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NVIDIA、液晶を二枚重ねて解像度4倍・更新2倍速にする時空間超解像技術Cascaded Displayを発表。HMDを想定

Ittousai , @Ittousai_ej
2014年7月29日, 午後12:30 in Cascaded Display
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NVIDIAの研究者が、液晶など透過型ディスプレイパネルを2枚重ねて知覚上の解像度やリフレッシュ速度を大幅に増加させる手法 Cascaded Display を発表しました。

例えば比較的安価な1280 x 720パネル2枚で2560 x 1440パネルに近い高精細な映像が得られ、また書き換え速度も2倍になるため、NVIDIAでは特に高解像度パネルが必要とされるヘッドマウントディスプレイ向けの応用を想定しています。デモ動画は続きをごらんください。



並べれば2枚で2倍でしかないピクセル数が4倍になる(見える)理由は、液晶パネルを半ピクセルあるいはそれ以下だけ物理的にずらして重ねているから。このオフセットにより、知覚上は前後の複数ピクセルを合成した映像として認識されます。

リンク先の元論文のキモは、ソースの高解像度映像を低解像度 x2枚に分解し、それぞれのピクセルが前後(つまり周囲)と合成されて初めて「正しく」見えるようGPUコンピューティングでリアルタイムに演算する際の手法です。

リフレッシュ速度が2倍になるのも、この分解・合成を考慮しつつ、リフレッシュのタイミングをずらすことで実現します。(実際には、解像度とリフレッシュ速度のバランスはカスケード化の演算過程でどちらを優先するか動的に決定可能とされています)。



研究者らが実証デモのために製作したのは、市販の安価な液晶ディスプレイを分解して2枚を重ねた 液晶版 Cascaded Display 試作機と、LCoSプロジェクタ2台分を微妙にずらして投影するプロジェクタ版の試作機。実際の様子は動画をごらんください。



Cascaded Display の課題は、まず液晶を二枚重ねするためバックライトが通りにくく輝度が落ちること。視野角が狭くなること。また液晶パネルを微妙にオフセットして配置しつつ固定したり、モアレの発生を防ぐための設計・製造上の課題、2枚を正確なタイミングで更新する課題もあります。

そのうえさらにGPUパワーまで使っても擬似的な高解像度しか実現できないのであれば、シンプルに高解像度パネル一枚を使ったほうが良さそうな気もしますが、NVIDIA の研究者が挙げる用途は Oculus Rift のようなヘッドマウントディスプレイでの採用。

たとえばスマートフォン向けのディスプレイは現在の時点で5インチ級 2560 x 1440 (500ppi超)まで達しており、解像度が上がるたびに人間の眼の分解能を超えたとも実用上の利点より負荷のほうが大きいとも言われます。しかし Oculus Rift のような没入型の広視野角HMDの場合、目の前のディスプレイを左右に分割したうえでレンズで拡大して視野に広げるため、フルHDパネル1枚程度ではかなり粒状感があります。

(余談ながら、Oculus VRがサムスンと提携し、サムスンのスマホHMD化アクセサリにソフトウェア技術を提供するのは、見返りに超高解像度かつ応答速度に優れた有機ELパネルの供給を受けるためでは、と囁かれています。)

このような特性のあるHMDに対して、カスケーデッドディスプレイならば元パネルの4倍の解像度が得られ、さらにユーザーの頭の動きなどで激しく動く映像にも2倍速で追いつける一方、目の前に固定するため視野角の問題も少ない、輝度も比較的問題にならない、という理屈です。

元論文 "Cascaded Displays: Spatiotemporal Superresolution using Offset Pixel Layers" は ACM Transactions on Graphics (Proceedings of SIGGRAPH), August 2014 に掲載のほか、リンク先のNVIDIAページに pdf で掲載されています。

Source: NVIDIA
関連キーワード: Cascaded Display, HeadMountedDisplay, nvidia
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