Sponsored Contents

peripheralsの最新記事

Image credit:

ストレージサービスからNASへ、SynologyのNASが変えたファイル管理のありかた。ちょっといい買い物をしました

自宅サーバー構築に憧れてたけど、NASで十分だった件

いーじま (Norihisa Iijima)
2017年3月23日, 午前11:30 in peripherals
2366 シェア
689
305
118
5
1249

連載

注目記事

人気記事

ニンテンドースイッチ版『モンスターハンターXX』は8月25日発売、限定デザインの同梱本体も

ニンテンドースイッチ版『モンスターハンターXX』は8月25日発売、限定デザインの同梱本体も

View

ストレージサービスだけでは限界を感じはじめた

筆者は普段からクラウドのストレージサービスを活用してきました。以前はGoogleドライブをよく利用してきたのですが、最近はマイクロソフトのOneDriveがメインになっています。その理由は、Windows 10と相性がいいのと、『Office 365 solo』のサブスクリプション契約をしているため、1TBの容量が利用できるからです。

実はほかにも、Amazon ドライブやアップルのiCloud、アドビのCreative Cloudと、いくつもストレージサービスが利用できる状況で、使っているPCすべてに、同期やアクセスするためのツールがムダに常駐しています。とはいえ、どれも各企業のサービスを利用していて「オマケでストレージサービスがついている」ようなもので、切っても切れない状況ではあります。

ただ、ストレージサービスも一長一短で、いつでもどこでもファイルにアクセスできて便利ですが、RAWデータの写真や動画のバックアップとして利用するには容量的にも転送速度的にもちょっとキツイ。OneDriveは、1TBも利用できますが、それでもあっという間に埋まってしまいます。また、同期するように設定すると、ローカル側にもファイルを残しておかなければならず、いつでも最新状態を保てる反面、徐々に容量が圧迫されてしまいます。そのあたりの管理もめんどうに感じていました。

そこで、PCとは別の保存先で、かついつでもどこからでもアクセスできる、自宅サーバーかNASの導入を考えていました。そんなときに出会ったのが、SynologyのNAS『Synology DiskStation DS216j』(実売価格2万円前後)です。Synologyは2000年に台湾で設立し、NASを中心に発展してきた企業で、日本でもAmazonのNAS販売ランキングで1位を取るなど、人気の高い製品です。


▲筆者宅ではリビングのAVラックに収納して利用。LEDランプは撮影のため点けているが、ふだんは消している

日本のメーカーのNASは、HDDを内蔵した状態で販売されているケースがほとんどですが、海外メーカーはNASキットが多く、自分で好きな容量のHDDを選んで組めるのがメリットのひとつです。

独自OS「DiskStation Manager」が秀逸

SynologyのNASを選んだ最大の理由は、ブラウザー上で仮想デスクトップのように扱えるOS「DiskStation Manager(DSM)」の存在です。通常のNASは、ファイルを保存して活用するファイルサーバー的なものとして、外出先からのアクセスをサポートしたり、保存されたファイルを閲覧する機能をもたせたりする程度。しかしこの製品は、DSMを搭載することでWebサーバーとして利用したり、メディアサーバーとして活用したり、クラウドストレージと同期したりなど、さまざまなアプリが提供されているため、自宅サーバーを構築したのと同程度のことができてしまいます。

デュアルコアCPU(1GHz)に512MBのメモリーを搭載。15W程度の消費電力で動作するため、自宅サーバーより節電になります。サイズは100(W)×225.5(D)×165(H)mmとコンパクトで、基本は有線LANを利用しますが、USB端子にWi-Fiアダプターを接続すれば、Wi-Fiでの利用も可能です。内蔵ファンは、冷却モード・低ノイズモード・ 低電源モードから切り替えられ、低ノイズモードでもかなり静かなので、リビングに置いても邪魔にはなりません。


▲ファンやLEDランプの設定はセットアップ後にできる。ファンは低ノイズモードで使っているが、特に問題なく動作している

組み立てから設定も簡単で、2つのHDDをセットして電源を入れ、ブラウザーから「http://find.synology.com」へアクセスすると、LANに接続されている製品を見つけ出してくれ、セットアップを開始できます。HDDは「Synology Hybrid RAID」という独自のRAID形式が適用され、RAIDの知識がなくても、最適な設定にしてくれます。HDD 1台ぶんの冗長は保たれつつ最大容量を確保し、HDDを交換して容量アップも可能です。


▲電源を入れてからhttp://find.synology.comへアクセスするとセットアップ画面が表示される

DS216jは2ベイタイプで、1ドライブ最大10GBまで対応していますが、あとから容量変更野可能なので、とりあえず8000円程度で購入できた3TBのHDDで組んでみました。

▲WDのブルー3TBを1基8000円弱で購入。容量が逼迫したら6TBあたりにしたい

さまざまなアプリをインストールして活用

アカウントを登録したあと、デスクトップのような画面が表示されます。アイコンが並び、ダブルクリックするとウィンドウが開くのでとても使い勝手がよく、軽快に動作します。セットアップ時に推奨パッケージをインストールしましたが、「パッケージセンター」を開くと、たくさんのアプリが用意されていて、自由にインストールできるようになっています。その中から、筆者も活用しているオススメアプリをいくつか紹介しましょう。


