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超音波浮揚で波長より大きな物体を浮かせる技術を発表。配管を使わない液体搬送などに応用の可能性

Munenori Taniguchi
2016年8月16日, 午後12:30 in Acoustic
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ブラジルと英国の研究者らが、超音波浮揚技術で波長よりも大きな物体を浮かせることに成功しました。これまで超音波浮揚は音によって発生する空気の疎密を利用する関係上、その波長よりも大きな物体を浮かせることはできないとされていました。

超音波浮揚をざっくりと説明すれば、音を垂直方向にある反射板にむけて発することで定在波音場を発生させると、その音場内に現れる気圧の高い部分と低い部分の間に物体が浮き上がる現象。音波の山の部分と谷の部分の中間点(腹と呼ばれる)に物体を浮かせるため、通常なら波長よりも小さな物体でなければいけません。

今回の研究ではその超音波浮揚技術を使って、波長以上の大きさをもつ球体を浮かせることに成功しました。球体は直径50mmの発泡スチロール製で、実験で使った波長(14mm)の3.6倍の大きさです。

研究者らはこの研究事例は2009年に論文が発表された、大きな平面状の物体を音波浮揚させる技術に手を加えたものだと説明します。2009年の論文では、平面上のトランスジューサーで大きな平面状の物体そのものとの間に定常波を発生させることで、たとえばCDなどを浮かせることができました。今回の事例では、3つのトランスジューサーを三脚のように配置し、反射板ではなくボールとトランスジューサーの間で定常波を発生させることで、波長よりも大きな球状の物体を浮かせられることを証明しました。
 

 
現在はトランスジューサーの配置上、一定の位置にしか物体を浮かせることができません。しかし、研究者らは今後、大きな物体を浮かせたまま自由に移動させる技術、装置を開発したいとしています。もしそれが完成すれば、たとえば液体サンプルや溶融した金属などを配管や樋を使わずとも別の場所へ移動させられるようになるかもしれません。

ちなみに物体を自由に移動させられる超音波浮揚技術としては、2013年に東大の研究チームが取り囲むようにスピーカーを配置し、定在波を操作可能とすることで粉末状の試料を自由に移動させる技術を公開しています。

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