アドビ、iPhone向けFlashの開発継続を断念
Adobeがあきらめました。議論を呼んだアップルのクロスコンパイラ禁止条項に対し、AdobeのFlash担当プリンシパルプロダクトマネージャー Mike Chambers氏は、同社が今後Flashを用いたiPhoneアプリ開発機能に手を加えない方針であることを明らかにしました。Flash Creative Suite 5に搭載されるiPhoneアプリ開発機能 Packager for iPhone は、販売前に未来が打ち切られたかたち。アップルとAdobeの長く続いたいざこざは、Adobe側の撤退でひとまず決着ということになります。
β版などのFlash CS5で開発されたiPhoneアプリは100以上App Storeに存在していますが、Chambers氏いわく「開発者はいつアップルが取り下げてもいいよう準備すること」。もうすこし文言を引用すると、「iPhoneアプリ開発者は学んだだろうが、iPhone向けに開発したいのであれば、アップルはいつでも、見たところどのような理由ででも、アプリ開発を制限したり拒絶したりできるという覚悟を持たなければならない」「いつだってFlashの一番の目標はブラウザ、プラットフォーム、端末に依存しない開発環境となることである。(略)しかしアップルが望んでいるのは、この正反対のことだ」。
iPhone向けFlashだって技術的には実現できたのに、とChambers氏はそもそも論を持ち出しつつ、「幸い、市場にあるのはiPhoneだけではない」として、今後はAndroidへの注力を宣言。Android向けのFlash Player 10.1とAdobe Air 2.0は共にβ版の段階にあるとアピールしており、今後は「Flashが動くスマートフォン」と「Flashが動かなくてもいいスマートフォン」で互いに差別化していくことになりそうです。
なおアップル広報のTrudy Muller氏は「(iPhoneやiPadがサポートする)HTML5、CSS、JavaScript、H.264こそがオープンな標準規格で、Adobe Flashはクローズドな独占規格......そういう見方をする人もいます」とコメント。Flashはオープンだという声は届かなかったようです。
追記:
本日都内で開催されたAdobeの戦略発表会でも本問題への言及がありました。Internet Watchの記事によれば、Package for iPhoneは「サポートするかはアップル次第、CS5では機能を提供して出荷する」とのこと。一方で「Packager技術は提供するが、今後 Packagerへの投資はしない」とも明言されています。
Loop Insight
Mike Chambers, CNet


























