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イエデンワや激安スマホもある、東南アジアの「スマホ秘境都市」ヤンゴンの楽しさ:山根博士の海外スマホよもやま話

ミャンマーの広告って男性ばっかなんだね

山根博士(Yasuhiro Yamane) , @hkyamane
2016年12月6日, 午前11:45 in smartphone
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「東南アジア」と聞くと、温暖な気候、美味しい地元料理、のんびりとした現地の人々との交流、そんなイメージが湧いてくるだろう。そして現地の人が使っているスマートフォンはサムスンが多く、ほかを見渡せば一昔前の各社の中古端末だったり、一部のお金持ちの人はiPhoneを使っている、なんて状況がどこの国でも見られる。ところがこれがミャンマーとなると、その様相は全く異なるのである。自分はこのミャンマーのスマートフォン事情にどっぷりとハマってしまい、毎年1回は必ず訪れるようになっている。まずはこの写真を見てもらおう。


▲ヤンゴンの通称「携帯電話屋通り」に並ぶ各社の看板

これはミャンマーのヤンゴン市の繁華街にある、携帯電話ショップが集まる通りの様子だ。立ち並ぶ看板にはファーウェイやZTEといった日本でもおなじみの名前がずらり。だがサムスンやアップルの看板はここには無い。ファーウェイと並べるように大きい看板を出しているのはビボ(VIVO)だし、オッポ(OPPO)やケンボー(Kenbo)といった日本ではあまりなじみの無いメーカーも目立つ。一番奥に見えるオレンジ色の看板はシャオミ(Xiaomi)の店だ。2014年の市場開放と同時にこれら中華系メーカーが怒涛のようにミャンマー市場に進出し、他の国では見られないメーカー間のパワーバランスを構築している、その様子を手に取るように見ることができるのがヤンゴンなのである。


▲ファーウェイよりも目立つオッポの広告

国営企業が細々とインフラを構築していた時代から、外資3社が参入するとともにミャンマーの通信事情は大きく変わった。わずか3年前まではごく一部の限られた人が2Gのフィーチャーフォンを細々と使っていたのに対し、今では多くの人がスマートフォンを使っている。しかもそのほとんどがファーウェイの製品なのだ。外資開放と同時に大量の低価格スマートフォンを投入したファーウェイは、あっという間にミャンマーでシェアトップになる。ほかの国では古くはノキア、そしてサムスンへと利用する端末が変わり、スマートフォンの普及機には他国から輸入された中古機も含め、iPhone人気が高まっていった。だがミャンマーは「過去」の歴史がなく、いきなりファーウェイのスマートフォンが人々の前に現れたのだ。アクセサリ屋に行ってもファーウェイのケースやスクリーンプロテクターが全機種のものが売られている。こんな新興国は他ではなかなか見られない。


▲東南アジアにありがちな携帯屋。アップルやサムスンのロゴもあるが、店の看板はファーウェイだ

自分がミャンマーを訪れた2014年、2015年はいずれも「誰もがみなファーウェイ」なんて時代だった。ところが今年、2016年10月に訪れてみると、そのファーウェイ1強時代に大きな変化が見られた。前掲したオッポなど各社の看板は過去にも見られたが、実際にそれらの製品を使う人が増えていたのである。これはファーウェイが弱くなったというよりも、年々スマートフォンユーザーが増え、ファーウェイ以外を選ぶ人も増えてきたということなのだろう。たとえばサムスンも以前はスタイリッシュなモデル「Galaxy Aシリーズ」の低価格機を多く販売していたが、今ではベーシックモデル「Galaxy Jシリーズ」に注力。2万円前後の安い価格でシェアを広げつつある。


▲サムスンは低価格のJシリーズで販売数を伸ばし始めた

またグローバルでも存在感を高めつつあるオッポとビボは、セルフィー機能をアピールして若者を中心に人気を伸ばしている。売れ筋は日本円で2万円前後のモデル。質感も高くスマートフォンとしての基本性能も押さえており、それだけではなく高画質フロントカメラで自分の顔も綺麗に撮れる。撮った写真はFacebookなどでシェアするなど、その使い方は先進国と変わらない。


