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実機でわかった、Surface Pro 驚きの進化点。スタンド最小角度撤廃や1チップSSDなど:橋本新義レポート

実物を見るほど、ありゃりゃと噛んでしまうほどパナいのです

橋本 新義 (Shingi Hashimoto)
2017年5月26日, 午後08:00 in Microsoft
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2017年5月26日、日本マイクロソフトがSurfaceシリーズの発表会を東京・品川で開催しました。なかでも大きな話題となった新Surface Proについて、展示機を触って注目した点をまとめます。

さてタイトル写真は、個人的に一番驚いた点。Surface Pro 3や4のユーザーはこれだけでピンと来たと思いますが、Surface Pro(5代目)はついに、ついにここまで設置面積が削れるように(キックスタンドの幅が狭くできるように)なりました。

会場で触った限りでは、この角度でもタイプカバーが付けてあることもあって、画面タッチをしない限りは後ろに倒れませんでした。

Gallery: ここが凄かったSurface Pro(5th) | 50 Photos





キックスタンドの改良は想像以上に凄かった


さて、タイトルで紹介した点をもう少し解説しましょう。冒頭では解説なしでしたが、これはSurface Proのキックスタンドの改良点が想像以上に凄かった、という話です。



新Proは中国での発表時にも、機械部品レベルでの大きな改良点としてキックスタンドとヒンジが挙げられています。さらに最大角度が165度まで広く開けるようになり、ほぼ全開状態にはSurface Studioに倣って「スタジオモード」という呼称も付いた点などが紹介されていました。

ですが蓋を開けてみれば、最大に開ける角度が大きくなったのみならず最小角度の制限もなくなっていたのです。実はPro 3と4では、角度無制限とは言いつつも、最小角度は決まっていたため、こうした設置面積の狭さを優先する置き方は不可能でした。
新Proはこの制限がなくなった、というわけです。



上の写真はおそらく最小限度(スタンドの自重で閉まる角度)ギリギリですが、Pro 3や4ではこの角度はおろか、タイトル写真のようなほぼ垂直な角度でさえ無理だったのです。

筆者もSurface Pro 3を2年ほど愛用していますが、本来Pro 3の時点で売りであったはずの「Lapability」(ラッパビリティ:膝の上に置いて使えるほどキックスタンド設置面積を狭くできる意)に関しては正直不満で、机のない会場での取材時などでは「Lapabilityとは......」と真剣にツッコミたくなるときがたびたびありました。

Pro 4のユーザーや、新幹線などでの使用頻度が多いユーザーを含めて同意いただける方も多いと思いますが、ここは使い方によってはPro 3/4の宿命的な弱点、と言ってもいい箇所。これが今回、やっと解消されたというわけです。



さらに、ヒンジのパーツ自体も、Pro 3や4とは見た目からして異なり、非常にがっちりとしたものになっています。そもそも歴代のヒンジは、3や4の時点で心配性の方から「耐久性は大丈夫か?」とツッコまれつつ、蓋を開けてみればほとんど壊れた話を聞かないほど耐久性の高い部品。

今回はこの新ヒンジ部品により角度制限の撤廃などが可能となったわけですが、実際に動かしてみると「確かにこれは大きな改良点だ」と納得させられるものでした。

ファンレス冷却の構造公開、Core i5のTDPは15W版




また今世代のでの技術的注目点は、なんといってもCore i5版がファンレス冷却となった点でしょう。といっても中国での発表では、ファンレスである点こそ紹介されたものの、実際の構造などについては不明点が多い状態でした。

今回はそのCore i5版のファンレス冷却機構に関する写真が公開。4方向に伸びる大型ヒートパイプ(幅の広さから見ると、より熱輸送効率の高いベイパーチャンバーかもしれません)がかなりの面積となり、広く熱を拡散する構造となっています。

Surface Proシリーズのこれまでの実績や、第7世代Core i(Kaby Lake)の実消費電力の低さなどを知らなければ「いやいやいや、確かに熱は拡散できそうだけれど、これ絶対に負荷掛けると動かないでしょ」と言いたくなるような構造です。



しかし、Pro 3の発売当初でこそ、Core i7版で熱処理が追いつかない現象が見られたSurfaceですが、Pro 4などでは発熱と静音性のバランスはかなり高いレベルに達しています。今回も(さすがに空間にヒートシンクは付くでしょうが)この構造でバランスが取れる設計になっているはず。

合わせてデバイスマネージャー上などでも、インテルのDPTF(CPUをはじめとする部品の性能管理を、熱状態ベースで行なう仕様)が導入されているなど、熱管理に気を配っている点が確認できます。



発表会場では残念ながら高負荷時の発熱などは検証できませんでしたが、一方である程度の負荷を掛けてもファンの冷却音はしなかった点は確認できました。なお冷却口などは、i5版でもi7版でも共通の形状です。



また、中国での発表会時では「Core i5とはいっても、いわゆる旧Core m5(=TDP 4.5W:TDPは発熱と消費電力の目安となる値)のほうじゃないの?」という疑問があったのですが、展示機ではインテル Core i5-7300U、いわゆるTDP 15W版の「Uプロセッサ」である点が確認できました。

