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月1980円からの新料金「auピタットプラン」を徹底解説:週刊モバイル通信 石野純也

iPhoneへの対応は?

石野純也 (Junya Ishino)
2017年7月19日, 午後12:30 in kddi
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KDDIが発表した「auピタットプラン」「auフラットプラン」は、月額1980円からを実現する料金プラン。1980円になるためには、キャンペーンやauスマートバリューに加入しなければならないなど、諸条件はありますが、ワイモバイルをはじめとするサブブランドへの流出を防ぐ効果はありそうです。

auピタットプランについては、データ容量に応じて料金が5段階に変動するため、無駄なく使えるのもポイントです。この新料金プランの狙いや、本当にお得になるのかといった点を、auで料金施策を担当するコンシューマー事業企画本部 コンシューマーマーケティング2部長 多田一国氏に聞きました。



導入の狙いや経緯を語る、KDDIの多田氏

日本人の感覚だと、使っていないときに払うのは納得がいかない

auピタットプランについて、多田氏は、ユーザーの「月々の使い方がばらけているということがあったので、そこにまじめに対応しようとすると、こういう形になる」と語ります。

発表会でも示されていたように、5GBプランを契約しているユーザーが、必ずしも毎月5GBピッタリ使うわけではありません。データ定額5を契約しているにも関わらず、毎月のデータ量が3GBまでに収まっている人は、全体の45%にのぼります。逆に、5GBを超過してしまう人も33%いる状況で、あらかじめ選んだ容量どおりに使い切るのは難しいことがうかがえます。


契約したデータプランより、実際に使うデータ量の方が少ないユーザーが多い


毎月の凸凹を吸収できるのが、auピタットプランの魅力

「日本人の感覚だと、使ったときに払うのはやむなしと思うが、使っていないときに払うのは納得がいかない」——こういったユーザーの感情に応えたのが、auピタットプランだというわけです。このプランの導入で、KDDIは200億円の減収を予想していますが、多田氏も「ダウンサイドの影響が大きくなる」といいます。これは、普段5GBで抑えていた人がそれを超えるというより、データ量を余らせて、そのぶん料金が安くなることの方が多いということです。

ただ、KDDIはauピタットプラン、auフラットプランを導入した一方で、旧来からの料金プランも残しています。そのため、一見しただけではどちらが安くなるか分かりづらいという声も聞きます。

また、auピタットプランについては、データ量が5GBで一定だとした際に、毎月割まで考慮すると、旧プランとの料金差があまり大きくありません。現状、Galaxy S8を旧プランで購入し、5GBプランを契約すると、毎月の料金はスーパーカケホで7000円。毎月割が1721円つくため、差し引きすると、5279円になります。

一方、auピタットプランでスーパーカケホを選び、データ量がちょうど5GBで収まった場合、料金は5480円になります。ビッグニュースキャンペーンがあるため、1年間は4480円になるものの、2年目は毎月割ありの方が安くなる計算です。auピタットプランは3年目以降も継続するため、3年目以降は再び逆転しますが、得なのか損なのかが分からない、微妙なレベルと言えるかもしれません。

これに対し、多田氏は、「使い方によってはお得になる方もいれば、そうでない方もいる」と認めつつも、毎月使うデータ容量のバラつきを無視するのは、現実的な計算ではないといいます。毎月の利用料の割合を元に、変動があったと仮定して計算すると「かなりお得になる」というのがau側の主張。実際、KDDIが各データプランのデータ利用量の比率を元に計算した支払額の比較は以下のとおりで、ビッグニュースキャンペーンを利用しなくてもお得になることが分かります。




実際のデータ使用量が変動することを加味した、月額料金の比較。ビッグニュースキャンペーンやauスマートバリューは考慮されていない。(上がXperia XZsの場合、下がGalaxy S8の場合)

また、上記の計算はあくまでスーパーカケホ同士で比較していますが、新料金プランは、音声定額のない「シンプル」を選べるのも特徴。通話をまったくしないという人が、新料金プランでシンプルを選べば、料金はさらにやすくなります。auピタットプランでは、シンプルを選べば、auスマートバリューなしでも2980円からになり、ビッグニュースキャンペーンを適用させるだけで1980円になるため、むしろ本命はこのプランと言えるかもしれません。

ワイモバイルとの比較では?

