2016年2月18日、キヤノンがデジタルカメラの新製品群を発表しました。その中のダークホースとも呼べそうなモデルが、コンパクトデジタルカメラ『PowerShot SX720 HS』。発売は3月下旬で、同社のWeb直販価格は4万4800円(税別)。本体カラーはレッドとブラックです。

特徴はポケットサイズのモデルとしては異例と呼べる、40倍のズームレンズを搭載する点。仕様は35mmフィルム換算で24~960mm、F値3.3-6.9です。昨今コンパクトタイプのデジカメはズームレンズの高倍率化が進んでいますが、それでも30倍以上となると、ほとんどが一眼タイプに近い形状(いわゆるブリッジカメラ)です。

PowerShot SX720 HS

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15 枚




本機の電源オフ時の本体サイズは、109.7×63.8×35.7mm(幅×高さ×厚さ)、重量はバッテリーとメモリーカードを含んで約270g。前モデルとなるSX710 HS(30倍ズーム)に比べると、正面の面積は幅3mm、高さ2mmとわずかながら小型化しています。

なお、710 HSの焦点距離は25~750mm(35mm換算)でした。本機は小型化したにも関わらずズーム倍率は一気に10倍増加し、さらにわずかながら広角側も拡大したことになります。

有効画素数は有効2030万画素。イメージセンサーとしては1/2.3インチサイズの裏面照射CMOSを搭載し、画像エンジンは『DIGIC 6』です。



このズーム倍率拡大を実現できたのは、低分散領域にて高い屈折率を持つ『Hi-UDレンズ』の採用などによるもの。また、低分散ガラスのUDレンズも3枚搭載することで、高倍率ズームで起こりがちな望遠側の色収差も低減した点をアピールします。

レンズ構成は11群13枚。このうち特殊レンズとして、Hi-UDレンズが1枚、UDレンズが3枚。両面非球面レンズが2枚、片面非球面レンズ1枚という構成です。





加えて、超解像タイプの電子ズーム『プログレッシブファインズーム』も搭載。光学ズームとの併用により、最高画素数の「L」サイズで80倍まで、画素数を絞った「M2」サイズ以下では160倍までのズーム倍率をカバーします。

また、高倍率ズームでは不利になりがちなオートフォーカス(AF)も、ワイド端で約0.11秒(CIPA測定法)を実現し、撮影タイムラグも約0.13秒と短時間。連続撮影速度も最高約5.9コマ/秒と高水準です。



高倍率ズームで問題となる手ブレに対しては、5軸手ブレ補正を搭載。水平移動のブレのみならず、回転軸側のブレも防ぐことで、手持ちでの望遠撮影などをサポートする趣向です。





望遠時において、被写体が範囲外に出た際の捕捉をカバーする機能『フレーミングアシスト』もSX710 HSから継承。これは構えた状態で左側面にあるボタンを押すと、ズーム倍率を記憶した状態でズームアウトし、もう一度ボタンを押すと倍率が戻るという機能。さらに短押しすることで、被写体の顔を認識して一定の画角にキープする顔認識自動ズーム機能も搭載します。

動画記録はフルHD解像度で60fpsまでをサポート。多少傾いた状態からでも構図を安定させる自動水平補正機能などにも対応。充電はUSB経由に加え、本体付属のバッテリーチャージャーでも可能です。



このようにPowerShot SX720 HSは「電源オフ時はポケットに入る960mm超望遠、40倍ズームレンズ搭載機」という、類い希なアイデンティティを備えたモデル。各社から居並ぶ高倍率ズーム機の中にあっても、ズーム倍率などで頭一つ抜けた存在。ニーズが刺さる人にとっては、他にない魅力を備えたオンリーワンモデルと呼べるでしょう。
960mm超望遠、40倍ズームがポケットに。キヤノンがコンパクトデジカメ『PowerShot SX720 HS』発表
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