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    コクヨ CamiApp S レビュー(動画付):思考の吐き出しは紙へ、記録はスマホ&クラウドへ

    Ushiwaka Yoshida
    2014年11月6日, 午後08:55 in Camiapp
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    コクヨのデジタルノート CamiApp S の実機試用レポートをお届けします。詳細は製品発表時のニュース記事をご覧いただくとして、 概要をおさらいすると、CamiApp S は専用メモパッドに書いた手書きメモを自動的にデータ化し、Bluetooth経由でスマホやタブに取り込む電磁誘導式のペンデジタイザです。

    ラインナップは、A5片面メモパッドタイプとA5見開きノートブックタイプの2種類に、それぞれのiOS版/Android版があり全4種類。iOS版はBluetooth 4.0、Android版はBluetooth 2.1 + NFCという差異があります。今回レビューしたiOS版はA5片面メモパッドタイプのパッケージとなります。なお発売後にNFC搭載のiPhone 6シリーズが登場しましたが、アップルがNFC関連の開発者向け情報を公開しない限り、残念ながらiOS版での対応も製品ラインの一本化も期待できそうにありません。

    Gallery: CamiApp Sレビュー | 20 Photos

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    本体重量は約330g(専用メモパッドを含むと460g)で、面積的にはiPadに近いサイズ感。上下に2つある黒く四角い部分は繰り返し貼り剥がしが可能な粘着素材で、ここに専用メモパッドを貼り付けて固定します。



    本体右上に3つのLEDがあり、電源/ステータス/Bluetoothの状態を表示。右側面には充電用のMicroUSB端子と電源/Bluetoothボタンがあります。

    裏面中央に入っているバッテリーは3.7V/700mAhで、なぜかBrother製。公称電池寿命は連続筆記で約4時間、1日2.5時間の会議使用で約5日。会議中ずっと筆記し続けているわけではない、という前提での算出と思われます。裏面左下(利用時は表面の右下)にはストラップホールもあります。




    電磁誘導式の専用ペンは電池不要で、実測18gほど。ノック式でペン先を収納できます。ペン先は0.7mmの黒ボールペンで、替芯は1本80円。

    一般的なボールペンと比べるとペン先のグリップ部分が若干太め。卒直に言うと、もう少し細いほうが握りやすそうに感じました。この専用ペンありきのデバイスなので、予備のペンが欲しくなります。



    専用メモパッドは現状3種類。右が本体に付属する横罫タイプ、左が5mm方眼タイプ。中央は、日時やタイトル等の手書き情報を文字認識してGoogleカレンダーに自動登録できる「打合せ記録」タイプのメモパッドです。

    各メモパッドの1ページめにはタイプ別に位置が異なるチェックマークがあり、交換時にチェックする事でパッド種別を認識させるしくみ。ちなみに替えのメモパッドは1冊(50枚)460円。ノートブックは1冊(40枚)280円です。



    自動でデータ化&文字認識

    電磁誘導方式でペンの座標を取得し、ペン先が押し込まれる事で筆記のオン/オフを認識。筆記オンの間はステータスランプがオレンジ色に点灯します。以下の動画で実際の動作を確認ください。



    書き終えたら「SAVE」欄にチェックするだけでデータ化が完了。照明や影に気を配りながら撮影する必要も、スキャナで取り込む必要もないのは本当に気楽です。スマホと同期できない場合も本体に約100ページ分のデータを保存しておけるので、すぐに次のページを書き始められます。

    スマホにメモが転送された時点で文字認識が行われ、検索に利用できます。認識精度は公称80%ほどと高くはありませんが、無いのに比べたら断然マシ。手動での修正も可能です。また、アプリ内でメモに書き足したり、部分選択して別ページとして保存する等の編集機能も備えています。



    メモを共有する際のファイル形式は、JPG/PDF/情報付きPDFが選択可能。情報付きPDFでは、メモページの後に文字認識されたテキスト情報が別ページとして追加されます。なお、PDFファイルで送った場合もメモの内容は画像化されており、ストロークのパスデータは再利用できませんでした。

    「SAVE」チェック欄の隣にある「ACTION」欄に数字を書いてSAVEすることで、あらかじめ設定しておいた各種クラウドサービスへの自動転送やメール送信が可能です。




    中でも「打合せ記録」タイプのメモパッドに議事録や予定を手書きして、アクション機能でGoogleカレンダーと連携する機能はかなり便利。専用の記入欄の文字を認識して指定日時に自動登録できます。メモパッドの交換からカレンダー連携までの流れを動画でご覧ください。



    abrAsusの専用ホルダーで使い勝手が大きくアップ



    片面タイプの専用メモパッドの表紙には、筆記時にちょうど良く折り返せる位置にあらかじめ折り目がついています。しかし、紙に折り返しのクセがついて書いていない時に巻き上がってしまい、鞄に入れる際に引っ掛けてしまいそうなのが気になります。