ワイモバイルとの比較をする際にも、auスマートバリューなしで2980円になるシンプルの方が分かりやすいでしょう。ワイモバイルは2980円の「スマホプランS」の中に、10分の通話定額が含まれていますが、auのauピタットプランの場合、同容量、同料金ながら、通話定額がないということになります。このような見方をすれば、音声通話を使わなかったり、LINEなどのアプリで済ませてしまったりする人にとっては、auの新料金プランがかなり魅力的に見えてきます。


通話定額のあり、なしで3つに料金が分かれてしまっていて分かりづらいが、シンプルはauスマートバリュー不要で2980円を実現

ならば、あえてauスマートバリューが条件になる、スーパーカケホをメインに押さず、音声定額はオプションとして見せた方が「複雑」という声は少なくなったのでは......と思い、多田氏にその疑問を率直にぶつけてみました。多田氏も、それを認めつつ、「今回はサブブランドも含めたLCCを意識していて、そちらが音声定額中心だったので、(条件をそろえた)比較をすべきというのがあった」と語ります。

とはいえ、「何がなんでもauスマートバリューがなければいけないというわけではない」(同)というのは、覚えておいて損はないポイント。実際、「料金の不満の中で、使いもしない音声定額に入らされたのでMVNOに行く」(同)という声も、少なからずあったようです。

よりシンプルなのが、20GB、30GBのauフラットプラン。こちらは、スーパーカケホを選択した場合、料金はそれぞれ6500円、8500円になり、auスマートバリューで永年1000円、ビッグニュースキャンペーンで1年間1000円になり、1年目は4500円、6500円という料金になります。旧プランで20GBを選ぶと、料金はスーパーカケホの場合、20GBで8000円、30GBで1万円で、auスマートバリューなどがない状態で、それぞれ1500円ずつ安くなります。


値引き額が明確に分かるauフラットプラン

ちょうどハイエンド端末を買ったときの毎月割とほぼ相殺される格好ですが、新料金プランであれば2年目以降もこの料金のままになるため、お得感が分かりやすいかもしれません。1500円という金額は、ドコモの「docomo with」と同額ですが、auの場合、現状でもすべてのAndroid端末を選べるのがメリットと言えるでしょう。当然ながら、ここには、ビッグニュースキャンペーンも適用されます。

20GBを常に使う人は情報リテラシーが高い

ただ、店頭を見るとauピタットプランが大々的にうたわれている一方で、auフラットプランは少々影が薄い印象があります。実はこれにも狙いがあるそうで、多田氏によると、「20GBを常に使う人は情報リテラシーが高く、店頭のアシストが不要な方が多い」といいます。実際、昨年20GBプランを導入した際には、「尋常ではないスピードでプラン変更があった」とのこと。そのため、店頭ではauピタットプランを中心に据えているそうです。

このように見ていくと、あえて旧料金プランを残す必要はなかったのではと思うかもしれませんが、多田氏も「そちら(新料金プラン)がなじんでいけば、当然そうなる」と語ります。ただし、現状では「競合他社が全然違う売り方をしているので、心配になってしまう。そういうところの逃げ道として残している」(同)といいます。

実質価格という表記をなくせるよう、相当考えた

auピタットプラン、auフラットプランは、単に値下げというだけでなく、端末と通信料金をきっちり分けた「分離プラン」という側面もあります。ここも大きな狙いの1つで、多田氏は「実質価格という表記をなくせるよう、相当考えた」と語ります。毎月割は端末の負担感が少なく見える一方で、「端末の実質価格がいくらになり、実際には通信料金が値引かれていることを理解しているのは、おそらく5%、10%も入ればいい方なのでは」(同)と、とにかく分かりづらいのがデメリット。

