開発者イベント Google I/O の開幕キーノートより。Google が Android の次期バージョン「L」の開発者向けプレビューを公開しました。

Android L プレビューの新要素は:

・ウェブを含む全Google プラットフォームを統一する新たなデザイン「Material Design」採用
・Dalvik に替わる新ランタイム ART (Android Runtime)導入。アプリを高速化、効率化。
・グラフィックを強化するAndroid Extension Pack。デスクトップのDX11級のグラフィックAPIをゲームなどに提供。
・消費電力を削減するProject Volta。省電力モードで駆動時間をプラス最大1.5時間延長。
・通知の強化。Android Wearなどデバイス間同期や、重要な通知のポップアップ他。
・スマートウォッチで自動アンロックや、Trustedな環境か認識してアンロック。
・ひとつのデバイスでエンタープライズ向けアプリやデータを隔離して個人用と共存させるセキュリティ機能 Android for Work。サムスンの Knoxからフィードバック。

など。

Google I/O 2014 Android L

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マテリアルデザインは、シンプルでフラットでありつつ、自然な影や奥行きなど人間が現実で見慣れた手がかりを使い、また操作へのフィードバックや画面の遷移をアニメーションで示すなど、直感的に分かりやすいことを特徴としています。



Material Design では滑らかなアニメーションを全面に導入。単なる飾りではなく、「いきなりテレポートするUI」やいきなり切り替わる画面、突然現れる要素などを排除して、画面から画面、アプリからアプリへの遷移の意味や脈絡がユーザーに伝わるように。アニメーションの生成を開発ツールでサポート。



タッチに対してはリップル(波紋)エフェクトつき。どこを触ったからどうなったのか、UI 要素はどこから来てどこに隠れたのか?が奥行きや「マテリアル」の現実的なキューつきの動きで分かりやすく。



Chrome にもMaterial Design を導入。60fps の滑らかなアニメーションで、「デジタルな紙」の振る舞いを再現して直感的なユーザーエクスペリエンスを実現。影や重なる紙の奥行きなど。

「最近のアプリ」サムネイル一覧にそのままタブが並ぶように (Chrome を選んでからタブを選ぶ必要がない)。



ホーム画面の検索窓から建物の名前を検索するとGoogle Earth の3D モデルにそのまま飛ぶなど、アプリ内のコンテンツに直結。



Android L から導入される新ランタイム ART (Android Runtime) について。同じデバイスでもアプリが高速化、効率化。



ARM でもx86 でもMIPS でもマルチプラットフォーム対応。64bit プロセッサにもフル対応。



Lではグラフィックスも強化。デスクトップのDX11級グラフィックとモバイルの境界をなくす。

Android Extension Pack 発表。テッセレーションやASTC テクスチャ圧縮など近代的な手法に対応。



L のバッテリーについて。Project Volta。どのアプリ、サービス、機能がバッテリーを使っているのか?を表示するバッテリーHistorianツール。

JobScheduler API提供。

開発者がバッテリー消費の原因を特定して改善しやすく。バッテリーSaver mode では省電力モードで駆動時間を最大一時間半追加。



L のセキュリティにおける強化点。ユーザーがセキュリティやパーミッション設定をまとめて管理できるUniversal Data Controls を追加。

Google Play 配布アプリについても、それ以外についてもスキャンを実施。実際にはマルウェア被害は激減していると強調。



5000以上の新たなAPI を追加。



Android L ではセキュリティ、エンタープライズ対応も強化。個人用のひとつのデバイスで、セキュリティや管理性を犠牲にせず会社用アプリやデータを隔離して使える。Android 4.0 ICS 以降のアプリが対応。



サムスンが独自の売りにしていたセキュリティ機能 Knox の機能をAndroid標準へ。



エンタープライズセキュリティ共存機能は Android for Work。各社のデバイスがこの秋から認証取得。




Android L Previewは6月26日から開発者向けに提供します。正式版の「L」がどんな名称になるのかは今のところ未詳。


Googleは従来、最新の Androidプラットフォームをまず Nexus や開発者デバイス向けにリリースしてから、段階的に一般デバイスにも拡大する(デバイスメーカーが導入する)方針を採ってきました。今回は iOS などのように、まずプレビューを限定で提供してアップデートを重ねつつ一般リリースを待つ仕組みにシフトしています。

従来の方式では、意味合いとしては開発者プレビューであっても、ごく一部を対象としてリリースした時点で「OSの新バージョンが一般提供開始」とされてしまい、「リリースから半年や1年経っているのにこれしか普及していない!だからAndroidは~」と批判を招く原因ともなっていました。

Androidは多数のデバイスメーカーがさまざまな市場向けに参入するオープンプラットフォームであることから、新OSへの切替えが垂直統合なプラットフォームより遅く、開発者にとってのターゲットが分散するという、いわゆる断片化の問題を抱えているのは事実です。

しかし L Preview のようにまず限定プレビューの期間を設け、デバイスメーカーでの対応にも余裕を持たせてから一般リリースすることで、 「どこを起点として計るか」だけの違いだとしても、見かけ上は新OSの普及速度が改善するかもしれません。


Google I/O 2014 キーノート速報はこちら

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