    ブックバンド風に巻きつけられるゴムひものような伸縮するストラップがあれば......という気もしますが、今回は公式オプションとして登場した「CamiApp Sメモパッドタイプ専用ブックマークホルダー」も紹介します。



    メーカーは「ひらくPCバッグ」「とれるカメラバッグ」「iPhoneも入る財布」等で定評あるabrAsus。左下の角に表紙を差し込む事でめくれを防ぎつつ、右下の角は最後に書いたページへのしおりとして機能し、目的のページをサッと開けます。本体下部のペンホルダーも実用的。

    本体との固定は、ケース上部の巻き返し部分にあるコクヨ製の両面テープで貼り付ける方式。粘着が弱くなった場合もテープ交換で対応可能です。文具としての高級感が漂う国産牛革製の専用ホルダーは9900円。



    長所と短所、注意点

    しばらく使ってみて感じた長所と短所、注意点などを以下にまとめます。

    【長所、応用例】
    • とにかく簡単。メモ書きから保存まで紙とペンだけで完結
    • 照明や影、反射、歪み等を気にしながらの撮影が不要
    • 電池レスな専用ペン。入手しづらい電池を探す必要がない
    • NFC搭載のAndroid版ならデータ転送も直感的に行えそう
    • アクションマーカー機能によるクラウド自動連携機能
    • 精度は低いながらも文字認識機能がある
    • 打ち合わせ記録パッドによるGoogleカレンダー連携が便利
    • Googleカレンダーを紙とペンだけで書ける絵日記帳に

    【短所、注意点】
    • 筆圧検知なし。強弱が大事な絵を描くには不向き
    • PCと直接連携する機能がない
    • PDF形式で保存しても中身は画像(非ベクター形式)
    • 電源を入れ忘れてメモを書くとただの紙
    • SAVEし忘れて別ページに書くと重なって分離できない
    • 書き始めと書き終わり時にLED状態表示を指さし確認
    短所についてはやや厳しすぎる気もしますが、筆圧検知がありベクター形式のPDFを保存でき、PCに接続すれば入力用ペンタブレットとしても使えてしまう、Boogie Board SYNC 9.7を考慮した比較です。「紙の必然性」で選択が分かれる良きライバルと言えるでしょう。

    なお、電源の入れ忘れやSAVEし忘れについては為す術がありませんが、一度SAVEした後に同じ紙に追記する場合には、保存の度に別れてしまうデータをアプリ側の手動操作で1ページに合成することが可能です。

    紙付きデジタル手書きメモ

    板型デバイスにのせた紙に専用ペンで書いた内容を、手のひらサイズの端末に送ってデータ化する商品といえば、1990年代の終わりにPalm OS向けに登場した武藤工業の電子メモパッド「Decrio」が思い出されます。手元にあったので並べてみると、サイズ感も構成も兄弟かと思うほどよく似ています。



    CamiApp Sが片面タイプではなく見開きノートブックタイプなら、ほぼ同じ見た目になりそう? な気がするほどのデジャヴュ感。電磁誘導&Bluetoothではなく、超音波&赤外線で動作したDecrioも、基本的なコンセプトはほぼ同じ。しかし、当時と違って現在は、手書きの文字認識を処理できて常にネットにつながる高性能端末や、皆が日常的に使える信頼性の高いクラウドサービスがすっかり当たり前になりました。



    電子化した後の手書きメモの活用の幅も広く、長期保存形式としてもあまり不安を感じなくなった今なら、長く使えるメモ端末として普及できるかもしれません。ともあれ、「紙にペンを走らせる感覚」が無いと思考の整理がしづらい人種にとって貴重な選択肢が久しぶりに登場したのは喜ばしい限りです。

    最後に、商品名について。「紙のメモをアプリで撮影」する旧シリーズが「CamiApp」という名前なのは納得なのですが、今回の「CamiApp S」は基本的な仕組みから全く異なり、消耗品のメモパッド類も別ラインになっています。

    「CamiApp SのA5メモパッド買ってきて」と誰かに頼む場合を想像すると、いかにも旧シリーズ用と間違われそうな不安を感じます。消耗品の混乱を避ける意味でも、シリーズ感は残しつつ別物である事を主張できそうな「CamiPad」的なネーミングが妥当だったのでは!? という気も、しないでもありません。




    「TechCrunch Tokyo 2019」11月14日、15日に開催



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