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賞金総額8億円、ロボットによる海中マッピングミッションに日本の「Team KUROSHIO」が挑戦

潜水艦型の自律ロボットが活躍します!

中山智(Satoru Nakayama) , @yenma
2017年2月17日, 午後08:00 in robots
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JAMSTEC(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)などの共同研究チーム「Team KUROSHIO」は2月17日、現在挑戦中の超広域高速海底マッピングをミッションとする国際コンペティション「Shell Ocean Discovery XPRIZE」についての進捗状況や、同チームの概要について発表を行ないました。

実は現状、海底は全体の1割程度しか測量されていない状況。しかも分解能は500mから1kmと、月や火星よりも粗い地図しかありません。地図の細かさで比べると「未開の地」なのです。

しかし近年、海底油田の開発や海底ケーブルの施設など、海底の正確な地図が必要となる事業が増えてきています。そこで石油メジャーのRoyal Dutch Shellがスポンサーとなりスタートしたのが、Xプライズ財団によって運営される「Shell Ocean Discovery XPRIZE」です。

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▲「Shell Ocean Discovery XPRIZE」の概要

Xプライズ財団はこれまでにもいくつかのコンペティションを開催しています。最近では2007年から挑戦が続いている、民間による最初の月面無人探査を競う「Google Lunar XPRIZE」が記憶に新しいところ。

また2015年には、pHセンサの精度と耐久性を競う「Wendy Schmidt Ocean Health XPRIZE」に日本の国立研究開発法人海洋研究開発機構+紀本電子工業チームがチャレンジし、世界3位を獲得しています。

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▲「Shell Ocean Discovery XPRIZE」には日本からも3チームがエントリーしたが、ラウンド1に進出した日本チームは「Team KUROSHIO」のみ


今回の「Shell Ocean Discovery XPRIZE」は総額700万ドル(約8億円)の賞金がかけられており、世界22ヵ国、32チームがエントリー。現在は第1の関門となる技術提案書による審査が終了した段階。エントリーした32チームのうち、21チームが2017年9月に行なわれるラウンド1へと進みます。

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▲優勝までには全部で3つのステップがある

この21チームのうちのひとつが日本から挑戦している「Team KUROSHIO」。JAMSTECのほかに、国立大学法人東京大学・生産技術研究所、国立大学法人九州工業大学、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所、三井造船株式会社、日本海洋事業株式会社、KDDI総合研究所が共同で研究を行っています。


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▲参加メンバーがそれぞれの得意分野を活かす「Team KUROSHIO」


9月のラウンド1からは、実際にロボットなどを使った測量と地図作成の競技となります。ラウンド1で課せられた問題は、水深2000mのエリアにおいて、16時間以内の調査時間で最低100平方km以上の海底マップを構築。さらに海底に設置されているターゲットの写真を撮影するというもの。

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▲「Shell Ocean Discovery XPRIZE」のポイントとなるルール

さらに主なルールとして、母船なしでのオペレーションで各種装置を計測エリアまで移動させ、展開から回収、そして帰港までを行なうことが条件。つまりロボットによる完全無人航行が必須となります。ただし岸壁からの無線/衛星通信はOK。

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▲離岸から着岸まで完全自動で調査するのがレギュレーション

さらに使用する機器は40フィートのコンテナ1個に収まるだけのサイズとし、調査終了後48時間以内に海底地図を作成するという条件もあります。コンテナに収まるだけの機器しか使用できないので、莫大な予算を背景に、多くの機器を使って調査するという手法は使えません。

Team KUROSHIOはこの課題に、3艇のAUV(Autonomous Underwater Vehicle)と1艇のASV(Autonomous Surface Vehicle)を使って取り組みます。AUVは潜水艦のようなフォルムで海中を航行し、各種計測を行なうロボット。全長約3メートルで空中重量は約300kgです。

今回投入されるAUVである「AE2000a」と「AE2000f」の2モデルは、もともとKDDIが所有していたもの。今回のミッションをきっかけにチームへと寄贈されています。

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▲Team KUROSHIOが使用するロボット

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▲AUVは海中へ投下して航行させる


またASVは計測エリアへAUVと併走して航行。岸壁や衛星からの電波をAUVへと中継したり、データ回収といった作業を担当します。こちらは三菱造船所有の船舶です。

現在はラウンド1に向けて、各種テストや調整が行なわれている最中。とはいえ、AE2000aとAE2000fはすでに海底調査の実績があり、チーム自体は日本でもトップクラスの技術や知識をもつ企業や研究が集まっているので、ラウンド1突破には期待したいところ。

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▲AE2000aやAE2000fを使った海中調査の実績

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▲日本の英知を集結させたTeam KUROSHIO

ラウンド1は21チーム中10チームが突破でき、その先には決勝となるラウンド2(2018年9月開催予定)が待っています。海に囲まれた島国の日本だからこそ、「Team KUROSHIO」の活躍に注目です。

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