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Tango対応なのに普段使いもバッチリな「全部入り具合」こそがZenFone ARの魅力:橋本新義レポート

「瞬殺」された人気機種、3 Deluxe上位よりお買い得度は上かも

橋本 新義 (Shingi Hashimoto)
2017年4月13日, 午後10:00 in vr
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ASUS Japanが発表した、ARとVRにフォーカスした5.7インチWQHD画面搭載スマートフォン『ZenFone AR』日本版。ここでは会場で短時間ではありますが、発表会場で実機を試用したインプレッションを写真多数(スライドギャラリーに収録)とともにお届けします。

まず先に、筆者が魅力的だ、と感じた点をまとめると、
  • 本体のサイズ感はASUS側のアピール通り、Tango非搭載機並みにコンパクト
  • 背面にはZenFone Zoom的な革張りがあるため、グリップ感は良好
  • RAMが8GBと余裕があるため、アプリを多数起動してもタスク切り替えはスムーズ
  • 有機ELディスプレイの鮮明さが印象的。良い意味でGalaxy並
といったところ。

現状での評価ですが、高価という点に目をつぶれば(そこが問題ではありますが)、ARやVR対応という点を差し引いても普段使いの高級スマートフォンとして魅力的なモデル。ただし「今夏」とだけされている発売時期によっては、SoCの世代的に微妙感が出てしまう可能性が心配ではあります。

Gallery: ASUS スマートフォン ZenFone AR 日本版 | 48 Photos



高価ながらコスパはDeluxeより上?
ただし実際の発売時期が問題か




さて、冒頭で「価格と発売時期で評価が分かれる」といった話をしましたので、まずはここからチェックしましょう。

価格は、上位版となるRAM 8GB/ストレージ 128GBのモデル(ZS571KL-BK128S8)は9万9800円(税別)、下位となるRAM 6GB/ストレージ 64Gモデル(ZS571KL-BK64S6)でも8万2800円(同)。仕様は豪華ではありますが、とくに上位モデルはスマートフォンとしても高価なことは否めない、というのが正直なところ。

今回は日本での発表が非常に早く、原稿執筆時では米国や台湾での価格がまだ公開されていない状態。そのため内外価格差は現状では不明です。



ただし興味深いのが、下位モデル(~BK64S6)と、従来最上位となるZenFone 3 Deluxe ZS570KLとの比較。同機の原稿執筆時実売価格は税込で9万6000円前後なので、実はBK64S6のほうが若干ですが安価となります。SoCは同じSnapdragon 821でRAMも6GBと同量。ストレージはZS570KLが256GBとより大きいものの、画面解像度はフルHDと、BK64S6のほうが有利なのです。
こうした点を考慮すると、コストパフォーマンス的には本機のほうがZS570KLより有利とも考えられます(もちろん優先する要素が、画面解像度かストレージ容量かによっても分かれますが)。

発表時期の早さと合わせると、本機に関しては日本重視シフトが敷かれているのやもしれません。

しかし一方で発売時期は「2017年夏」と、若干幅を持たせた予定です。これは今回の発表が、ソフトウェア開発法人への呼びかけを兼ねたものであったことも要因としてありそうです。そのため実際に登場した際のお買い得度は、登場したタイミングで他メーカーから発売されている可能性がある、Snapdragon 835搭載機の価格動向などにも左右されるでしょう。

Tango対応アプリの動作も
Phab 2 Proより軽快




さて、ZenFone AR最大の特徴であるGoogleのAR技術(Google Tango)とVR技術(Google Daydream)への対応ですが、今回の発表会はTangoの紹介にフォーカスしたものでした。

これはTangoのほうが対応機種が少ないため、より大きな特徴となる(日本での市販機ではレノボの『Phab 2 Pro』1機種のみ)である点に加え、DaydreamはGoogleの対応ヘッドセット『Daydream View』の日本発売が不明という点が理由。



そうした事情もあってか、VRアプリのデモは汎用のヘッドセットと外箱で実施されました。外箱というのは、付属するレンズなどを組み上げることで、簡易ヘッドセットとしても使える設計となっているため。



実はこの外箱ヘッドセット、同種の仕組みを取るスマートフォンの中では付属レンズなどがかなりしっかりとしたもののため、意外と侮れない体験ができます(といっても簡易製品ゆえ耳掛けなどはないため、VRアプリ体験中は手などで押さえ続けていなければなりませんが)。



一方、Tango対応アプリに関しては、株式会社リビングスタイルが提供する家具配置シミュレーションアプリ『RoomCo AR for Tango』を中心としたデモでの紹介。



デモでは、洋室を模した空間に仮想のチェアを配置し、Tango対応アプリの特徴である「チェアを壁に当てると移動しなくなる」(=壁や床を三次元的に認識している)点や、「仮想チェアの前に人や物体が立てる」(=物体の距離を測定して表示優先度を決めている)点などを打ち出しました。

