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Google、成層圏気球インターネット計画 Project Loon を発表。ニュージーランドで試験開始

Ittousai , @Ittousai_ej
2013年6月17日, 午後03:24 in Glass
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Google が高高度気球ネットワークによるインターネットサービス Project Loon を発表しました。Project Loon はGoogle メガネこと Glass と同じく、Google の先端技術研究所 Google [X] から生まれた実験的プロジェクト。

先進国でインターネットが普及した今も、世界人口からすれば2/3がまだ満足なネット接続を得られていない問題に対して、成層圏に多数の気球を浮かべネットワーク化することで、安価で高速なインターネットを途上国や遠隔地に提供することを目標とします。


Project Loon が実験中の気球はエンベロープ(ガスを収める部分)の直径15m、高さ12mほど。航空機が飛ぶ約2倍の高度にあたる約18kmから27km程度の成層圏まで浮上し、ぶら下げたエレクトロニクス部で地上および気球どうしで無線通信します。動力はすべてソーラーパネルと充電池。

ひとつの気球でカバーできるエリアは直径 約40km、ユーザー数にして数百人分。速度はISM帯を使った現在の実験では3G携帯ネットワーク程度。地上からは家屋の屋根に取り付けたアンテナで通信し、あとは気球どうしのネットワークでリレーしたのち、ネットが届いている地域の(地上)回線まで届けます。

対象は地形的な条件などで固定回線を引くことが難しく、住民の平均収入から手が届く価格でのインターネットサービスが提供されていない地域。

大気が非常に薄い成層圏でもガスが漏出しないスーパープレッシャー気球を用いることで、ひとつにつき100日以上の運用期間を想定しています。


Googleいわく、従来から高高度飛行体を使ったインターネット接続の構想はあったものの、飛行体を対象地域の上空に留めようとするために複雑なシステムや高価な機器が必要になる課題がありました。

そこで Project Loon では、単体では上昇と下降しか制御できない気球を用いつつ、高度によって吹く方角の違う成層圏の気流を利用して個々の位置を制御し、多数の気球群に全体としては常にリレー可能なネットワークを維持させるアルゴリズムを導入するとしています。

実際の運用は、一定地域を常にカバーできる数の多数の気球を常に成層圏に維持しつつ、運用期間を過ぎた気球は回収地点に誘導して地上に落とし、パーツの多くを再利用して再打ち上げを繰り返します。

大量に気球を飛ばして大丈夫なのか、については、なんらかの理由で地上からもほかの気球からも通信ができなくなった場合はある程度自律で機能するほか、高度が一定以下に下がればパラシュートを展開すること、通信機器部分の底面はクッションとなる樹脂製で地上物へのダメージを最小限にするとのこと。

気球そのものの安全性については、通常運用時の高度は一般の航空機よりはるかに高く、現在年間7万個が飛ばされている観測用気球となんら変わることはないとしています。



Project Loon はすでにニュージーランドで実験を開始しており、通信機器を載せた気球をすでに多数放っています。今後はニュージーランドと同じ緯度の地域にパイロットプログラムを拡大しつつ、プロジェクトの長期的な可能性を探る予定 (気流が東西に流れるため)。 なお、" Loon " はバルーンのルーンであると同時に、「頭がどうかした人、変人」の意味でもあります。


蛇足:遠隔地や途上国へのインターネット接続の話題では、ネットもないようなところは食うに困ってるんだからまず別の支援をすべきという、ある意味素朴な「ネットがないところにはネット不要」「インターネットぜいたく品」「無理にでも客を増やしたいのかGoogle」論が良く聞かれます。

支援なり開発なりをどんな順序で進めることが最適か、というのは大きなテーマではありますが、インターネット接続が単純に通信インフラとしてきわめて重要で、農業をはじめとする産業や教育、医療 etc にとって意味を持つことはいうまでもありません。

電気も固定電話もろくに届いていない地域で、逆にラストワンマイルの要らない携帯電話が先に普及する例のように、先進国のような「衣食足りてインターネット」とはまた違った状況です。今回の気球を使ったインターネットサービスの例でいえば、通常の通信インフラがすでにある地域に対しても、大規模災害時に緊急の通信手段を提供する役割も想定されています。

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