なお、仕様のレベルでも、搭載GPUがインテルHDグラフィックス 620と明示されていることから、いずれにしてもTDP 15W版であることは確定です。「i5でファンレスといっても、TDPがわかるまでは安心できない」と思っていた方も、安心してOKです。

なおCore i7は、同じく展示機での確認で、Core i7-7660Uであることが確認できています。

実は大変更なSSD、サムスンの1チップ版を採用





さて、実はそれ以上に驚きだったのが、搭載されているSSDのモデル名です。デバイスマネージャー上で確認したところ、Core i7版(512GB)はサムスンの『KUS040202M-B000』、Core i5版(256GB)はサムスン『KUS030202M-B000』でした。

実はこれらはモデル名『PM971』として知られる「1チップSSD」。Pro 3で使われたmSATAやPro 4のM.2(内部PCI Express)といった専用基板を使うSSDではなく、20×16mmの小型チップにNVMe SSDとしての機能を集積した、超小型デバイスです。



プロトコルがNVMeのため、もちろん接続はPCI Express。1チップのためピーク性能はM.2製品よりも不利ですが、それでも連続リードは最高1500MB/秒、連続ライト900MB/秒という高い性能です。

もちろん注目は性能よりも、むしろマザーボード上の面積を大きく減少できる点。SSDが1チップサイズまでに小型化できたということは、当然ながらSSD分の面積を削れることを意味するためです。

ただしその反面、M.2タイプに比べて、ユーザーによる交換はますます難しくなりますが、そもそも歴代Surfaceはユーザー側の分解はほぼ不可能だったため、このあたりはむしろ関係ないかもしれません。またマザーボードにSSD直付けという構造も、アップルがTouch Bar付きMacBook Proで取り入れています。

さてこの点を頭に入れて、ファンレス機構で紹介した内部構造写真を見ると、確かにM.2スロットらしきパーツはありません。



このマザーボードの小型化により、今回の目玉的フィーチャーである(動画再生時)13.5時間というバッテリーや、大型のヒートパイプを回せる余裕が本体内に生まれた、と考えられます。その意味でこのSSDは、本機の強化を下支えする重要パーツと呼べそうです。



▲上が本機、下が(角度は違いますが)Pro 4。意外なまでに角が丸められています

実はこの他にも、エッジ部の角を落とした新デザインが意外と持ちやすかったり、ディスプレイ設定のカラープロファイルが選択可能となっていたりと(Enhancedは今回改良された液晶パネルの色域を活かす設定の模様)、細かな改良点はかなり多め。



さらに、地味ながらフロントカメラが目立たなくなっていたり(カバーガラスがスモークになり、ぱっと見では視認できなくなりました)など、使っているうちにわかる点なども多々あります。

もちろん打鍵音が静かになったSignatureタイプカバーや傾き検出が入ったSurfaceペンなども、十二分に注目できるポイントでしょう。


▲Surface Connect(電源入力兼用拡張端子)やタイプカバーはPro 4と共通。Surfaceドックやタイプカバーも流用できます


発表時の記事でも書きましたが、直前に流れた「今回はマイナーチェンジらしい」という噂は、ディスプレイ解像度やボタンなどの配置ベースで見れば当たってはいます。しかし蓋を開けて内部改良点を見れば見るほど、実はPro 3から4への改良よりも凄いのかもしれない、と思わせる説得力があるものでした。



なお、今回は来日した「Surfaceの父」ことパノス・パナイ氏への質問時間が設けられたのですが、焦点の一つが(当然ながら)LTE対応版が2017年秋予定になる点に関してでした。

この点に関してはパナイ氏は、「今回はもともとWi-Fi版をLTEの認証に必要な時間を待たずに先に発売し、LTE版を後にするという予定だった。実はこちらで予定している通りのスケジュールである」旨の解答でした。

好意的に解釈するならばですが、パナイ氏の言うように、LTEモデムを搭載することで、認証に必要な時間が増加するのは確か。LTE版が遅れるというよりは、Wi-Fi版を早く発売するための戦略と言われると、それなりの説得力はあります。


▲左がSurface Laptop、右が新Pro。ぱっと見で意外と似ている両機ですが、画面サイズと本体の大きさはかなり違います


個人的には「どうせここまで改良するならUSBをあと1基......」「もうRAM 8GB/SSD 256GB構成を最低ラインに......」とも思うところですが、いずれにせよ今世代のSurface Proは、実際に触ってみるとPro 3や4ユーザーであっても(というよりはユーザーのほうが)「確かに新世代モデルだ」と感じるだけの説得力がある仕上がりです。

なおSurface Proの価格などの詳細に関しては、日本と中国での発表記事をご参照ください。

速報:Surface Proは6月15日発売、10万5800円から。歴代最薄で13.5時間駆動、ペンも大幅強化 (日本版発表記事)

LTE通信搭載可能な新Surface Pro発表、米国価格は799ドルから。バッテリー駆動はPro 4比で1.5倍に (中国での発表時)

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