上2つの写真では、実際に仮想チェアの前にぬいぐるみや人を配置した状態ですが、輪郭部が荒くなっているものの、優先度は実際の配置に合わせて表示されています。



なお本機でTangoアプリを試して感じたのが、以前筆者が見たPhab 2 Proでの動作に対して、3Dモデルの移動など、比較的重めの処理がよりスムーズなこと。

Phab 2 ProのSoCはSnapdragon 652のTangoカスタム仕様とされていますが、さすがに本機が搭載するSnapdragon 821と比べると性能は低いため、そのあたりが表れたものと思います。



また他のTangoアプリとしてはARドミノゲーム『DOMINO world』や、ちょっとかわいい「ローポリ風」恐竜と遊べる『Dinosaurs Among Us』など、既にGoogle Playで配布中のタイトルを紹介。

(登場してから間もない仕様にありがちな)将来の予定ではなく、「現状でTango対応アプリが30タイトル以上公開されている」点を強調する手法での、地に足の着いたアピールとなりました。個人的には好ましい姿勢です。

ASUS一押しのトライカム機構で
本体は3 Deluxeに近い小ささ



さて本機をハードウェア的に見た際の特徴となるのが、Tangoで必要となる赤外線の深度測定カメラとモーショントラッキングカメラ、そしてリアカメラを含めた3基のカメラ機構を、一体型モジュールのように配置したASUS TriCam(トライカム)システムです。



ASUSではこの実装方法により3基のカメラを搭載しつつも、5.7インチ画面搭載機として妥当なサイズに収めている点をアピールします。

実際に、同社製品で同じ画面サイズとなる、ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)と本機を比べてみましょう。本機の本体サイズは縦長状態で約77.7×158.98×4.6~8.95mm、重さは170gですが、ZS570KLは約77.4×156.4×7.5mmで約172g。

本機は厚さこそ最厚部1.4mmほど増えていますが、幅や高さの増加はごくわずかで、重量に関しては本体素材の差こそあれ、本機のほうが軽くなっています。

なおZS570KLは、5.7インチ画面のスマートフォンとしては昨今の水準よりコンパクトとされているモデル。こうした比較からも、本機に対するASUSのアピールは一定以上の説得力があります。




実際に外観をチェックしてみても、冒頭で紹介したようにグリップ感は「しっくり度の高い」もの。このあたりは、ZenFone 5や2で採用された中央部が盛り上がるアーチ型背面の継承や、背面に貼られたレザー(こちらはZenFone Zoomの上位機を連想させます)の効果が貢献していそうです。



またカメラ部の飛び出しは、あるにはありますがかなり控えめ。デザインはさすがに仰々しいですが(これはむしろ特徴としてわかりやすくしている面もありそう)、そこを除けば「特殊用途モデル感」は薄いと感じました。



メイン(リア)カメラ部の仕様や基本性能といった点でZenFone 3 Deluxeに見劣りする箇所がほぼない点と合わせて、むしろTangoはおまけと考え、高性能スマートフォンとして使っても良さそうな印象です。
このあたりはASUS側が狙っているところでもありますが、このあたりに関して本機はかなりの成功度と言えるでしょう。



なお、昨今のZenFoneでのトレンドとも言える指紋認証センサーは、カメラの関係で背面に搭載場所がない点などから、大画面モデルであるZenFone 3 Ultraと同じくホームボタン(物理的に押せるタイプです)に内蔵されるスタイルとなっています。

WQHD解像度の有機ELパネルは
有機EL慣れしていても驚く鮮やかさ




そして実機を見て印象的だったのは、WQHD解像度(2560×1440)有機EL(スーパーAMOLED)画面の鮮やかさです。昨今有機ELパネルは、VR用途で求められる残像感の少なさなどから高級スマートフォンで採用例が多くなっていますが、本機を一目見た際の印象は、数ある有機EL画面搭載モデルの中でも非常に鮮烈です。



とくにくっきりとしたコントラストの強さは、掲載した写真からでさえも感じられるはず。これらはいい意味で、SamsungのGalaxyシリーズを彷彿とさせるもの(スーパーAMOLEDという名称を使っていることからパネルはおそらくサムスン製であり、そもそも兄弟的なところはありますが)。

もちろん、ZenFoneシリーズの画質モード設定ユーティリティ『Splendid』も搭載。発表会場でのデモ機は有機ELパネルの色域とコントラストを活かす『スーパーカラー』モードとなっていましたが、それを差し引いても第一印象の鮮やかさは強い印象を残します。

実際に色域(表示可能な色の範囲)も公称で「NTSC比100%超」と、広めである点をアピールします。

一方で(やはり)有機ELパネルならではのコントラストの強さが前面に出るため人を選ぶ側面もありますが、そうした点が好みに合うならば、ぜひとも実際に確認して欲しい画面です。