端末ごとに毎月割の額が異なり、しかも2年で終わってしまうため、(値引き後の料金を)テレビCMなどで出しづらい」(同)という事情もあります。結果として、「月々の料金が安いMVNOの方が分かりやすく、そちらに(市場が)シフトしてしまっている」という状況になりました。これを解決するには、分離プランを入れざるをえなかったというわけです。

どう「端末が高い」と思われないようにするか

ただ、分離プランは、文字通り端末価格と通信料金が分離されているため、端末が値上がりしてしまったようにも見えます。先に挙げたGalaxy S8の例では、端末代は端末代として、9万8160円を払わなければなりません。もちろん、割賦を利用すれば負担感は軽減されますが、端末に対する支払いだけをピックアップすると、従来の倍近い金額になってしまいます。端末が高いと思われると、機種変更のペースはさらに鈍り、メーカーに与える打撃も小さくありません。


分離プランは端末価格が高く"見える"のがデメリット

そのため、KDDIでは、「この決定をどう解決するのかが、最大のハードルで最後の砦だった」(同)といい、さまざまな方策が検討されました。docomo withのように、端末を限定する形も議論になりましたが、「あれでは市場を(端末で)分けてしまう。1年前ならよかったかもしれないが、(ガイドラインで端末価格が全体的に上がる今は)ダメなのではないか」(同)と、導入は見送ったようです。

部内では、「毎月割をちょっとだけつけるというアイディアもあった」(同)ようですが、このアイディアに対しても多田氏は「65点だ」と評し、却下したことを明かしました。「ちょっとだけ毎月割をつけて、9万円の端末が実質7万円といわれても、大したことないと思われてしまう」(同)というのが、その理由です。

さまざまな議論の結果、すでに導入していたアップグレードプログラムを進化させる形で、4年の割賦と組み合わせて、残債を2年間免除する形を実現しました。「(考え方が)一瞬難しいので、社内でも本当に安くなるのか疑われていましたが、これならいけると思いました。最後の最後は店頭できっちり説明できれば、乗り越えられるという自信があった」(同)というのが導入の決め手になったそうです。このアップグレードプログラムEXは、半額になるものの、実際には値引きではないため、総務省のガイドラインもクリアしているのがポイントです。


紆余曲折を経て導入されたアップグレードプログラムEX。13カ月目から利用可能だ

「そうは言っても、同じ端末を2年は使わない」という人もいるかもしれませんが、アップグレードプログラムEXは、1年経過後であれば、残りの12カ月ぶんの料金を払うことで、前倒しで適用されるといいます。たとえば、Galaxy S8をアップグレードプログラムEXで買い、1年後にGalaxy S9(仮)を購入したいと思ったら、390円×12カ月ぶんの4680円をはらうだけで、2年目以降、つまり半額の残債は免除されるそうです。

新料金プランとアップグレードプログラムEXはまさに天使の両翼両輪で、どちらが欠けていても、成り立たなかったものと言えるかもしれません。見せ方的に分かりづらいところはありますが、端末を買い替えたばかりというのでなければ、選んでおいて損をする人もすくなそうです。

iPhoneについて「協議中」

ただ、これには「iPhoneをのぞく」という条件がつきます。新料金プランにはプラン変更でiPhoneユーザーも加入できるものの、ビッグニュースキャンペーンが非適用になるうえに、両輪の1つであるアップグレードプログラムEXにも加入できません。iPhoneのシェアを考えると、これは大きな痛手です。


「Something similarといったところ」とiPhone用プランについてお茶を濁す田中社長

KDDIの田中孝司社長は、iPhoneについて「協議中」と述べており、アップルとの交渉が終わっていないことを示唆しました。ただし、次期iPhoneのタイミングでは、「Something similar(同じようなもの)」(同)が出るのではないかとの見通しも示しています。

なぜここだけ英語だったのかは分かりませんが、アップルと交渉する際に口グセのように使っていた単語が、うっかり口に出てしまったのかもしれません。魅力的な新料金プランなだけに、今後、全機種に拡大することを期待したいところです。

関連キーワード: au, iphone, kddi, kddi au
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