できずほとんどは1, 2マイルで立ち往生という状態でしたが、2005年にはスタンフォード大チーム"Stanley" / CMUレッドチーム "Sandstorm" + "H1ghlander"をはじめ計五台が132マイルのコースを見事完走、しかもトップ2チームは約7時間のレースでわずか11分差のデッドヒートを繰り広げて話題になりました。スタンフォードチームの"Stanley"は2006年CESのGoogle基調講演で「白衣を着たラリー・ページがロボット車に乗って登場」という演出にも使われるなど、リアルGoogleBotの第一歩として活躍中。

今年11月3日に本レースがスタートするUrban Challengeは、前二回のレースで実績のあったチームを中心に舞台をモハベ砂漠から市街地(を模した無人コース)に移しておこなわれるもの。賞金は上位から200万 ・ 50万 ・ 25万ドル。PS3の採用を発表したAxion Racingは前二回のGrand Challengeでは残念ながら完走していないものの、2005年大会では上位に残りアーバン・チャレンジへの参戦資格を得るなど実力派のチームです。

Axionによればプレイステーション3にはYellow Dog Linuxがインストールされ、多数搭載されるカメラセンサーのうち一基の画像処理に使われるとのこと。メインの制御ではなく多数の目のうちひとつの処理ではあるものの、最新技術の粋を極めたロボット車で活躍するとはさすがCellプロセッサです。今年のSIGGRAPHでお披露目されるCell Computing Boardに続き、Cellプロセッサとプレイステーション3の高性能を印象づけるニュースといえるのではないでしょうか。

(追記:Axion RacingチームのリーダーBill Kehaly氏のコメントは「自分で走る車というだけではそろそろ簡単すぎると思ったから、今度はソニーのプレイステーション3を加えてみたんだ」。ぺ、ペナルティ扱い?!)

DARPA、今度はレーザーホーミング弾の開発に着手



毎度おなじみDARPA / 米防衛高等研究計画局の予算関連文書より、「非対称透過シールド」よりは早く実現しそうな「すごい科学」兵器計画をひとつ。「Laser Guided Bullet」(LGB)というシンプルな命名のプログラムでは、発射されたあと空中で軌道を変え目標を追いかける「レーザー誘導弾丸」が計画されています。

LGBはライフルなどから発射される弾丸ひとつひとつに小型の誘導システムと軌道変更用スラスターを内蔵することにより、ロングレンジでの命中率を改善するもの。解説によれば装備した部隊に「圧倒的火力を与え」、遠距離攻撃目標に対する「初弾有効性を大幅に向上させる」。完成した暁の採用先として挙がっているのは各軍特殊部隊や陸軍スナイパーチーム。

それはまあ漫画やゲームではよくあるし現実になれば強いですよね、と思いつつ「必要とされる技術」を読むと、並んでいるのは「(発射時の)大衝撃に耐えるエレクトロニクス」、「多様な環境で運用可能かつコンパクトな新照準システム」、「MEMSベースの小型スラスターなどを用いた新たな誘導技術」。

どうもDARPAは「なんでも実現するすごい技術」のような意味で毎回MEMSといえば通ると思っている節がなくもないものの、「メタマテリアル」や「エキゾチック物質」まで持ち出す構想と比べれば実用化は近そうです。非対称シールドに勝つ矛盾の矛になれるかはともかく、弾道を予測できなければグラマトン・クラリックくらいは倒せるんじゃないでしょうか。

[via 本家Engadget + Wired]

Read - Laser Guided Bullet (PDF注意)

米軍、メタマテリアルを利用した「非対称透過シールド」の開発に着手



ときどき遠大すぎて困っちゃう米軍のR&D組織DARPA / 米防衛高等研究計画局から、またなんとも心ときめく物件が発掘されました。予算関連文書によるとこのプロジェクトは"Asymmetric Materials for the Urban Battlespace"、「市街戦闘用非対称素材」とでも呼ぶもので、いわゆる「メタマテリアル」の活用により簡単に携行・展開できる「非対称シールド」またはバリアを開発するというもの。

メタマテリアルといえば広義にはさまざまな加工技術で通常の物質・素材にはみられない特性を持った人工素材、特に負の屈折率をもち「透明マント」や肉眼でもみえないステルス技術の実現につながると期待されている素材のこと。DARPAの説明する「アシンメトリックマテリアル」または「一方通行素材」は可視光線に対して非対称(シールドの内側からは外がみえるけれど相手にこちらはみえない)だけでなく、なんと弾道兵器や破片・爆風といった実体のある物質に対しても一方通行になるという代物。

つまり相手から見えないだけでなく撃たれても通さず、なのにこっちからは弾が通るという、ゲームならバランス破壊すぎて非難囂々間違いなしの究極都合がいい遮蔽装置を目指しているようです。さらに「自己修復機能」を持ち、軽くて携帯可能、狭い空間でも即座に展開でき撤収も容易......と、とりあえず書けば良いってもんじゃないだろうといいたくなるすごい計画目標が列挙されています。割り当てられている研究予算は3年間で1500万ドル。ひとつあれば国くらいは壊滅させられそうな兵器にしてはやや控えめな気がしますが、これでも透明マントや光学迷彩の進歩くらいにはつながるかもしれません。


[本家Engadget]




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