先週発売されたPSP-3000は広色域・高コントラスト・応答速度の速い新液晶を大きな売りとしていますが、実際に購入したユーザーからは綺麗になった!だけではない感想も聞こえてきています。色域が広くなったことで色味も変わり従来のゲームソフトを表示した際に違和感があるのは予測されたこととして(カラースペース設定については後述)、公式PSフォーラムを始め多くの場所で議論されているのは動画や動きのあるゲームを表示したときに視認できる縞模様の問題。

実際に3000で動画を再生あるいはゲームをプレイしてみると、動く部分でいわゆるインターレース表示に似た横シマが視認できます。特に分かりやすいのは明暗の大きく書き換わる部分。たとえば暗い色のテーマ上でXMBのアイコンを移動させたときなど。動きの速い動画コンテンツでは画面に黒い縞がかかったように見え、ゲームでいえばモンスターハンターP2Gのオープニングムービー冒頭、主人公の後ろを猫(?)のようなキャラクターが横切る場面では輪郭が偶数・奇数ラインおきにノコギリ状になっているのが視認できます(2000では残像でふわっとにじむため鋸歯状には見えない)。



ブラウン管のにじみを前提にデザインされたグラフィックを液晶ディスプレイに表示するとはっきり見えすぎて逆に「汚く」見えるという現象があります が、PSP-3000では液晶の応答速度がPSP-2000比で約二倍(書き換え時間が半分)になり残像感が減少していることに加えて、サブピクセル配列がRGBRGB......ではなく横一直線(RRR...と横1列ごとに色が並ぶ) になったことからもうかがえるようにディスプレイ特性そのものが変わったことにより、このインターレース状の横シマの問題が発生したようです。つまり不具合ではなく仕様。

またこのディスプレイ仕様の変更により、動画でなくても横向きのシマが気になる、細かいシマ模様として認識する・しないのあいだを行ったり来たりして目が疲れるという報告もあります(「画面にスキャンラインがある」という声)。ただ、このサブピクセル配置(だけ)が縞の原因なのか描画方式のどの部分に問題があるのか、今後ファームウェアアップデートなどで軽減できるのか否かは今のところ不明。(追記:アップデートによる改善は予定なし)。

シマシマのほかPSP-2000からの移行でよく聞かれる点としては、広色域化で色味が変わった、具体的には全体に暖かくなり従来の「白」は黄みがかって見えるといった違和感があります。これにはカラースペース:ワイド(広色域) / ノーマル(従来に近い)の設定が存在してはいるものの、ノーマルにしても2000とおなじ色にはなりません。旧型と並べてみると、PSP-2000上で「抜けるような青空」に表示されるよう意図された画はたとえノーマル設定にしても別の季節あるいは別の惑星の空のような紫がかった色合いになります。


一方で、残像低減・高コントラスト・高色域という改善点そのものはさまざまな場面ではっきりと体感できます。残像軽減が非常に効果的なのは動きの激しいアクションや暗い背景をオブジェクトが横切るようなシューティングゲームなど。高コントラストは映像コンテンツはもちろんゲーム中でも奥行きが増して感じられ、PSP-2000ではぼんやりと光って見えた暗転も3000ではちゃんと暗く落ちて見えます。広色域化により、写真や映像コンテンツは2000が色あせたように思える鮮やかな表示。

もともとPSP-1000や2000の「色あせて蒼白い」液晶で意図したとおりの表示となるように設計されたゲームは互換モードにしてもやや妙な色で表示されること、動画やゲーム中のものが動く場面でシマシマが発生するという2点はあるものの、総合的には「美・画面」に進化したといって納得できる仕上がりです。まず店頭で確認してみてどうしても気になる場合、従来のゲーム用には2000をキープしてそのまま使用、写真用に3000を購入するのもいいかもしれません。同時に使えばSkypeしながらゲームもできます。

追記:画像はPSP-3000の画面にレンズがわりの水滴を落としたもの。水滴上のノイズが表示されているわけではありません。念のため。

追記2:「横一直線配列イコール動画がシマシマ」と解釈されないよう、サブピクセル配置の節を修正( なったことなど >「なったことからもうかがえるように」)。

追記3:SCEの公式見解がでました。PSP-3000の横シマ問題に公式回答、ファームウェアによる改善予定なし

Read - 公式PlayStationフォーラム、PSP-3000の横シマ問題スレッド
「美・画面」PSP-3000、動画の横シマは仕様
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