▲普通のデスクトップと変わらないデザインと操作性。アプリの起動は使用状況によって変わるが、そんなに重くはない


▲パッケージセンターには、さまざまなアプリが用意されている。サードパーティ製のものも含まれる

●写真や動画を共有できる「Photo Station」

ブラウザーで利用できる、写真や動画を共有できるサービス。アルバムごとに写真をアップロードでき、手軽に閲覧ができます。フォトブログ的に利用したり、知人とファイルをやり取りしたりするときに活用すれば、欲しい写真だけダウンロードすることもできます。


▲ブラウザー上からもアップロード可能だが、自宅ならネットワークドライブ経由で直接フォルダーへアップしたほうがラク。RAWデータも閲覧もできる

●チャットサービスSlackのような「Chat」

こちらもブラウザーで利用できるチャットサービス。チャットサービスSlackの簡易版で、登録したメンバーとメッセージのやり取りができます。NASにアップしたファイルも貼り付けられ、クローズドなメンバーとのやり取りに使っています。


▲Slackは利用していたので、すんなり使えた。上の画像は実際に使っていて全部モザイクになってしまうため、ダミー感半端ないものに

●ファイルのダウンロードをサポートする「Download Station」

BTやHTTP、FTPなどからファイルをダウンロードしたりRSSフィードを購読したりできるサービスです。ファイルホスティングサービスのリンクを登録して、ファイルを落とすこともできるので、大きなファイルで時間がかかる場合でも、NASにまかせておけるので便利。


▲ファイルホスティングサービスの会員ならアカウント登録しておくと、リンクを登録でファイルダウンロードできる......はずなのだが、うまくいかないことも。ファイルを最終的に保存するときのリンクならアカウント情報関係なく大丈夫だった

●クラウドストレージサービスと同期できる「Cloud Sync」

GoogleドライブやAmazonドライブ、OneDriveなどのストレージサービスと同期したり共有したりできるアプリ。指定したフォルダーにファイルをおけば、自動的に同期してくれるので、バックアップ作成にも便利。たとえばAmazonドライブは、プライム会員だと写真を無制限に保存できるので、仕事やプライベートで撮影した写真はすべてAmazonドライブにバックアップしておけます。そこで写真はすべてNASに保存しつつ、かつ自動的にAmazonにもバックアップをとる、というシステムが簡単にできます。


▲Cloud Syncを使ってAmazonドライブと同期させて画像のみアップさせている。ほかにもメジャーなストレージサービスと同期設定できる

メインのストレージとして活用しクラウドとの連携も

ほかにもさまざまなアプリがありますが、特に気にいっているのがCloud Sync。同期の設定で、双方更新されたら反映して同期させたり、Amazon側が更新されたらダウンロードしたりのほか、ローカル側が更新されたらアップロードするけど、削除しても反映しない設定ができます。これにより、ローカル側の容量がいっぱいになってしまったら、とりあえずAmazon側だけ残してローカル側は特に設定を変更せずとも削除してしまったり、ほかのドライブへ移動してしまったりということができます。


▲設定で、[同期方向]があり、[ローカルでの変更のみアップロードします]にしつつ、[ソースフォルダでファイルが削除......]をチェックして、削除や移動してもAmazon側にはファイルを残すようにしている


▲特に動画は容量を圧迫する可能性が高いので、画像とその他以外のチェックは外した

ファイル操作は、ブラウザー上からもやり取りできますが、同一LAN内ならネットワークドライブとしてアクセスできるので、非常にラクです。転送速度も上りも下りも100MB/s程度出るので、大きなファイルでも短時間で転送できます。


▲自宅ではネットワークドライブとして認識されるので、ファイルのやり取りはエクスプローラー経由が基本

外部からのアクセスもQuickConnectサービスにより、固定IPでなくてもアクセスできます。またアプリケーションポータル機能により、DSMではなく、直接アプリを開くことも可能。たとえば、「http:// QuickConnect.to/(Synologyアカウント名)/chat」で、Chatが開くような設定ができます。


▲セットアップ時にアカウント登録することで、QuickConnectが利用可能に。設定はあとから変更も可能

また、スマホ用アプリも各種用意されており、どこからでもアクセス可能です。通信環境さえよければ、写真閲覧だけでなく動画のストリーミングも行えるのでかなり有用です。


▲Photo Stationを閲覧する「DS photo」とファイルを閲覧する「DS file」。DS photoだとRAWファイルでもサムネイル表示されるが、DS fileでは表示されない。JPEGなどの画像はサムネイル表示される

このようにDS216jを導入以降、仕事用のドキュメントファイルや写真などは、すべてこちらをメインに保存。外出先での作業時はアクセスしてファイルを落とすようにしました。OneDriveのほうがラクじゃない? と思われるかもしれませんが、テザリングでネット接続した際、知らないうちにいろいろとダウンロードして通信量を消費しているケースが多く、テザリング時はモバイル通信の設定にしているため、OneDriveが自動的に同期されません。なので、必要なものだけダウンロードして作業し、元に戻してもそんなに変わらないのです。また、過去に書いた記事のドキュメントや写真を参照することもよくあり、それらをローカルではなくNASへ一括保存しておくことで、管理も参照もラクになりました。

NASは単なるファイルサーバーという概念を払拭したSynologyの製品は、既存のクラウドストレージサービスともうまく付き合いつつ、より柔軟で新たな活用方法を生み出してくれるでしょう。自宅サーバー構築を憧れていた時期もありましたが、DS216jさえあれば、構築してやろうとしていたことがほとんど叶います。ちょっといい買い物をしました。

2366 シェア
689
305
118
5
1249

Sponsored Contents