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訪日客の言葉が一瞬──リアル翻訳こんにゃく「ili」6月提供開始、東京メトロもパートナーに

英語→日本語を0.2秒で音声翻訳

小口貴宏 (TAKAHIRO KOGUCHI)
2017年1月31日, 午後07:15 in Translator
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ドラえもんに登場する「翻訳こんにゃく」のように、話した内容を即座に音声翻訳するデバイス「ili」(イリー)。ITスタートアップのログバー(Logbar)は、このiliを活用した法人向けサービス「ili for Guest」の提供を6月1日に開始します。申込受付は1月31日開始。


ili for Guestは、ウェアラブル音声翻訳デバイス「ili」を活用した法人向けサービスです。ホテルといった訪日外国人を受け入れる事業者が、その顧客にiliを手渡すことで、言葉による障壁を取り払い、双方のコミュニケーションを円滑にできるとうたいます。

月額料金は1ライセンス(デバイス1台)あたり3980円。日本語・中国語・英語の翻訳に対応するほか、ログデータから使用頻度の高い単語やフレーズを抽出して、訪日外国人旅行者の要望やニーズを蓄積。それをサービス改善に繋げられる点も売りにします。

オフラインで使える「0.2秒」の翻訳デバイス

こちらが「ili」本体です。真ん中のボタンを押しながら話すと、瞬く間に翻訳した音声をスピーカーから再生します。真ん中のボタンをもう一度押すと、翻訳した音声をリピートすることもできます。

内部にはスマートフォン向けと同じSoCを搭載。処理性能を高めたことで、話し終えてから0.2秒で翻訳できる点も売りにします。

バッテリーは一般的な利用シーンで12時間持つといい、microUSB経由で充電することも可能です。駅などの騒がしい場所でも使えるよう、メインマイクに加えてノイズキャンセリング用のマイクも搭載しています。

また、使用する際にインターネット接続が不要な点も特徴の一つ。翻訳ライブラリは内蔵ストレージに収められており、現時点では「日本語」「英語」「中国語」に対応。今後は「韓国語」「タイ語」「スペイン語」にも対応予定だとしています。

旅行に特化することで翻訳精度を高めた

翻訳精度について、ili開発元のログバーの代表取締役CEOの吉田 卓郎氏は「翻訳アプリとの比較は難しい」としながらも、旅行向けにフォーカスすることで翻訳精度を高めたと説明します。

例えば、ショッピングや食事、移動中、トラブル発生時など、旅行時に使うようなフレーズについて重点的に入れ込み、精度を高めているとのこと。このため、例えばビジネスの打ち合わせや商談、医療分野などでは十分な精度を確保できず、使用できないとしています。




なおiliは双方向ではなく1方向の翻訳だけに対応します。例えば1台のiliでは、日本語から英語への翻訳はできても、英語から日本語への翻訳はできません。このiliで英語から日本語への翻訳をするには、内蔵ストレージの翻訳ライブラリを書き換える必要があります。

「最初は双方向の翻訳も試したが、一方向のほうがユーザーの満足度が高かった。使っている人はiliの使い方を知っていても、相手が知らない場合、それを説明するのは難しい。単純に自分の言いたいことにフォーカスしたほうが、お客様の満足度が高い。一方向にフォーカスすることで、データ容量も潤沢に使えるので、スピードも精度も高めることができた」(吉田氏)

Ringの失敗教訓に「極端にシンプルにした」

ログバー代表取締役CEOの吉田氏は、iliについて「シンプルさを追求した」と話します。

「正面にボタンは1つしかありません。サイドにボタンもあるけど、これは翻訳の確認用に自分の言ったことを逆翻訳してくれる機能。ボリュームボタンは最初搭載していたけど、削除しました。相手にスピーカーの音声が聞こえないのなら、iliを相手に近づけて、真ん中のボタンをもう一度おしてリピートさせたほうが、コミュニケーションが円滑になる」(吉田氏)

シンプルさを追求した理由については「(以前ログバーで開発していた指輪型ウェアラブル端末の)Ringでは、上手くいかないことがたくさんあった」と振り返り、次のように述べました。

指に装着ジェスチャー操作の Ring、Webで販売開始。約270ドル、30日より表参道に体験スペース設置

「我々はRingをシンプルだと思っていたが、消費者にとっては複雑だった。エンドユーザーにとってはBluetoothですら『何それ?』という状況。そのRingでの経験があって、極端にシンプルにしたらどうなるんだろうということで思い立ったのが、ili」(吉田氏)

東京メトロなどがパートナーに

発表会では、提携パートナーとして「東京メトロ」「イオン」「ビジョン」の3社が登壇。東京メトロの企業価値創造部 小林博氏はiliについて次のように語りました。


「駅員に対し英語の研修を行い、訪日客に対応できるようにしているが、これからも外国人はどんどん増える。そして、英語・中国語・韓国語以外の言語対応も必要になるなど、新しい工夫が求められている。その中でiliは、シンプルな機能、インターネット不要、ワンアクションで使えるのが魅力だ」(小林氏)


左からイオンモール インバウンド推進グループ 趙明氏、ビジョン代表取締役社長 佐野健一氏、ログバー 代表取締役CEO 吉田 卓郎氏、東京地下鉄 企業価値創造本部 小泉博氏

iliは法人向けの提供となりますが、2017年中に一般消費者向け製品も投入予定。一般消費者向けは法人向けとは「機能が異なる」(吉田氏)としています。


(更新)実機動画を追加しました

関連キーワード: ili, iot, Technology, Translator
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