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ソフトバンクのLTEが下り最大112.5Mbpsサービスを開始。スピードテスト実録

Yutaka Katabami
2013年11月6日, 午後12:09 in Lte
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編集部から:iPhone 5s/5cの発売時も人気を集めた通信速度記事。今回は「三度の飯よりスピードテストが好き」という、通信速度計測が趣味の執筆者に書いてもらいました。

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通信業界に長く携わる筆者の趣味は通勤中の電波速度測定(スピードテスト)。数Mbpsの差に一喜一憂しています。iOSとAndroidの両方で利用できるアプリで、最近になってAndroid版が電波強度もリアルタイムに表示できるようになった「RBB TODAY SPEED TEST」を主に利用して、その計測結果をTwitterやFacebookに投稿たり、記事で利用したりしているのです。

最近になって、ソフトバンクが「倍速ダブルLTE」と称して、SoftBank 4G LTE(FDD-LTE方式Band1)と、EMOBILE LTE(FDD-LTE方式Bankd3)のそれぞれで10MHz幅を利用した、下り最大75Mbpsの高速通信サービスを開始しました(プラチナバンドLTEの900MHz帯は2014年春開始)。個人的には下りで実測20〜30Mbps程度で満足していますが、通信速度は場所や時間帯、ユーザー数の増減にも影響を受けるため、不定期ながら通勤経路でLTEの通信「ヘルスチェック」のようなことが習慣となっています。




先日の10月15日も、10年に1度とも言われる強さの台風26号が接近している帰宅途中に、いつも通り速度計測をしていたところ、日ごろはあまりスピードテストを行っていないバスの中で何の気なしにRBB TODAY SPEED TESTを起動してみたのです。すると日ごろの2倍ほど速い下り65Mbps超の結果がでました(取材は10月中旬。11月6日時点でソフトバンクでは下り最大112.5Mbpsのエリアを発表しました)。

SoftBank 4G(AXGP)であれば基地局が近くにあることを確認しています。このため常に下り実測50Mbps以上の速度を出していました。ただ、このとき計測に利用していたのはソフトバンク版のiPhone 5。当然AXGP非対応端末でFDD-LTEのBand1かBand3で接続していることになります。

通常20Mbps〜30Mbpsだったことを考えると、65Mbps超はあまりに速い。速すぎる。これはもしかしたら現在公式リリースしている10MHz幅ではなく、15MHz幅の電波を使っているのではないか? という疑念が浮かんだのです。

というのも、LTEに限らずモバイル通信の速度は電波の帯域幅が広ければ広いほど通信速度が高速になりやすい特性があります。5MHz幅のLTEでは下り最大37.5Mbps、10MHz幅では5MHz幅の倍となる下り最大75Mbps、そして15MHz幅では5MHz幅の3倍となる下り最大112.5Mbpsが理論上の最高速(iPhone 5/5c/5sはハード上、上限100Mbpsまで)。これを水道のホースに例えると、ホース3本束ねると1本のおよそ3倍の水量を流すことができるようなものです。

とはいえ、この下り最速というのはあくまでも理論上の数値。利用者の数、基地局からの距離や電波状況、そして端末の電波をつかむ性能によっても大きく異なります。ソフトバンクのLTEサービスが始まってからすでに1年以上、同社のiPhone 5ユーザーもかなり多い状況でもあり、最速に近い数値はあまり期待ができないのが現実です。空いている時間帯を狙っても、せいぜい理論値の7~8割が良いところでしょう。

そうした前提を踏まえると、今回の計測で日ごろの下り実測値が30Mbps程度だったiPhone 5が、同じような曜日、時間帯で急に2倍以上の下り65Mbps超の速度が出たとなると、単に「空いていたから」ではないはずです。

iPhoneでバンド幅を確認する方法とは

幸いにもiPhone 5(iPhone 5cや5sも同様。おそらくほかのiPhoneも同様でしょう)には、現在接続しているBandや利用しているBand幅を確認できる「Field Test」モードが利用できます。特別なアプリは不要で標準の電話アプリから開始できますので、その手順を紹介しましょう。


まずは電話アプリを起動し、ダイヤルモードに。その後「*3001#12345#*」と入力。入力が終わったら、「発信」をタップすることで画面が切り替わります。なお、Field Testモードを利用する場合にはWi-Fiをオフにすること。


