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広いエリアを超低消費電力で通信したい、ワガママなIoTセンシングの世界〜LPWAをざっくり解説してみました

BLEセンサーの通信を数km離れてやる感じ

津田啓夢(Hiromu Tsuda) , @boobyn
2017年4月14日, 午後02:00 in Ble
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あらゆるものに通信を盛り込むIoT、そのセンサーデバイスの普及にはより広いエリアをカバーし、低消費電力で使えるネットワークが必要です。こうした考えから生まれたのがLPWAと呼ばれる通信技術です。これはLow Power Wide Areaの略称。ともすれば「ワガママかよ!」と言われそうな通信ですが、いろいろな動きが出てきました。

デバイス&システム・プラットフォーム開発センター(DSPC)は4月13日、合計120台の機器を利用してLPWAの実証実験を行ったと発表しました。この実験はNTTドコモの委託を受けた共同研究です。

今回の実験は、IoTのゲートウェイから約2km離れた市街地にある無線環境センサー100台と、このゲートウェイから30m離れたBLEセンサー10台、同じ距離にあるサブGHz帯対応センサー10台を利用して、1つのゲートウェイで同時に通信するというものです。

各センサーデバイスから温度や湿度といった情報がIoTのゲートウェイに送られ、それをLTEの基地局シミュレーター経由でクラウドサーバーに転送。寄せられた複数のデータをモニタリングするというものです。

DSPCではこの実証実験の結果を受け、LPWAに対応したIoT機器の普及を促進させたい考えです。DSPC自体はあまり馴染みのない会社ですが、アルプス電気らの共同出資会社で代表もアルプスの技術担当です。

以上、発表記事終わり。

LPWA解説


......ではなくて、より深く理解するために少し解説させてください。

通信をすればバッテリーを食います。普段我々がスマートフォンや携帯電話で使っているモバイルネットワークは絶えず通信をしており、信号を送り合っている状態にあります。

IoTの中でもとりわけセンサーデバイスはそういったスマホ的な通信需要よりも、数多くあるセンサーデバイスでいかに使いやすく運用できるか、に焦点が当たっています。既存の携帯回線は回線単位での契約で、デバイスを増やすにしても結構めんどい、馴染みません。また消費電力の面からも、センサーデバイスとしては使いやすいとは言えません。

低消費電力ということであれば、Bluetooth Low Energy、BLEのセンサーが使いやすいセンシングデバイスと言えます。しかし、近距離の無線規格であるBLEでは信号を受け止める受信機も近くにある必要があります。

Low Power Wide Area、LPWAはそうした問題を解決するものです。常にセッションをはる必要がなく、1つの基地局で数kmの広範なエリアをカバーできます。送るデータの量がきわめて小さいセンサー機器には向いていると言えます。

LoRa解説

今回の実証実験はLPWAの1つ、LoRa(ローラ)アライアンスが標準化を目指す技術を使っています。LoRaは米セムテックを中心とした団体で、数10kbpsのデータがやりとりできる規格です。



消費電力を抑えるため、各センサーデバイスは普段はスリープ状態にあり、データを送る予定の時間になるとむくりと起き出します。そこではじめて基地局側をコンコンとノックし、データのやりとりを終えるとまた次のやりとりまで眠りにつきます。なんて羨ましい仕事!

また、LoRaは広いエリアをカバー可能なサブGHz帯を使う点も特徴。この言葉自体は1GHz以下の周波数帯を意味するものですが、LoRaでは北米915MHz帯、欧州868MHz帯、日本は920MHz帯を使います。

この周波数帯は免許不要で使えます。我々に馴染みのある2.4GHz帯はBluetoothやWiFiのみならず、電子レンジなどでも使われている世界共通の自由なバンドです。バンド幅も広く、連続通信できるより自由な帯域と言えます。

920MHz帯は連続した通信を認めていないため、間欠型のやりとりに使う必要があります。このため、センシングデータの送信に向いているとも言えますが、グローバルバンドでもないため、アンテナなどの部材がこなれてくるまでに少し時間が必要かもしれません。

ただし、これらを事業化している企業もちらほら存在しています。日本ではエイビット系のM2B通信企画が早い段階でLoRaの事業化を目指してきました。これにIoTの通信インフラを手がけるベンチャー、ソラコムらが出資し、M2Bコミュニケーションズが立ち上がりました。ソラコムの代表はAWS(アマゾン ウェブ サービス)のクラウド事業を率いていた玉川氏です。IoTによるセンシングの世界の全体像がなんとなく見えてきませんか。

SIGFOXなどそのほかのLPWA


なお、LPWAの規格はなにもLoRaだけではありません。仏SIGFOXらが進めるIoT通信規格は、同じく免許不要のもので100bps程度の通信が可能です。こちらはKDDIや京セラコミュニケーションシステム(KCCS)らが遠隔地の水道検針ソリューションとして導入準備を進めています。同じサブGHz帯を使いますが、仕様がオープンなLoRaに対してSIGFOXはパートナー間でのクローズド環境になっています。

このほか、WiFi系でオープンなWi−Fi HaLow、日本主導でスマートメーター需要を見込むWi-SUNなど、デファクトスタンダードになるべく標準化を進めています。

関連キーワード: BLE, IoT, Low Power Wide Area, LPWA, sensing, sensor
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