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動画:南極の氷に巨大なひび割れ進行中。長さ180km、分離すれば棚氷全体の崩壊、海面上昇も

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Munenori Taniguchi
2017年2月24日, 午後05:30 in green
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英国の科学者が、南極第4の大きさをもつ棚氷、ラーセンCに進行中の亀裂の様子を動画にして公開しました。棚氷とは氷河が陸地から海にせり出して形成される非常に分厚い氷のこと。ラーセンCにできている亀裂は幅450mほどもあり、2016年12月からこれまでに30km以上も進行、すでに全体で180km近い長さになっています。もしこのまま亀裂が進行すれば、数週~数か月で完全に棚氷から分離、崩壊することが考えられます。

いまいちピンとこない人のために日本を例にして言えば、あと少しすれば近畿地方から滋賀県が切り離されてどこかへ行ってしまうという規模の話です。

広大な棚氷の一部が氷山として流れ出せば、ラーセンCがこれまでせき止めてきた氷河の動きが早まる可能性が考えられます。そして1995年にラーセンAで、2002年にラーセンBで起こったような大規模な棚氷の崩壊につながり、世界の海面を約1cm押し上げると予想されています。
 
 
たった1cmとはいえ、それは気候変動により進行している海面上昇の3年分以上。温暖化が3年進んだのと同じと考えて良い影響力を持つわけです。棚氷はすでに海面に浮いている状態であるため、崩壊しても海面の上昇にはつながらないという指摘も一部にはあります。一方で、ラーセンC全体の崩壊で海面が10cm上昇するという声もあり、現在の研究では、氷河がどのぐらいのスピードで海に達するかは予測できません。しかし亀裂の進行を食い止める術もなく、科学者らは亀裂の観測を継続しています。
 
 
ちなみに、今回に限らず、棚氷の崩壊は一般に気候変動による水温の上昇が大きく関係しているとされます。南極の氷が溶けて引き起こされる海面の上昇は日本ではまださほど大きな問題ではないものの、海抜の低いベネツィアやモルディブなどでは何年も前から深刻な問題となっています。

[Images : British Antarctic Survey]
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