「Field Test」モードが起動したら、次は「Serving Cell Info」とタップ。手順はこれだけです。なお、少し分かりにくいですがField Testモードとなるとディスプレイ上部のアンテナピクトが電波強度の数値となります(単位はdBm)。この数値がゼロに近いほど「電波状況がいい」と判断できるので、この表示だけでも簡易な電界強度ツールになるわけです。


「Serving Cell Info」画面では「Band」を確認できます。「Freq Band Indicator」の横に表示されている数値がそれ。数字の意味を置き換えると以下のようになります。(LTEのみ表記)
  • Band1(2.1GHz帯):ドコモ、KDDI、ソフトバンクのLTE
  • Band3(1.7GHz帯):ドコモ(東名阪)、イー・アクセスのLTE
  • Band8(900MHz帯):ソフトバンクのLTE(来年4月開始予定)
  • Band11(1.5GHz帯):KDDIのLTE
  • Band18(800MHz帯):KDDIのLTE
  • Band19(800MHz帯):ドコモのLTE
  • Band21(1.5GHz帯):ドコモのLTE
  • Band28(700MHz帯):ドコモ、KDDI、イー・アクセスがLTE予定
  • Band41(2.5GHz帯):WCPのAXGP、UQのWiMAX2+
つまりソフトバンク版iPhone 5にてBand3と表示があれば「ああ、これはイー・アクセスのLTEに接続しているんだな」と判断できるわけです。


同じ画面のまましばらく待つと、それ以外の情報も表示するようになります。ここで注目なのは「Upload Bandwidth」「Download Bandwidth」の2つ。その横に現在接続中の基地局が何MHz幅のバンド幅を利用しているのかが確認ができます。

測定場所はBand1・15MHz幅の下り最速112.5Mbpsエリア

測定場所にて、iPhone 5のフィールドテストモードを実行してみましょう。


画像を見れば一目瞭然、まず「Freq Band Indicator」の値が「1」と表示しています。これはソフトバンクのBand1(2.1GHz帯)を利用したLTEということです。

そして注目すべきBand幅は、なんとソフトバンクが公式アナウンスをしていない「15MHz」幅と表示していました。もちろんソフトバンクのiPhone 5で初めての「15MHz」表示。つまり、15MHz(5MHz幅 ✕3波)で実現する下り最大112.5Mbps(iPhone 5/5c/5sは下り最大100Mbps)の電波帯を使った超高速エリア化がひそかにスタートしていたのです。

ソフトバンクは9月末に発表した2013年冬春モデルの発表会でも、プラチナバンドLTEのサービス開始前倒しなどは明言していたが、ドコモやKDDIのようなLTEのさらなる高速化提供開始は公表していません。LTEをさらに高速化するのであればよろこんで発表しそうなものだが、そういったコメントはないのが現状です。

なお例の超高速エリアで2回ほど速度テストを実施したところ、結果は2回とも下り実測で66Mbps以上の高速通信ができていました。


今回は-90dbm程度と電波状況があまり良くない場所での計測結果でした。次回は-70dbm前後の電波良好な測定ポイントを探し出し、利用者も少なそうな時間帯を狙うつもりです。理論値の100Mbpsに近い結果とまではいかずとも、せめて10MHz幅の下り最大75Mbpsを超えたスピードを計りたいですね。

いずれにしてもiPhone 5のフィールドテストモードで、ソフトバンク未発表の15MHz幅(Band1)のLTE電波を使っていることを確認できただけでも収穫は大きいと思います(取材は10月中旬、11月6日時点でソフトバンクでは下り最大112.5Mbpsのエリアを発表しました)。

静かに15MHz幅運用開始、その意図は?

