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iPhone 6sに格安スマホ、Windows10。2015年のスマホをまるっとふりかえる:週刊モバイル通信 石野純也

石野純也(Junya Ishino)
2015年12月29日, 午後05:00
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2015年もあとわずか。本年も様々なスマホが発売されました。年内最後の連載ということもあり、今回は、2015年のスマホを振り返っていきたいと思います。

2015年は、総じて見ると、ミッドレンジモデルが躍進した1年でした。MVNO市場の拡大を受け、各社が続々とSIMフリーモデルを投入。中でもヒットしたのが、ファーウェイの「P8lite」や、FREETELの「雅」、ASUSの「ZenFone 2 Laser」など、3万円前後もしくは2万円台前半のモデルです。

Gallery: 2015 スマホまとめ | 15 Photos

美肌モードも充実のファーウェイ「P8lite」
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MVNOでは、大手3キャリアのように、端末に対する割引が出ません。そのため、端末の価格が丸裸になりがちです。MVNOは通信料が最初から安いため、トータルコストで見ればそれでも安くはなりますが、今まで"実質価格"で考え、端末にあまりお金を払ってこなかった人には、一括で4万、5万というと、どうしても高く見えてしまいます。

ライバルより一段安い価格で注目を集めたFREETEL「雅」
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こうしたユーザー層でも、比較的買いやすく、性能的にも必要十分というのが、3万円前後のミッドレンジモデルだったというわけです。3万円を24分割にすれば、月々の価格は1250円。MVNOの一般的な3GBプランと組み合わせても、3000円以下に収まることもあり、こうしたミッドレンジモデルが拡大してきました。

ZenFone人気も健在。写真は「ZenFone Selfie」
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一方で、この流れは、大手キャリアにも徐々に波及しています。ドコモは、夏モデルとして「AQUOS EVER」を投入。冬モデルにも、「arrows Fit」をラインナップしています。auやソフトバンクも、徐々にプレミアム、ハイエンド一辺倒なラインナップから、価格帯にもバリエーションを出す方向にシフトしています。

ドコモの戦略モデルに位置づけられていた「AQUOS EVER」
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冬モデルとして登場したミッドレンジモデル「arrows Fit」
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2015年10月には、総務省で料金値下げのタスクフォースが始まりました。12月に出された中間とりまとめでは、キャッシュバックや実質0円の是正がうたわれています。各社がどのように反応するかはまだ未知数ですが、今後は、端末に過剰な値引きがつくことは少なくなるはず。そうなると、プレミアムモデル、ハイエンドモデルが今までよりも高く見えてきます。

総務省のタスクフォースでは過剰な値引きが問題視された
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こうしたときに、各社とも頼りにするのがミッドレンジモデル。元々の調達コストが低いこともあり、ミッドレンジモデルがきちんと売れてくれれば、キャリアの経営的にもプラスになります。総務省の動きを考慮すると、こうした端末は、来年の主流になるとも考えられます。

逆に、プレミアムモデル、ハイエンドモデルは、あまり元気がない1年だったと言えるかもしれません。Androidでは、クアルコムのチップセット「Snapdragon 810」の評判が、あまり芳しくなかったことも影響しています。Snapdragon 810は64ビット化を急いだクアルコムが、ARMのコアをそのまま搭載して投入したチップセット。パフォーマンスは高かったものの、熱問題が解決されておらず、各社とも、冬春モデルでは採用を見送る動きがありました。

とは言え、原点回帰を果たし、両側にエッジスクリーンを採用した「Galaxy S6 edge」や、静電容量式に感圧式を加えた「3D Touch」を採用した「iPhone 6s」など、注目を集めたスマホももちろんあります。どちらも以前より話題性や勢いは落ちているとはいえ、確実に台数も出ています。ただし、GalaxyもiPhoneも、チップセットは自社製。その意味で、ハイエンドモデルはクアルコムに振り回された1年だったとまとめることができるかもしれません。

原点回帰を果たした「Galaxy S6 edge」
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「3D Touch」を搭載した「iPhone 6s」も話題になった
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クアルコムは、コアに改良を加え、パフォーマンスや省電力性を大幅に向上させたSnapdragon 820を投入しており、これを採用した端末も来年早々には発表されます。その意味で、2016年は、ハイエンドモデルの逆襲にも期待しておきたいところです。

高いパフォーマンスを誇る「Snapdragon 820」の巻き返しに期待
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また、Android、iOSに次いで、Windows 10 Mobileも注目を集めた1年でした。日本では、KDDIの「IS12T」以来、実に4年も端末が出ていなかったWindows Phoneですが、ニッチながらもとがったPCを開発することでおなじみのマウスコンピューターが、Windows 10 Mobileの登場に先駆け、端末を開発。約4年ぶりとなる、Windows Phoneの「MADOSMA」が発売されました。

約4年ぶりに登場したWindows Phoneの「MADOSMA」
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法人からの引き合いが強いこともあり、その後、Windows 10 Mobileには様々なメーカーが参入しました。FREETEL、マウスコンピューター、ヤマダ電機などがすでに端末を販売しており、来年にはトリニティやVAIOなども、Windows 10 Mobileのスマホを発売する予定です。現状発売されているモデルは、どれもローエンドからミッドレンジですが、Windows 10 Mobileは、PCのように使える「Continuum」も売りの1つ。これが使えるモデルは、来年に持ち越されている状況で、発表が今から楽しみです。

続々と登場するWindows 10 Mobile搭載スマホ
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iPhoneのSIMロック解除もついに実現


3社のプラチナバンドに対応するiPhoneシリーズ


そんなiPhoneのSIMロックが解除できるようになれば、今よりユーザーの流動性が高くなることも予想されます。仮にauやソフトバンクからドコモのMVNOに移っても、端末を買い替えることなく、安価な料金で通信を使えるからだ。もちろん、日本では多くのユーザーが割賦を利用しており、iPhone 6s、6s Plusは、まだ支払いの途中です。いわゆる2年縛りもあるため、キャリアを変えるにはコストもかかります。

そのため、たとえSIMロックの解除ができるようになったからと言って、3月にユーザーが一斉移動するということはないはずですが、こうした施策はボディブローのようにジワジワと効いてくるもの。モバイル業界の競争環境に影響を与える動きとして、来年も引き続き注目しておきたいところです。

2015年も、数々のスマホが発売され、話題には事欠かない1年でした。1年を振り返ってみると、業界の構造が徐々に変化していることも分かります。12月には総務省で開催されてきたタスクフォースの中間とりまとめも発表され、来年は、さらに大きなうねりが訪れることも予想されます。そうしたニュースを解説していく本連載にも、引き続きご注目いただければ幸いです。 

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