またVRヘッドセット装着時で問題となる残像感などに関しても、さすがに有機ELパネルだけあり優秀。いくつかのデモタイトルを試した限りでは、視点を高速に移動しても残像は感じられませんでした。



なお画面周りの仕上げで興味深いのは、ディスプレイ保護ガラスがいわゆる2.5D(ラウンドカット)加工になっていないこと。USBがタイプC端子ながら2.0に留まる点と並び(DeluxeのZS570KLは3.0相当)、本体価格を考えると少し不思議な点ではあります。

ASUSはZenFone 3などでも緩やかなラウンドカットを採用するなどかなり積極的で、また昨今のデザイントレンドから見てもこのクラスで非採用は珍しいところ。このあたりはVRヘッドセット装着時に細かな傷が付かないように、といった点などを重視したのかもしれません。

なお、表面ガラスはコーニングのゴリラガラス4。表面強度(傷の付きにくさ)のみならず、割れにくさも追求したタイプの強化ガラスです。

TangoとDaydream対応のみならず
いい意味での全部入りが光るモデル





このような特徴を持つZenFone ARですが、基本性能という点でも価格並の高レベルです。SoCは上述したように、クアルコムのSnapdragon 821。実質上の次世代製品となるSnapdragon 835が登場するまでという注釈は付くものの、Snapdragonにあっても最速の製品です。Android OSのバージョンも現行では最新のNougatこと7.0を採用します。

メインメモリ(RAM)は上記のように8GBと6GBで、8GBはスマートフォンでは世界最大、ならびに世界初を謳います。ストレージ用フラッシュメモリの接続も高速なUFS 2.0タイプを採用するなど、このあたりは規模の大きなVRアプリをターゲットとする製品だけあり、隙のない仕様です。



リア側のメインカメラ部はZenFone 3 Deluxeと共通の仕様。イメージセンサーはZS570KLと同じソニー製の『IMX318』を採用し、画素数は2300万。リアカメラは光学と電子のダブル手ぶれ補正と4K動画撮影に対応し、オートフォーカス速度は公称0.03秒。F値は2.0と、昨今のスマートフォンのレベルで見ても水準以上です。

バッテリー容量は3300mAhで、駆動時間はWi-Fi通信時約15.3時間、モバイル通信時約14.4時間。高速充電としてクアルコムのQuick Charge 3.0を採用し、0から60%までを公称39分で充電します。



SIMスロットはもちろん、4G(LTE)と3Gのデュアルスタンバイ(DSDS)に対応。ただしトレイの形状はマイクロSDカードとSIM1基が兼用のタイプなので、注意が必要です。



これだけの基本仕様のためか、ARやVR以外のアプリでも、余裕度高く動作します。とくに上位モデルはRAM 8GBの余裕から(ある意味で当然ですが)多数のアプリを切り替えても再ロードが発生しないのが印象的。合わせて、容量的な余裕を活かしたアプリ起動高速化機能『OptiFlex』もZS570KLから継承します。

ポケモンGOやIngressなど、バックグラウンド実行での再ロードが起こりやすいアプリでも、余裕を持って他との併用ができそうです。

Gallery: ASUS スマートフォン ZenFone AR 発表会プレゼン | 34 Photos



このようにZenFone ARは、TangoとDaydreamに対応する(両者ともに対応するのは世界初)点が最大の特徴ではありますが、むしろそれ以外のオールマイティ性が光ります。再三紹介したように絶対的な価格を除けばですが、普段使いのスマートフォンとしてもサイズ的な違和感なく使え、また高い性能を備えている点が魅力。

TangoとDaydream対応という売りがなければ埋没してしまうタイプのモデルではなく、高価ながらもほぼ「全部入り」を保ち、さらに本体サイズや重量も可能な限り抑えたという、いい意味での欲張りっぷりがポイントと呼べるでしょう。

もちろん、Tango対応スマホとしても、SoCの性能差などもあり、Phab 2 Proを凌ぐ性能を発揮するというメリットがあります。


▲右隣は5.2インチ版ZenFone 3(ZE520KL)。5.7インチともなると、昨今主流の5.2インチと比べてもこれだけ大きくなります


海外での最上位構成となるRAM 8GB/ストレージ 256GBモデルがラインナップされていない点、そしてTangoやDaydreamの普及具合(とくに日本において)、そしてやっぱりスマホとしては高価な点、さらにはSnapdragon 835搭載機が並ぶ前に出てくれるのか、など気になる箇所はあります。

しかし本機は、そうした点を除いても、刺さる人には刺さるのみならず、普通に使っても十二分に使える側面を併せ持つモデルと呼べるでしょう。歴戦のEngadget読者であれば、Tango対応アプリとともに、ぜひ一度は店頭でその楽しさを体験してみてほしいところです。

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