さて今回、確認できたLTEの15MHz幅運用。市街地にてそのまま利用できるところから、実験局のようなものではなくサービスインしていると判断していいでしょう。ただし他社のようにソフトバンクが発表しないところを考えると、LTE Band1の15MHz幅化ができるエリアがかなり限定的な状況だからではないかと推測しています。

iPhone 5c/5s発売時に「10MHz幅サービスの倍速LTE工事完了」と発表したことからも、今回の15MHz幅化を発表しないのはソフトバンクの傾向(つまり「一気に展開し、発表時には整備済み」)通り。つまり、地方都市より徐々に15MHz幅でサービス提供し、タイミングを見計らって「さあ、もう高速通信使えますよ!」と発表する心づもりなのでしょう。なおソフトバンクに確認すると「確かに一部で15MHz化を実験しているのは事実」とコメント。ただ実験エリアや期間などは明らかにしませんでした。

筆者としては、前述の通り3Gユーザーには十分に配慮してほしいと考えています。というのも、iPhone 4S以前のiPhoneユーザーもまだまだ多く、フィーチャーフォンユーザーは当然ながら3G、SoftBank 4G(AXGP)ユーザーもAXGPエリア外では当然のことながら3G通信を使うからです。つまり、この15MHz幅でのサービスは快適さを提供するものでありますが、あまり性急にLTEにバンド幅を利用してしまうと、イザというときに3Gが使い物にならずに悪評が広まってしまいかねません。程よいバランスで、高速化を続けてほしいところですね。

15MHz幅化の技術的な背景

最後に技術的な背景を少し。iPhone 5の3Gは、800MHz/1.7GHz/1.9GHz/2.1GHzに対応しているが、ソフトバンクの3Gは、900MHz/1.5GHzおよび2.1GHzということで、3Gの対応バンドは2.1GHzのみです。

ソフトバンクが免許を受けて保有している2.1GHz帯/20MHz幅は、5MHz幅ずつ4波を3GとLTEの各サービスに割り当てて使用しています。ですが、基地局あたりのユーザー数の多い都心部でLTEのサービス帯域を増やして3Gの帯域幅を減らしてしまうと、iPhone 4Sなどの3Gデータ通信のトラフィックがひっ迫してしまう恐れがあります。またLTE対応端末でも現状では音声通話時に3Gに切り替わるため、3G用の帯域は最低5MHz以上が全国で必要になります。

LTEサービスイン当初は、3Gに3波/15MHz、LTEに1波/5MHzで割り当て、iPhone 5の普及と共に、徐々に10MHzずつに振り替えられる「倍速LTE」としてサービス提供が可能でした。今後、音声通話が減少し、データ通信によるコミュニケーション(メール、SNS、LINEなど)へとシフトしている時代背景もあり、LTEへの切り替えは加速する傾向にあるでしょう。

ソフトバンクの2.1GHz帯において、LTEに対応している機種はiPhone 5以降のiPhone、iPad、iPad mini、ウィルコムとイー・モバイルの一部LTE対応端末、そしてこれから発売となる2013年冬2014年春モデルのAndroidスマートフォンです。実質的には発売開始から1年以上が経過しているiPhone 5が大部分を占めているといって過言ではありません。

夏モデル以前のAndroidスマートフォンでは、TD-LTE互換のSoftBank 4G(子会社WCPのAXGP)による高速データ通信を利用していますが、エリア外では主に2.1GHz帯の3G(ULTRA SPEED)を利用することになります。EMOBILE LTEユーザーも同社LTE/3Gエリア外ではソフトバンクの2.1GHz帯の3Gを2013年7月25日から利用できるようになりました。

LTEユーザーが増加すればその分3Gの帯域が空くため、LTEへの移行も可能となりますが、3Gユーザーが多いエリアで3波のLTEにすると、いわゆる「パケ詰まり」状態を引き起こしてしまいかねません。当然ながら音声通話用の3G利用もあり、都心のターミナル駅周辺などでは、同時に多くのユーザが通話でも利用するので、3Gの帯域も確保しなければいけません。つまりLTEの15MHz幅運用を開始するには、絶対的な利用者数が少なく、LTE帯域に変更しても影響が少ない地方から整備をしていくということになります。

これはNTTドコモにおいても同様です。3GからLTEに帯域を振り替えるタイミングは、都心よりも郊外、郊外よりも地方の方がタイミングは早くなります。例えば都心でのBand1の運用は長らく5MHz幅でしたが、徐々に10MHz幅化を進めてきました。一方で四国などではいち早く10MHz化を進めていたという経緯もあります。
したがって都心部ではなく、今回計測した埼玉県東松山市のような少し都心から離れた郊外から試験的に15MHz化を行い、その影響度なども確認しつつ、エリアを拡大していくものと想定しています(取材は10月中旬、11月6日時点でソフトバンクでは下り最大112.5Mbpsのエリアを発表しました)。

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