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Pepperが踊り風船が舞う3331α Art Hack Day 2014、技術と芸術の組み合わせで何ができるか

Ayako Nakamura
2014年10月31日, 午後03:45 in 3331 Α Art Hack Day 2014
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Engadget編集部が入居しているコミュニティスペース3331 Arts Chiyodaが「3331 α Art Hack Day 2014」を開催しました。

Art Hack Day 2014は、3週間にわたるハッカソンです。テクノロジーと芸術表現を融合したアート作品を作り出すというテーマに10組50人がチャレンジ。中学生プログラマー、ダンサー、電子工作作家、ファッションデザイナーなど多様な参加者が手がけた作品には、新しいジャンルの作品を作り出すエネルギーを感じます。発表の模様は続きでご覧ください。

陶芸のリズムと質感をHackする「回光艶舞」


[image credit:3331α Art Hack Day]



陶芸家がろくろで器を作り出すアナログなリズムをデジタル化して舞踏家が表現。映像、音楽、ダンス、光を使い、土が手に触れる感触を体育館の大きな空間を広く使って演出しました。

向こうがぼんやりと見えるビニールカーテンの向こうにはろくろ、ノートPC、センサー、ミキサーが囲んでいます。

Pepperを通じて自分の感情にアプローチする「Pepperイロミクジ」



[image credit:3331α Art Hack Day]



Pepperに付属しているタブレットに「いち」から「じゅう」までの文字と、その背景に赤や青など10色の正方形を組み合わせたボタンを表示。Pepperのガイドに従って1つタッチすると、Pepperがあらかじめ決まった反応を返します。その反応で人が無意識に感じている色に対するイメージを切り離す効果を狙う作品です。

PCデータを有機データに変換する「DNA を利用した、テキスト / 画像データの保存と読み出し実証実験」





DNAを構成する4つの塩基(ATGC)は、自然界の物質をデジタルに変換したものであると定義。その変換表現に人間が利用しているコンピュータによるデジタル表現の融合を実験する作品です。

実験の手順は以下のとおり。:
  1. デジタルデータを入力するPCにテキストか画像データを読み込み、ATGC形式にエンコード。人口遺伝子を作ってDNAに変換したデータを保存します。
  2. 作成したDNA(を基にした細胞?)をシャーレで培養。遺伝子配列を読み込み、入力データがデコードできることを確認します。
実際には培養したDNAの解析を専門機関に依頼することになるため、会場では実験手順の1までをデモンストレーション。入力したテキストデータがデコードされて実験器具下のディスプレイにふわりふわりと動きながら表示されました。

「めくる」動作を追求する「メクル目」



机の上に置かれた紙などを「めくる」動作に秘められた可能性を追求する作品です。専用の台に穴を開け、光センサーとスピーカーを置きます。その上に意味深な1枚の白い紙。センサーに連動して文字や映像を投影するプロジェクターと音を出すスピーカーが紙をめくり、戻すたびに切り替わる内容を演出します。隠された何かに興味を抱き、つい覗いてしまう心理をくすぐるアイデアを作品に織り込みました。

位置情報の共有を再定義する「私はここにいる / I'm here.」





自分の位置情報を不特定多数の人たちに発信するインターネット空間において当たり前になったことを、リアルの世界に演出する作品です。Google Mapsでおなじみの目的地を示すピンを巨大なバルーンにして飛ばし、その位置情報を発信している人とひもでつなぎます。

「私はここにいる」という情報を発信すること=危うい過剰な自意識があると定義。特定されやすいようにリボン型のLEDを下半身に巻きつけ、頭にはLEDと風車、スマホが乗ったかぶりものをし、背中にはなぜかルンバを背負ってウェアブル感を演出しました。なお、位置情報と風船に付いたカメラで撮影した映像はTwitterにて投稿します。

言葉を交わさずに心を通わせる「シンクロナイズド心音」



[image credit:3331α Art Hack Day]