▲ビボのY55。男性アイドルがセルフィーをアピールしている

一方、通信キャリアはSIMロック付きのスマートフォンの激安販売も始めている。これは1万円程度の低価格機でも買えない消費者のために、低スペックな端末をさらに安く売るためにロックをかけているのだ。日本のように高価格な端末を2年契約で安く売るためではなく、スマートフォンに数千円しか出せないような消費者にもスマートフォンを買ってもらおう、という動きなのだ。


▲MPTのバス停広告。4インチディスプレイのM40は約2800円

MPT、オーレドー(Ooredoo)、テレノール(Telenor)の3キャリアはいずれも3万チャット、約2500円前後の低価格スマートフォンを出しており、低所得者をターゲットに販売数を増やしている。我々日本人が普段使いするにはスペックが低すぎるものの、ヤンゴン訪問時に現地用(テザリングのルーター変わり)として買うのも悪くない。自分はこの手の製品を現地訪問記念としてよく買っている。


▲オーレドーの店で低価格機を購入中。「旅の記念にスマホを買う」のも楽しいものだ

ところでヤンゴン市内を歩いてみると、店先に固定電話を置いて公衆電話のように貸している店を今でも見かける。実はミャンマー全体の固定電話の普及率はわずか1%、ヤンゴンでも6%程度に過ぎないのだ。そのため携帯電話やスマートフォンを持っていない人は、この手の店で相手に電話をかけたり、時間を指定して電話をかけてもらったりするのである。このような状況なので、いわゆる「イエデンワ」系の、固定電話タイプの携帯電話も売られている。


▲SIMの入る、いわゆる「イエデンワ」型端末も結構売られている

このミャンマーイエデンワ、馬鹿に出来ない。なんと3G対応の製品もあり、Wi-Fiも内蔵している。インターネット共有をONにすれば、Wi-Fiルーターとしても使えるのだ。価格は2Gのものなら3000円程度から、3Gのルーター対応タイプで5000円程度。この価格で作れるのならば日本のどこかの会社に技適を通してもらって国内販売してほしくなる。まあ製品の品質は価格相応なので、あまり期待してはいけないのだが。


▲3G対応でルーター機能を持った製品も。ついつい買ってしまった

東南アジアにありがちな、ニセモノ系のスマートフォンを路上で売る店も今年は増えていた。それだけスマートフォンを買おうと思う消費者が増え、メーカー品でも少しでも安いものを買いたい、と考える人も増えているのだろう。もちろん品質は悪いしメーカー保証もない。この手の製品はミャンマー政府としては販売を認可していないだろうが、闇のルートを通って流入しているのだろう。でも売っている店員に話を聞くと正直に「コピーだよ」と教えてくれるのは、ミャンマーらしいところだろうか。


▲露店で売られるコピー端末。たまに置いてあるメーカー品の中古の方が値段も高くて品質もいい

iPhoneやGalaxyが安く買えるわけでも無く、大手メーカーの最新モデルがいち早く店頭に並ぶこともないミャンマー。だがヤンゴンの街を歩けば、ほかのどの国にも見られないスマートフォンの普及状況が見られるのだ。「行ってみるまで、どんな端末が売られていて、そしてどんなスマートフォンが流行っているのかわからない」。ネットで何でも情報が集まる今の時代、ミャンマーだけは現地に行かなくては状況がわからない、いわばスマートフォン市場の秘境とも呼べる場所なのである。そんな秘境巡りが楽しくて、自分はこれからもミャンマーを訪れるに違いない。来年はどんな端末に出会えるのか、今から楽しみで仕方ないのである。


▲「現地に行くと驚きの連続」。ミャンマーの楽しさはそこにあるのだ
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