フランスの哲学者ルネ・デカルドが提唱した「我思う故に我あり」からインスパイア。反対に「我思わなくとも我あり」というキーワードをコンセプトにしました。

テーブルには心拍センサーを鼻に付けたカップルが着席。お互いの拍動タイミングが合った時だけライトが光ることで、"考えない(無意識)"でも"私"の存在を感じられることを演出しています。

音を出せない場所で音を出したい願望を叶える「サイレントライブ」





音を出すことを禁じられた世界で演奏を楽しみたい。組み込み系エンジニアとギタリストが本イベントで出会って実現したガジェットです。図書館や壁が薄いマンションの1室、騒音が禁止された公園など場所を問わずに演奏できます。音は通りすがりの人がスマホでアクセス用のQRコードを読み取り、専用ページにアクセスして聴く仕組みです。



弦を弾いてリズムを取る音だけが会場に響き、周囲にはイヤホンを付けた観客が集っているシュールな光景が広がりました。仕組みは音をバイナリに変換し、ローカルネットワークで送信。視聴者が使っているスマホで再度バイナリから音声データに復元しています。特に専用のアプリをインストールすることなく、音の遅延がほぼない状態を実現した高い技術力が光る作品です。

悲しいことをポジティブに「ミートソース・ストライクアウト」




日常生活で感じる悲しいことをアートの力でポジティブに変換するアイデアを表現した作品。例えば白い洋服を着ている時に限って、カレーやミートソースなどがかかった色落ちしにくく、なぜか飛び散りやすい料理を食べてしまうこと。それをシューティングゲームにしました。

白いTシャツを着た人にゲーム画面をプロジェクターで投影。プレイヤーは動く的(マト)にケチャップをかけ続けて高得点を狙います。なお、作品名にミートソースが入っていますが、ミートソースは含まれる肉や野菜が詰まってうまく飛び散らないので検証の結果ケチャップでのプレイになりました。

書家の感情を投影する「Moment in Emotion # calligraphy」





プロの書道家が作品作りをする時、字をうまく書くことは考えずに感情の赴くまま筆を取ることから着想した作品。完成した書からは書道家の瞬間的な情動や身体的な動作は読み取れず、残っていません。その切り捨てられてしまうことを感圧センサーで検知。筆圧や速度を反映して映像と音楽が流れます。

流れるように描かれる書に連動して、大きなスクリーンにも右から左へ映像が現れる幻想的な雰囲気が広がりました。

人間とロボットの感情を伝え合う「Love session」





人間とロボットは本当に感情を通わせることができるのかを音楽とダンス、映像で表現した作品。コンセプトに「祝祭と儀式」が含まれており、激しい音楽とダンスの相乗効果でスピリチュアルな雰囲気が漂います。

Pepperにはあらかじめダンスに合わせた動きがプログラムされていますが、自立学習を通じて後半には自分の意思があるかのように踊り始めました。これは、複数台のPepperが同時にダンスをすることでインターネット上の「クラウドAI」に大量の共有データが保存され、それをさらに自律学習するために実現する現象です。



Hack Dayは何か製品として世の中に送り出すためのプロトタイプを作る形式を採用していることがほとんどです。Engadgetも開発ボードGalileoやkonashiを使ったHackイベント「電子工作部」を主催し、新しいIoTガジェットを生み出す取り組みをしています。

今回の3331 α Art Hack Dayはそれと一線を画すように、作り手の思いや願いを純粋に表現する手法の中にIoT技術が活用されており、新しい技術の活用方法やその可能性を確認できるイベントではないでしょうか。



発表会終了後、懇親会で審査員の協議を経て受賞5作品が発表されました。9月23日開催のArt Hack Nightへの出展のほか、各賞の特典が付与されます。

Golden Art Hack Award 受賞:Love session

竹内大賞 受賞:Moment in Emotion # calligraphy

林千晶賞 受賞:DNA を利用した、テキスト / 画像データの保存と読み出し実証実験

エキソニモ賞 受賞:私はここにいる。/ I'm here.

江渡浩一郎賞 受賞:ミートソース・ストラックアウト

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